子ども時代は、大人になるための準備期間じゃない
――リトさんの作品は、心根のやさしさやあったかさがありますよね。そこは、温かい子ども時代の記憶があるからなのでしょうね。
リトさん:ある意味子どもっぽい。それが僕の個性です。それは、子どものころから自分の好きなことを親に否定されずに育ててもらってきたからこそ生まれる世界なのだと思います。僕のこの作品に反映されているのは、子どものころに連れて行ってもらった遊園地の記憶や、1日何時間もやっていたゲームのストーリー、そういうものが随所に反映されています。無駄なことなんて一つもないんです。今まで経験してきたさまざまなことが、どこかでアウトプットされていくものなんです。
子どもには、今熱中できることをさせて、将来大人になっても「あのころ楽しかったなぁ」と記憶に残る体験をさせてあげることが大事だと思っています。
――楽しい、おもしろいと思っていたことが、人生の中で生きてくるんでしょうね。
リトさん:やりたくないのに無理やり詰め込んだことは、生きてこないもの。だけど、本当に楽しかった記憶は残ります。将来のことを心配して、「今のうちにこれやっておかないと」ということではなく、目の前にいるこの子が、何を楽しんで熱中するのかを、今を見てあげてほしいです。子ども時代は、大人になる準備期間じゃないってことですよね。
リトさん:ある意味子どもっぽい。それが僕の個性です。それは、子どものころから自分の好きなことを親に否定されずに育ててもらってきたからこそ生まれる世界なのだと思います。僕のこの作品に反映されているのは、子どものころに連れて行ってもらった遊園地の記憶や、1日何時間もやっていたゲームのストーリー、そういうものが随所に反映されています。無駄なことなんて一つもないんです。今まで経験してきたさまざまなことが、どこかでアウトプットされていくものなんです。
子どもには、今熱中できることをさせて、将来大人になっても「あのころ楽しかったなぁ」と記憶に残る体験をさせてあげることが大事だと思っています。
――楽しい、おもしろいと思っていたことが、人生の中で生きてくるんでしょうね。
リトさん:やりたくないのに無理やり詰め込んだことは、生きてこないもの。だけど、本当に楽しかった記憶は残ります。将来のことを心配して、「今のうちにこれやっておかないと」ということではなく、目の前にいるこの子が、何を楽しんで熱中するのかを、今を見てあげてほしいです。子ども時代は、大人になる準備期間じゃないってことですよね。
これから先のこと。発達障害のある子どもと一緒に作品を作っていきたい
――私たちも、リトさんの作品が今の時代に生まれてくれてよかったと思っています。
リトさん:自分がしていることが人の役に立ったと胸を張って言えることが、ようやくこの歳になってできました。「寝る前に必ず僕の作品を見てから寝るんです」と言われたり、「朝起きてスマホを開いて作品を見ると、1日頑張ろうと思う!」というコメントをいただいたりしたら、やる気が出ないから投稿はお休み、というわけにはいきません。僕自身が、こうしたコメントに助けられています。
――今後の活動は、どのようなことを考えていますか。
リトさん:活動を始めて1年半、個展も今年の1月からだし、5月にようやく作品集が出たところ。それでもありがたいことに、全国各地から、うちの地方でも個展をやってください!というメッセージがたくさん来るんですよね。ぜひ日本各地、海外も、まだ行ってないところに行きたいです。
今は難しいけど、ワークショップなど、直接お客さんと触れ合えるイベントもしたいです。最終的には、こうしたアートを作る人を育てたいと思っています。発達障害がある子どもたちの話をじっくり聞きながら、一緒に作品作りができたらいいなと思っています。
リトさん:自分がしていることが人の役に立ったと胸を張って言えることが、ようやくこの歳になってできました。「寝る前に必ず僕の作品を見てから寝るんです」と言われたり、「朝起きてスマホを開いて作品を見ると、1日頑張ろうと思う!」というコメントをいただいたりしたら、やる気が出ないから投稿はお休み、というわけにはいきません。僕自身が、こうしたコメントに助けられています。
――今後の活動は、どのようなことを考えていますか。
リトさん:活動を始めて1年半、個展も今年の1月からだし、5月にようやく作品集が出たところ。それでもありがたいことに、全国各地から、うちの地方でも個展をやってください!というメッセージがたくさん来るんですよね。ぜひ日本各地、海外も、まだ行ってないところに行きたいです。
今は難しいけど、ワークショップなど、直接お客さんと触れ合えるイベントもしたいです。最終的には、こうしたアートを作る人を育てたいと思っています。発達障害がある子どもたちの話をじっくり聞きながら、一緒に作品作りができたらいいなと思っています。
取材・文/関川香織
撮影/鈴木江実子
撮影/鈴木江実子
リトさんの作品集
(リトさんより)
できあがった作品は、空にかざして撮影するのが僕のこだわりです。光に透かすことできれいに撮れるし、葉っぱがもともとあった自然を額縁にすることで、よりイキイキして見えます。なので、片手で持って撮影するときに葉が倒れず自立するように考えながらカッティングしています。真ん中の太い葉脈を柱にすると、無茶なデザインでカットしても意外と葉っぱは倒れないんです。これは、たくさんの作品を作るうちにわかってきたことです。葉っぱはあらかじめ特殊な液に浸けて加工し、これ以上枯れずに保存できるようにしています。
できあがった作品は、空にかざして撮影するのが僕のこだわりです。光に透かすことできれいに撮れるし、葉っぱがもともとあった自然を額縁にすることで、よりイキイキして見えます。なので、片手で持って撮影するときに葉が倒れず自立するように考えながらカッティングしています。真ん中の太い葉脈を柱にすると、無茶なデザインでカットしても意外と葉っぱは倒れないんです。これは、たくさんの作品を作るうちにわかってきたことです。葉っぱはあらかじめ特殊な液に浸けて加工し、これ以上枯れずに保存できるようにしています。
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