1時間半後

私の携帯に電話がかかってきました。
それはコンビニの店員さんからでした。

「娘さんがずっとお店の前にいたので声をかけました。帰り道が分からなくなってしまったそうなので、ランドセルの中に書いてあった緊急連絡先にお電話しました」

そこは自宅から一番近いコンビニでした。私はすぐにお店に向かいました。
店員さんにお礼を言うと「娘さんは泣くこともなく、えらかったですよ」と言われました。
娘は小さいころから人見知りもなく、迷子になっても泣かない子どもでした(そのせいでいつも親はひやひやしていました)。

このときは私の方が安堵で泣きそうになりました。

迷子の経緯

私は帰宅後、娘にどうして迷ってしまったのかを聞きました。娘の話によると、

集団下校のとき、娘は同じ方面のお友達(初対面)と手をつないで歩いていたけれど、その子は途中で別のルートに分かれる子だったらしい。それに気づかず、ずっと手をつないでいて、そのままその子の下校ルートについていってしまった。
引き返す途中で迷ってしまいコンビニ付近にたどり着いた。コンビニは家の近所だったけど、通学路からは外れていて、一人では行ったことがなかったので帰り方が分からなくなってしまった。

ーーということでした。

学年主任の先生に経緯を話すと「近所なのにどうして道が分からないのですか?通学路の練習はしましたか?」と言われました。
いろいろと言いたいことはありましたが私は「まだ引っ越してきて2週間ほどなので。」とだけ伝えました。そのとき私は心身共に疲れ果てていて、娘が無事に帰ってきただけで充分だったのです。

翌日病院で

翌日は予約していた産科の受診日でした。
そのとき、医師から胎児の心音が聞こえないと言われました。
発達障害のある娘の小学校入学、引っ越し、第二子の妊娠とたくさんのことが重なった時期。娘が登校初日に迷子になった日の翌日、産科の受診に行くと医師から「胎児の心拍が確認できませんね」と告げられる。
Upload By 荒木まち子
この時期の流産は『止めることができない流産』なので、行動などが原因にはなりません。
それでもショックは大きいものです。
私はその後、流産手術(子宮内容除去手術)を受けました。
引っ越し、娘の迷子、流産、手術...本当にいろいろなことが重なった時期でした。
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