小学校最初の授業参観での衝撃、カウンセラーからの「〇〇をしているのはコウ君だけですね」の報告も。あれから6年、ASD息子の中学進学を前に「覚悟を」の言葉が沁みて

2021/12/18 更新
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今回は、6年前に見た初めての公開授業の思い出です。

保育園の参観日などで“集団の中での息子の姿”を見たことがあった私は、「ダラ~っと座りながらユラユラしているんだろな」「関係ない教科書を読んだりしてるかもな」と思いながら学校に向かいました。ですが、教室で見たコウの姿は予想外のものでした。

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丸山さとこ
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監修: 初川久美子
臨床心理士・公認心理師
東京都公立学校スクールカウンセラー/発達研修ユニットみつばち
臨床心理士・公認心理師。早稲田大学大学院人間科学研究科修了。在学中よりスクールカウンセリングを学び、大学院修了後よりスクールカウンセラーとして勤務。児童精神科医の三木崇弘とともに「発達研修ユニットみつばち」を結成し、教員向け・保護者向け・専門家向け研修・講演講師も行っている。都内公立教育相談室にて教育相談員兼務。

初めての公開授業で見た子どもの姿にビックリ!?

「授業には集中していないだろうな~」とある程度の予想はしていたけれど…?
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教科書をかじる息子を見て、思わず夫に速報を送りました

現在小学6年生のコウですが、彼が小学校に入学してまだ間もない1年生だったころの思い出の1つに、”初めての学校公開(授業参観)”があります。教室から聞こえてくる授業の様子にドキドキしながら、廊下からそーっと教室を覗いて見たのを覚えています。

グニャっとした姿勢ながらも椅子に座っているコウの姿を見て、「何とか授業を受けていられるようだな、よかったよかった…」とホッとしながら眺めていると、コウは手に取った教科書の角をかじり始めました。

『落ち着きのない小学生あるあるで鉛筆をかじる話はよく聞くけれど、教科書をかじるパターンもあるんだな~!』と驚きながら、夫に「【速報】コウ(6)、教科書をかじってマズそうな表情」とメッセージを送りました。
私からの速報を読んでコーヒーを吹いたと言う夫
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職場で休憩中だった夫は私からのメッセージを見てコーヒーを吹いたそうで、「いやー、”驚いて飲み物を吹く”ってリアルにあるんだな~!」と笑っていました。

(メッセージを送ったのは、スクールカウンセリングなどの面談時にコウの様子を伝えられるように記録をとっておくためでもあったのですが、夫と衝撃を共有したい気持ちもありました)

想定外ではあるものの、意外ではなかったコウの行動

日ごろのコウの様子から、授業中に集中しなかったり指示が通らなかったりすることはあるのだろうなと思っていました。また、保育園に通っていたころも見学は何度か行っていたので、教室内でコウがどのような振舞いをするかはある程度想像できていました。

そのため、コウが椅子の上でグニャっとしていても、ポケットティッシュや鉛筆を両手の間で転がしていても、「あ~こういう感じか~。なるほどなー!」と思っていました。
授業中のコウは、椅子から溶け落ちそうな姿勢でグラグラしていました
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教科書をかじるのは想定外のことだったので一旦驚きましたが、『想定外ではあるけれど意外ではないかも…。コウだったら、それくらいするよなぁ…』と思った私は”コウらしいエピソードの1つ”として、その出来事を受け止めました。

数ヶ月後に中学校への進学をひかえて、しみじみ(?)しています!

そんな初めての学校公開の思い出ですが、それから6年間見てきた学校公開を今振り返ってみて『コウ以外に教科書をかじっていた子どもは見たことがないな』と気がつきました。
『コウ以外に教科書をかじっていた子どもは見たことがないな』と気がつきハッとしました
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スクールカウンセリングでの面談にて「授業中、〇〇をしているのはコウ君だけですね」と言われたことが今まで何度かあったので、きっと私が見た姿以外にも、たくさんの”〇〇しているのはコウ君だけ”があったのだろうなと思います。

スクールカウンセリングでも、私の通っている病院でも「この辺りは中学校に入ると支援や配慮はまず期待できないです」と言われている現在の状況…。以前、児童精神科医の三木先生に“学校にサポートをお願いしたいとき心がけたいこと”をお伺いしコラムにしましたが、そのときに三木先生がおっしゃっていた「(保護者は、サポートに対して)準備か覚悟をしておく」という言葉を思い出しては、『改めて沁みるな~!』と感じています。

『親が余力をもって暮らしておく』という準備が理想ですが、実際余力がないときはありますし、支援がうまくいかないことやトラブルなどに対して『起きたらもうしょうがないと腹を括る覚悟』は心構えとしてしておきたいものです。

出典:https://h-navi.jp/column/article/35028302
「準備か覚悟をしておく」という言葉に納得!
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指示の通りにくさ、周りを見て動くことの苦手さ、忘れ物や聞きもらしの多さなどなど…進学を考えるのであれば重要になるであろう内申点のことを考えると気が遠くなりますが、準備と覚悟を用意しつつ、できることを見つけてやっていこうと思います!
中学の制服のための採寸の案内を受けて「数ヶ月後には中学生か~!」と驚く私
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執筆/丸山さとこ
(監修:初川先生より)
小学校1年生の授業参観時のエピソード、ご夫婦で共有され、ある程度客観視できていたところが素晴らしいと思いました。教科書をかじる息子に怒りが湧くのではなく、衝撃を受けつつも、いい意味で心的な距離を取り「おもしろがる」、そんなあたたかいまなざしを持つことができているように感じました。おそらく、スクールカウンセリングなどの面談時に、そうしたエピソードをカウンセラーに語る中で、ますますコウくんの姿を客観視し、保護者の方が感情的に振り回されすぎず、だからこそ成長を感じ…という良い循環もあったこととお察しします。そういう中で、おそらく覚悟の芽が育ち、冷静に準備に取りかかれているのだと思います。

中学進学、おめでとうございます。義務教育もあと3年というところにさしかかりました。中学校ではきっと体だけでなく内面的にも大きく成長するでしょう。楽しみですね。そして小学校よりも中学校では保護者の方は後方からの関わりにシフトチェンジします。準備と覚悟を携えて、コウくんの新しい環境での日々を見守っていけたらいいですね。
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