【専門家に聞く】発達障害がある子のライフプラン。「子どもの強みが分からない」「夫婦で意見が合わない」ときは?子どもと共に親が「自分らしい人生」を描くコツも
ライター:LITALICOライフ
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LITALICOライフ
「子どもの強みが分からない」「夫婦で意見が合わない」発達障害のある子の育児や進路、家族の将来について日々ご相談に応じるLITALICOライフのライフプラン面談。
今回は、教育分野と人生に関わるお金を専門とする加藤晋太郎さんに、子どもだけでなく「親も自分らしく」生き方を描くコツを聞いてみたいと思います。
子どもだけでなく、親の「自分らしい人生」を手伝うライフコンサルタント
加藤 晋太郎(かとう しんたろう)
大手教育関連企業に入社後、会社の経営に従事しつつ、地域に根付いたサービス提供を推進。
中学から大学までの入試全般から、普段の学習方法や不登校等々多くのご相談を経験。
現在は、進路選択から習い事へのアドバイスや教育費の備え方など広く相談を実施している。
中学から大学までの入試全般から、普段の学習方法や不登校等々多くのご相談を経験。
現在は、進路選択から習い事へのアドバイスや教育費の備え方など広く相談を実施している。
子どもの進路、自立や親の老後…さまざまな話をするライフプランニング面談
LITALICOライフ編集部(以下、ーー):加藤さんは日々、発達障害のある子のご家庭のライフプランニング面談をしていますが、ご家族のお悩み・気になることはさまざまですよね。
加藤晋太郎さん(以下、加藤):そうですね。
ーー加藤さんと面談をして「考え方・価値観が変わった!」という声も多いので、実際にどのような話をされているのか聞いてみたいと思います。これらはお客さまからお寄せいただいたご相談の一部を、カードにしたものです。よく聞かれる内容はありますか?
加藤晋太郎さん(以下、加藤):そうですね。
ーー加藤さんと面談をして「考え方・価値観が変わった!」という声も多いので、実際にどのような話をされているのか聞いてみたいと思います。これらはお客さまからお寄せいただいたご相談の一部を、カードにしたものです。よく聞かれる内容はありますか?
加藤:このカードの内容以外にもさまざまな質問をいただきますが、多いのは子どもについての悩みと、親自身の悩みですね。保護者さまは自分のことを考える機会がなかなかありません。親がのびのび生きていると子どもも影響を受けることがありますから、子どもだけではなく、親も自分らしく生きることが大切です。
ーーライフプランニング面談は、お金の話が中心かと思っていました。
加藤:お金は手段ですね。まずは子どものこれからや、家族がどう生きたいかから話し合います。それが見えてから手段としてお金の使い方や渡し方を考えます。保護者さまには子どものこと・家族や自分の人生を考えるタイミングとして、面談を活用してほしいですね。
ーーライフプランニング面談は、お金の話が中心かと思っていました。
加藤:お金は手段ですね。まずは子どものこれからや、家族がどう生きたいかから話し合います。それが見えてから手段としてお金の使い方や渡し方を考えます。保護者さまには子どものこと・家族や自分の人生を考えるタイミングとして、面談を活用してほしいですね。
お悩みcase1. 子どもの強みが分からない
ーー「子どもの良いところを褒めよう」「苦手なことばかりではなく、強みを伸ばそう」といった意見がありますが、それに対して「子どもの強みが何なのか分からない」という声もよくいただきます。
加藤:今持っているものから頑張って見つけなくても良いと思いますよ。「どうなりたいか」から考えると良いかもしれません。そのためにはどのようなスキルを学べばいいのか。そこから学校や習い事を選ぶ方法もあります。
加藤:今持っているものから頑張って見つけなくても良いと思いますよ。「どうなりたいか」から考えると良いかもしれません。そのためにはどのようなスキルを学べばいいのか。そこから学校や習い事を選ぶ方法もあります。
学校だけに頼りすぎない
ーー勉強やお友達づくり、人間関係、集団生活上のルールやマナー、生活習慣などでしょうか。
加藤:理系やプログラミングに強い私立や、特定の職業スキルに特化した高校もあります。学校で必要なスキルをすべて学ぶのは難しいかもしれないので、学校以外の場所と分けるのも一つです。面談した中には「お友達・人間関係」は学校、「勉強」は個別塾で学ぶ、と分けたご家庭もいます。
加藤:理系やプログラミングに強い私立や、特定の職業スキルに特化した高校もあります。学校で必要なスキルをすべて学ぶのは難しいかもしれないので、学校以外の場所と分けるのも一つです。面談した中には「お友達・人間関係」は学校、「勉強」は個別塾で学ぶ、と分けたご家庭もいます。
子どもと話して決める
ーーそれはどのように決めていくと良いのでしょうか。
加藤:親の意向はもちろんですが、子ども本人の気持ちも大切です。親が「やりなさい」と言っても子どもが嫌だと思えば続きません。とはいえ子どもが自由に決めるのも難しいかもしれない。
子どもが小学生以上であれば、年に1時間でもいいので話し合う時間があると良いですね。そのときは親が「私はこう考えているけど、どう思う?」など子どもが答えやすいように投げかけます。
ーー子どもだからと思わず、話し合う姿勢が大事なんですね。
加藤:気をつけたいのは、何事にも良い面と悪い面があることです。すべてがうまくいくことはありません。失敗しても気にしすぎないことです。
加藤:親の意向はもちろんですが、子ども本人の気持ちも大切です。親が「やりなさい」と言っても子どもが嫌だと思えば続きません。とはいえ子どもが自由に決めるのも難しいかもしれない。
