自傷、退職…子どもの有事に「聞いてほしいことがある」と言える存在を得て。発達障害娘の存在がもたらしてくれた、かけがえのない仲間

ライター:荒木まち子
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娘がいなかったらきっと縁もなく遠い存在だった人々。
ときに寄り添い、ときに気づきをくれる彼らのおかげで私の視野は大きく広がりました。
今ではつらいことだけでなく楽しさも共有できる大切な“仲間”になっています。

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監修: 初川久美子
臨床心理士・公認心理師
東京都公立学校スクールカウンセラー/発達研修ユニットみつばち
臨床心理士・公認心理師。早稲田大学大学院人間科学研究科修了。在学中よりスクールカウンセリングを学び、臨床心理士資格取得後よりスクールカウンセラーとして勤務。児童精神科医の三木崇弘とともに「発達研修ユニットみつばち」を結成し、教員向け・保護者向け・専門家向け研修・講演講師も行っている。都内公立教育相談室にて教育相談員兼務。

きっかけは、娘が紹介してくれた「発達障害」に関する本だった

視覚優位もあってか、娘は小さいときから本が大好きでした。
書籍だけでなく興味のある内容であれば、新聞、辞書、家電の説明書も読んでいました。

中学生になると娘は学校の図書コーナーにある発達障害について書かれた本を読むようになりました。そしてよく私に「ママはこの本知ってる?」と尋ねてきました。 私は娘に教えてもらったある本に感銘を受けブログで紹介をしました。そのことがきっかけで筆者の上野景子さんと連絡を取り合うようになりました。
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本を読みだすと周りが見えなくなるほど集中!読む本は様々で…

初めての親の会

上野さんは本の執筆のほかにテレビや講演会で発達障害の啓発活動を行っていました。また親の会の代表もしていました。
私は過去にいくつか親の会に加入したことがあったのですが、集まりの日と学校の行事の日が重なったり、下の子が病気をしたりとタイミングが合わず、継続して参加することはできませんでした。娘が学校でつらい思いをしていた時期は、娘がしょっちゅう早退していたので会費だけ払って集まりに参加できないまま退会したこともありました。
それ以来、親の会とは無縁の生活を送っていたのですが、このときはタイミングが良く、私は上野さんに誘われ親の会に参加することになりました。
このご縁が、子どもが成人したあともずっと続くとは、そのときの私は想像もしていませんでした。

緊張しつつ集まりに参加すると…

親の会といっても会費などはなく、参加できる人がファミレスなどに集まり、昼食を取りながら近況を語りあったり、お互いの悩みを話したりするというものでした。

「以前は講師を呼んで講演会を開いたりもしてたんだけどね」と発足当時のことを笑顔で話す上野さん。

「20年前は発達障害という言葉を知らない人がほとんどで、いくら親が障害について説明しても、なかなか話を聞いてもらえなかったの。でも“専門家の先生”の講演会を開催したら学校の先生方も理解してくれるようになったの」

過去の苦労を気さくな口調での語る彼女はとてもチャーミングな人でした。
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