気になって仕方ない!小4のASD長男が繰り返すある行動。個性を受け入れたいけど我慢できない母の救世主は4歳の妹だった…!?
ライター:寺島ヒロ
わが家の凸凹兄妹は、年齢の割にできないことも多いし、好きなことに割く時間も長いので、いろいろと日々の暮らしの中で積み残していることもたくさんあります。私としては、そんな彼らの個性を受け入れて、なるべく過干渉になることなく、本人のペースでの成長を見守ってあげたい…そう思っていたのですが、息子の行動に、どうしてもイライラしまうことがあり…!?
監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
ABA(応用行動分析学)をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉スペクトラム症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のためのさまざまなプログラムを開発している。
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
凸凹兄妹は行動がユニーク!?
うちの凸凹兄妹は21歳と14歳。2人ともASDがあり、知的障害はありませんが日常生活では年齢の割にできないことが多々あります。
また、こだわりの強さゆえに、好きなものに没頭して、行動がユニークになることもあります。
とはいえ、日常生活で必要なことは、ゆっくりではありますが身につけていってますし、好きなことに没頭するのも悪いことではないと、私は思っています。日々の暮らしの中でのフォローは大変ですが、大抵のことは受け入れて、彼らのペースでの成長を見守ってあげたいのです。
しかし、そんな私にも、どうしても許容できない息子の行動がありました…。
どうしても許容できない、息子の行動とは?
それは、小学校4〜5年生のころ頻繁に起こっていた、軽く飛び跳ねながら「わっわっ」「わっわっ」と二回ずつ繰り返して言うという行動です。
一度この「わっわっ」が始まると、2~30分は続きます。本人に「耳障りなのでやめてくれない?」と言っても、「やろうとしてやってるわけじゃない。自然に出てくるんだよ」と言うだけです。
木曜日と金曜日によく見られるので、学校に行く日が続くとストレスが溜まってきて、こういう行動が出るのかもしれません。療育センターの先生に聞いてみたところ、チックの一種かもしれないと言われました。ストレスを逃すための行動だとすると、無理に止めると本人の負担が増えて良くないかもしれません。
ですが…
この「わっわっ」が、なぜか私はすごく気に触るのです!夫や、当時よく家に来ていた私の母もそれほど気にならないと言っていたので、相性があるものなのかもしれません。
仕方ないので、この「わっわっ」が始まると、ほかの部屋に移動したり、ほかの家族がいるときは、もう任せて近くの喫茶店に逃げたりして凌いでいました。
逃げ場のない車の中で事件が!
しかしある日、私とタケルといっちゃんの3人で、車で出かけていたときに事件は起こりました。後部座席のタケルが座ったまま、「わっわっ」と言い出したのです。
焦りました!
タケルの「わっわっ」は、一度始まると2~30分は止まりません。運転中にこれをずっと聞かされてはたまらない。でも、この状態ではお店などで休むことも難しいでしょう。
どうする?…懸命に考えましたが、後ろから聞こえてくる声が気になって考えがまとまりません。「少し黙ってて!」と叫びそうになったとき…