1歳6ヶ月健診で「発達が気になる」と言われて。30分も独り言、ルールの理解や移動が苦手…息子が3歳でASDと分かるまで

ライター:taeko
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3歳のクラスで先生に療育を勧められるまで、「発達障害」という言葉は知りませんでした。
保育園に通っていたころを振り返り、言われてみると「そうだったのか」と思う場面がありました。

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監修: 初川久美子
臨床心理士・公認心理師
東京都公立学校スクールカウンセラー/発達研修ユニットみつばち
臨床心理士・公認心理師。早稲田大学大学院人間科学研究科修了。在学中よりスクールカウンセリングを学び、臨床心理士資格取得後よりスクールカウンセラーとして勤務。児童精神科医の三木崇弘とともに「発達研修ユニットみつばち」を結成し、教員向け・保護者向け・専門家向け研修・講演講師も行っている。都内公立教育相談室にて教育相談員兼務。

1歳6ヶ月健診で

1歳6ヶ月健診で
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現在小学2年生のミミは3歳のころ自閉スペクトラム症(ASD)だと分かりました。私は、保育園の3歳のクラスで先生に療育を勧められるまで「発達障害」という言葉はよく知りませんでした。でも言われてみると「そうだったのか」と思う場面がありました。

1歳6ヶ月健診では、積み木を真似して積むことができなかったり、質問に答えられなかったり、全体的にできないことが多かったミミ。健診の最後に「言葉の発達が気になるので後日連絡してもいいですか?」聞かれて了解しましたが、1歳6ヶ月健診のことを深く考えていない私は何とも思っていませんでした。

翌日保育園に登園すると、担任の保育士さんから「健診どうでしたか〜?」と聞かれ、「特にないです」と答えると「そうですか〜…」と、保育士さんはどこか不思議そうな、おかしいな、といった顔をしていました。
それから数ヶ月後、保健センターから着信があったけど私は仕事で電話に出られず、そのまま放置していました。

それから半年後

半年後のミミの様子
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30分一人で話し続けることも

健診から半年が過ぎ、ミミは言葉の遅れを指摘されたとは思えないほどよくしゃべるようになっていました。しゃべり過ぎるくらいで、洗濯機に向かって30分くらい一人で話し続けることもありました。保育園で読んだ本の話を繰り返し、繰り返し話す様子を私は面白がって見ていました。

夏の暑い日、熱中症寸前まで遊び続けることも

夏、公園で遊んでいたミミ。時間が経ち日差しも強いので帰ろうと促しても、ジャングルジムの周りを走り回って止まらない。手を掴もうとしても振り払い、ニヤニヤしながら真っ赤な顔で走りまわっていました。その様子を見て(ちょっとおかしい…?)と私の頭にハテナが浮かびました。熱中症寸前でミミは転び、そのあとやっと帰ることができました。このころ私は、発達障害のことは何も知りませんでした。

保育園では

保育園での様子
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ルールが分からない

保育園でのあそびはルールが分からないことが多く、鬼ごっこではミミは自分が鬼じゃないときに、鬼を追いかけていました。鬼ごっこのルールは年長になるころやっと分かってきました。

移動が苦手

ほかに保育園での生活の中で、移動が特に苦手で、散歩やホールに行くのがイヤで職員室で待っていることも多かったのを覚えています。
ミミと保育園の先生
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そんなミミが自閉スペクトラム症(ASD)と分かったのは、3歳のころ。ミミの様子に疑問に感じることがあっても初めての子どもだから「こんなものかな」と思っていたけど、発達障害があることが分かってよかったなと思います。困りごとがあったときのミミへの対応方法を学べたり、専門家に相談できる機会がたくさんあることが分かりました。現在は小学2年生のミミ、お友達とのトラブルや心配事もありますが、これからも成長を見守っていきたいと思います。

執筆/taeko
(監修:初川先生より)
はじめてのお子さんだと、「こんなものかな」と思えてしまうところはあると思います。家庭内で保護者ご自身が子育てに著しい困難を抱えていない場合はそうかもしれませんし、“子育ては大変なもの”“子どもの発達は人それぞれ”と思っていると、より一層そう思う面はあるかもしれませんね。ちょっとした違和感を持ったときに、「こんなもんなんです?」と園の先生などに聞いてみるのは一つあるかもしれません。育ちが進むにつれ、ほかのお子さんとのできること・できないことが際立ってくるので、「あれ?」と思うポイントはその後も多々出てくると思います。お子さんがほかのお子さんと同じような行動を取れていないときには、何らか困った気持ちを持っていたり、分からずにやっていたりすることが多いです。お子さんの言動の「傾向と対策」を知り、お子さんの気持ちを知って、楽しく過ごす方法を検討するには、「あれ?」と思ったときに、園の先生や相談機関の方にその旨聞いてみるといいですね。
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