「診断名がつく」ことへの拒否感――2歳4ヶ月で園から発達の指摘をされた母が「病院」と「療育」に向き合う決意をした2つのこと

ライター:keiko
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しのくんが2歳4ヶ月のとき、保育園の先生から発達に関する指摘をされました。

しかし、当時の私は、発達の遅れのことでしのくんを小児科へ連れて行く勇気がでませんでした。
しのくんになんらかの障害があると診断されることが怖かったのです。

今回はそんな私が、発達の遅れを相談するためにしのくんを小児科へ連れていくまでのお話です。

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監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
ABA(応用行動分析学)をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉スペクトラム症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のためのさまざまなプログラムを開発している。

きっかけは保育園の先生からの発達に関する指摘

しのくんは2歳4ヶ月のとき、保育園の先生から発達に関する指摘をされました(しゃべらない、絵本に興味がない、集中力がないなど)。

2歳まで喃語しか話さず、2歳を過ぎても言葉が増えないしのくんを私も心配していた矢先の出来事だったので、これを機に、一度専門の人に診てもらおうと思いました。そして、まず私がとった行動は、市役所に電話することでした。

選択を迫られる

どうしたらいいのかさっぱり分からなかった私は、まず市役所の子育て支援課(※)に電話しました。

※子育て支援課…子育てに関する手続きや相談の窓口。地域によって名称や業務範囲などが異なります。
区役所の子育て支援課に電話する母。ドクターの発達検査では診断がつく可能性があると聞き、怖くなる
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すると、市役所の方から「『子育て相談センター』か『発達相談センター』のどちらの紹介がいいですか?」と聞かれました。
どちらも発達に関する相談と発達検査をしてくれるとのこと。違いは臨床心理士が発達検査をしてくれるのか、ドクターが発達検査をしてくれるかということでした。

どちらがいいか選択を迫られましたが、私は障害があるという診断がつくのが怖くて、発達検査のみの「子育て相談センター」を選びました。

※子育て相談センターや発達相談センターなどの名称や、発達検査を受けられるかどうかは地域によって異なります。

ネットで調べまくる日々

その日をきっかけに私は検索魔になり、「言葉」「遅延」「遅い」などをインターネットでひたすら調べました。
夜中までスマートフォンで子どもの発達について検索する母
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療育って何?、言葉の教室って何?、しゃべれないとどうなるの??と、不安が私を襲います…。

しのくんがどういう状態か、知りたいけど知りたくない。

検索したサイトに、“発達障害があるかどうかは、3歳まで分からない”などと書いてあるのをみて、ますます(診断名はまだつけたくない…)と思った私。発達の遅れを相談するために小児科には行きたくないというさらに気持ちがふくらみました。

(今になってみれば“発達障害があるかどうかは、3歳まで分からない”とは、必ずしも正しい情報ではない分かるのですが、このとき不安を感じていた私は信じてしまいました。あとから障害の種類によって診断される年齢が違うことや、3歳以前の早期診断も可能だということを知りました)
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