小2ASD長男、急成長の夏休み。旅行先で非日常を経験したことで、学童の行き渋りも解決しそう?

ライター:taeko
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ASD長男のミミ小学2年生の夏休み。1年生のときと比べて夏休みの宿題が増えました。1年生の宿題にはなかったタブレットを使って毎週日記を提出する宿題があり、紙とデジタルに分かれていて母は混乱。たくさんの宿題と学童と家族旅行での自然体験から、ミミ急成長の夏休みになりました。

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監修: 三木崇弘
社会医療法人恵風会 高岡病院 児童精神科医
兵庫県姫路市出身。愛媛大学医学部卒・東京医科歯科大学大学院医歯学総合研究科博士課程修了。早稲田大学大学院経営管理研究科修士課程修了。 愛媛県内の病院で小児科後期研修を終え、国立成育医療研究センターこころの診療部で児童精神科医として6年間勤務。愛媛時代は母親との座談会や研修会などを行う。東京に転勤後は学校教員向けの研修などを通じて教育現場を覗く。子どもの暮らしを医療以外の側面からも見つめる重要性を実感し、病院を退職。 2019年4月よりフリーランスとしてクリニック、公立小中学校スクールカウンセラー、児童相談所、児童養護施設、保健所などでの現場体験を重視し、医療・教育・福祉・行政の各分野で臨床活動を行う。2022年7月より社会医療法人恵風会 高岡病院で児童精神科医として勤務。

小学2年生の夏休み

夏休みの宿題

夏休みのたくさんの宿題をすべて予定表に書き込む
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ASD長男のミミ、小学2年生の夏休み。1年生のときと比べて宿題が増えました。学校から配布された宿題の中に自由に書き込める予定表があったので、その予定表に全ての宿題の「やる日」を書き込み、予定表を見ればその日に何をすればよいか分かるようにしました。そうすればミミも分かるし、私が宿題を把握するのにも役立つと思ったからです。

1年生のころの宿題にはなかった「タブレット端末を使って毎週末日記を提出する」という宿題もありました。紙とデジタルに分かれていて母は混乱してしまいましたが、毎週日記を提出することができました。

学童で過ごす夏休みが始まる

小学校が夏休みの間、ミミは学童で過ごします。
ところがミミは学童に苦手な子がいて、夏休み以前からその子がいる日は学童へ行くのを嫌がっていたので心配していました。

夏休みの前半、ミミが苦手な子がいる日の登室を頑なに嫌がり1日休むことにしました。
弟のふーは保育園に行くし、私やパパも仕事。平日は規則正しく過ごすという生活習慣を身につけてほしい思っているので、ミミも学童を休むなら、家でも学童に行っているときと同じようなタイムスケジュールで過ごすルールにしました。決まった時刻に宿題をして、学童に行っている時間帯はテレビを観るのもなしにして過ごしました。
学童を休むときの過ごし方
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そんな夏休みの前半が終わるころ、家族旅行へ。

普段と違う体験をさせたい

わが家は帰省する田舎がないのですが、せっかくの夏休みなので、自然に触れたり行き先でのアクシデント?を経験して家族での思い出を作りたいと思っていました。
混雑を避けてお盆前に仕事の夏休みを取り、旅行を計画。

以前インターネットの動画共有サービスで見た小学生くらいを対象にした遊園地に行こう、とミミにパソコン画面を見せながら説明しました。「うん、いいけど」と、そのときミミはそっけない返事でしたが、内心とっても喜んでいたようでした。そのあと旅行の行き先としてプールの案も見せてみましたが、ミミの気持ちは遊園地一択。

家族旅行、行き先は遊園地に

非日常を経験した家族旅行
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感覚過敏があるミミは、長時間乗り物に乗ると酔ってしまいます。車は普段乗らないので余計に体調が悪くなってしまいます。行き先はなるべく近くにしたけれど、目的の遊園地までは、電車のほか1時間バスに乗る必要がありました。
当日、ミミはやはり行きのバスで涙を流して苦しんでいました。パパも子どものころ旅行での車酔いの経験があり、ミミを優しく介抱してくれ、なんとか目的地に着くことができました。

遊園地には自然体験をできる場所もあり、ミミがやりたがったので釣り体験をしました。感覚過敏があるため、普段から手が汚れることを嫌がるのですが、予想通り釣り竿は持ちませんでした。でも、釣りするところをよく見ていたミミ。釣りを始めてすぐ突然の雨が降ってきて、小屋に避難したりもしました。そのあとは釣れた魚を塩焼きに。偏食があるのでミミは魚の塩焼きも食べませんでしたが、これも想定内。ミミなりのペースで釣りを体験できたんじゃないかなと思います。

ほかにも旅行中には大浴場の使い方や、夕食のバイキングでいつもとは違うルールを経験して、たくさんのことを学びました。
朝、森を散策したときには大きなニホントカゲを見つけて興奮! 普段できないことを体験できた旅行になりました。

旅行のあとの学童で

旅行のあとは、再び学童で過ごす夏休み。

旅行の前ミミは、苦手な子がいると学童に行くのを嫌がっていましたが、旅行のあとは苦手な子がいる日も「行く」と言って登室しました。ある日、帰宅後ミミに話を聞いてみると一日楽しく過ごしていたようで、苦手な子とも一緒に遊んだことを話してくれました。苦手な子と言い合いになることもあるけど、ミミは自分の気持ちを言葉で伝えているようです。そのあとも学童に行き渋ることはなく、ミミはがんばっているんだなと感じました。

2年生の1学期にトラブルがあり登校班を変えることになった相手のAくんとも、今では学童で卓球をして遊ぶこともあり、先日は学童から一緒に帰宅してきました。でもミミはAくんと一対一での関わりは苦手なようで「今日は1人で帰っていい?」と一緒に帰るのを断ることもあるそう。
1学期はミミがAくんの嫌がることを一方的に言うことがあり不安なところもあったけど、親は心配しなくても子どもは成長していくんだな、と思いました。

学童では外部の人を呼び楽しい企画もしてくれました。
それまで学校で何をしていたか聞いても「忘れた」「何もしてない」と答えることが多かったミミですが、学童であったことを帰宅後に話してくれるようになりました。

急成長の夏休み

ミミ、2年生の夏休み。寝る時間は守り、朝も自分から起きるのを待ちました。
宿題もたくさんあり、はじめてのタブレット端末での宿題もありましたが計画的に進めることができました。タブレット端末を見る時間も1回30分にして、勉強に使うならほぼ制限なしに。学童は、苦手な子がいるから嫌だとお休みする日もあったけど、振り返ってみると、夏休み中もミミは規則正しい生活を送ることができたなと思います。

1学期には不安なところもあったお友達との関わり方でしたが、夏休み学童で過ごしたミミは、苦手な子ともほどよい距離感で付き合えるようになってきているようです。
家族旅行や、お友達との関わり、学童での経験など、ミミは夏休みを通して周りの人がなにを考えているかちょっとだけ気になるようになったのかもしれないと思いました。急成長の夏休みになりました。
電車をながめるミミ
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執筆/taeko
(監修:三木先生より)
家でも学童と同じスケジュールで過ごすのは効果的な取り組みですね。予定がはっきりしていたり、時間の枠がしっかりとあるのは分かりやすいと思います。
一方で、普段と違う経験が子どもをぐっと成長させることもあります。できないことも含め、そのプロセスをゆっくりと見守ってもらえて良かったのではないでしょうか。
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