特別支援教育用の教材との比較

息子が小学校、中学のころ、特別支援学級で使っていた教科書は、その子の状況にあった内容を、その子に合う教材を使いながら学ぶことができました。

たとえばお金の計算の理解が必要だった息子には、視覚的にも分かりやすい教材を使いながら教えてくれました。
お金の勉強の応用として、ATMの使い方なども学びました。実生活で必要となるスキルを学ぶために、子どもに合わせた教材が用意されていました。
時計の見方を学ぶときは分かりやすい文字盤タイプの時計や、そのようなタイプの時計のプリントを使用してくれました。

衣服の着脱の支援

特別支援学級では自分が出来る部分は最小限の手出しをし、できることを増やしていきます。

たとえば、衣服の着脱の自立が出来ていない場合。
特別支援教育の中では、子どもからは見えにくい上の二つのボタンは先生や支援者がサポートし、自分で手元を見やすい一番下のボタンのみ自分でとめさせ、スモールステップでできることを増やしていこうと考えます。

衣服の着脱が苦手な子どもが通常学級に在籍していたとしたら、体育の時間のあとの着替えが遅くなると授業に間に合わなくなると考え、加配の先生が3つのボタン全部とめてしまうかもしれません。集団生活のリズムの中で授業を受けていくためにはスピードも必要になる場面も多くあるからです。
ボタンを留めるのを学ぶステップのイメージ
Upload By 立石美津子

保護者への負担

通常学級に行くことにより、障害のある子どもの保護者との関わりを持つ機会が少なくなってしまうことが多く、福祉サービスや療育の情報などを、自分で努力してかき集めないといけなくなるかもしれません。

知的障害があるお子さんの通常学級在籍を希望した家庭は、学校から「親御さんが同伴してくださることが通常学級在籍の条件です」と言われ、ずっと付き添っている知人もいました。
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