ダウン症がある子どもの力を育むために。温かく見守るための4つのポイントを解説ーーマンガで学ぶダウン症【医師監修】
ライター:マンガで分かる発達障害のキホン
ダウン症がある子どもはこだわりの強さ、勉強によって得た知識や技術が短編的になりやすい、抽象的な説明を理解することが難しいなどの特性があります。そうした特性を踏まえ、子どもの力を育むためには、周囲の大人の接し方が大切になります。
このコラムでは、ダウン症のある子どもに接する際に、周りが気をつけるべき点を4つ紹介します。
監修: 鈴木直光
筑波こどものこころクリニック院長
1959年東京都生まれ。1985年秋田大学医学部卒。在学中YMCAキャンプリーダーで初めて自閉症児に出会う。同年東京医科歯科大学小児科入局。
1987〜88年、瀬川小児神経学クリニックで自閉症と神経学を学び、栃木県県南健康福祉センターの発達相談で数々の発達障がい児と出会う。2011年、茨城県つくば市に筑波こどものこころクリニック開院。
ダウン症のある子どもの力を育むために
ダウン症がある子どもにはこだわりが強い、知識や技術が断片的になりやすい、抽象的な説明を理解することが難しいなどの特性があらわれる傾向があります。ストレスをためてしまう場合もあるため、周囲の大人は、こだわり行動を否定せずに、本人の好きな活動をさせながら、発達を見守ることが大切です。
こだわりの行動を否定しない
ダウン症のある子どもは、決まった行動をとりたがる傾向があります。例えば、学校の帰りはこの道を通るとか、帰宅したらすぐに靴下を脱ぐなどです。
そうした行動には一見意味がなさそうに見えたり、親からすると面倒に感じられるかもしれませんが、決まった行動をとることで、見通しが立てやすくなったり、安心感を得られるなど、子ども自身の気持ちのコントロールに必要だから行っているのかもしれません。本人にとってはとても大切なことですので、あたたかく見守りましょう。
そうした行動には一見意味がなさそうに見えたり、親からすると面倒に感じられるかもしれませんが、決まった行動をとることで、見通しが立てやすくなったり、安心感を得られるなど、子ども自身の気持ちのコントロールに必要だから行っているのかもしれません。本人にとってはとても大切なことですので、あたたかく見守りましょう。
成長はゆっくり。焦らないこと
周りの子どもたちができるようになったことが、なかなかできないと保護者は焦ってしまいがちです。定型発達の子どもの首すわりが4ヶ月ごろとすると、ダウン症のある子どもの場合は6ヶ月以上かかることもあります。それ以降の発達もゆっくりですが、焦らず見守りましょう。