子どもが小学生以上であれば、年に1時間でもいいので話し合う時間があると良いですね。そのときは親が「私はこう考えているけど、どう思う?」など子どもが答えやすいように投げかけます。
ーー子どもだからと思わず、話し合う姿勢が大事なんですね。
加藤:気をつけたいのは、何事にも良い面と悪い面があることです。すべてがうまくいくことはありません。失敗しても気にしすぎないことです。
お悩みcase2. 夫婦で意見が合わない
ーー子どもの学級選択や進路など、夫婦で意見が合わないケースもあると聞きますが…。
加藤:違う人間ですから、揃わないことを前提に考えたほうが良いかもしれませんね。いろいろな意見があるのは良いことですし、子どもが小学生以上であれば交えて話し合っていく。
ーー話し合っても、平行線になることはありませんか。
加藤:感情や、説明できないものはありますからね。そういうこともあるかもしれません。だからといって、「まぁいいか」の連続にしない。「まぁいいか」を続けていくと、自分が苦しくなってしまう。何事も白黒つかないからこそ、自分らしさや、楽しさといった基準が大切です。面談は、そういった気持ちを整理する場所でもあります。
ーーそうやって子どもや自分のことを考えていくのですね。
加藤:違う人間ですから、揃わないことを前提に考えたほうが良いかもしれませんね。いろいろな意見があるのは良いことですし、子どもが小学生以上であれば交えて話し合っていく。
ーー話し合っても、平行線になることはありませんか。
加藤:感情や、説明できないものはありますからね。そういうこともあるかもしれません。だからといって、「まぁいいか」の連続にしない。「まぁいいか」を続けていくと、自分が苦しくなってしまう。何事も白黒つかないからこそ、自分らしさや、楽しさといった基準が大切です。面談は、そういった気持ちを整理する場所でもあります。
ーーそうやって子どもや自分のことを考えていくのですね。
お悩みcase3. シングルでいろいろと不安
ーー面談に来られるご家庭は、シングルの方もいらっしゃいますよね。「働きながら育児しているためコミュニケーションが少ないのではないか」「自分に何かあったらこの子はどうなるのだろう」など声をいただきます。
加藤:良い意味で「自分がいなかったら子どもは育たない」と思いすぎなくて良いと思いますよ。子どもは意外にたくましいですから。再婚するという選択肢もあります。
ーー再婚ですか…。自分だったら、と想像すると「無理そう」と思ってしまいましたが…。
加藤:もちろん、再婚したほうが良いということではありませんよ。ただ、したいと思っていても難しいと感じる方が多いようです。「年齢を重ねるとチャレンジができない」という風潮があるのかもしれません。でも、50代でも60代でも新しいことは始められます。欲張りでいいんですよ。
ーーそうかもしれません。こういった話をすることで、変化のあったご家庭はありますか?
加藤:仕事をするか迷っていたけど働き始めた、という方は多いですね。お子さまと話す時間を設けた、新しい習い事を始めた、なんとなく続けていた習い事を止めた、という方もいます。
加藤:良い意味で「自分がいなかったら子どもは育たない」と思いすぎなくて良いと思いますよ。子どもは意外にたくましいですから。再婚するという選択肢もあります。
ーー再婚ですか…。自分だったら、と想像すると「無理そう」と思ってしまいましたが…。
加藤:もちろん、再婚したほうが良いということではありませんよ。ただ、したいと思っていても難しいと感じる方が多いようです。「年齢を重ねるとチャレンジができない」という風潮があるのかもしれません。でも、50代でも60代でも新しいことは始められます。欲張りでいいんですよ。
ーーそうかもしれません。こういった話をすることで、変化のあったご家庭はありますか?
加藤:仕事をするか迷っていたけど働き始めた、という方は多いですね。お子さまと話す時間を設けた、新しい習い事を始めた、なんとなく続けていた習い事を止めた、という方もいます。
子どもだけでなく、親も欲張りな人生を描くために
加藤:ライフプランニング面談ではお金の話もしますが、お金には正しい使い方があります。「正しい」というのは一般的な正しさではありません。自分にとって楽しいこと・良いことです。値段が高くても満足できれば良い買い物ですし、行きたくない飲み会には行かなくてもいいんです。子どもがやりたいことをやらせてあげたい、という方も多くいます。
お金の使い方にはその人の価値観が表れます。だからこそ、まずは自分の価値観を整理する場所として面談を活用してほしい。欲張りな人生を送ってください。
ーーありがとうございました。
お金の使い方にはその人の価値観が表れます。だからこそ、まずは自分の価値観を整理する場所として面談を活用してほしい。欲張りな人生を送ってください。
ーーありがとうございました。
LITALICOライフでは、発達障害のある子のご家庭と日々、「進路」や「将来」といったライフプラン(人生設計)について相談・面談をしています。
16以上のテーマの無料勉強会を開催していますので、気になる方は参加してみてください。
勉強会のあとに、個別の無料面談を希望することができます。
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無料勉強会では、就学準備、地域ごとの進路情報、通級、特別支援学級、グレーゾーンのお子さま、不登校について、親なきあと、私立中学受験まで、幅広く家族のための情報提供をしています。
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