福山雅治さん主演ドラマTBS系日曜劇場『ラストマンー全盲の捜査官ー』!皆実捜査官の世界を体験できるコラボイベント『ラストマン・イン・ザ・ダーク』の舞台裏を独自取材

ライター:発達ナビ編集部
福山雅治さん主演ドラマTBS系日曜劇場『ラストマンー全盲の捜査官ー』!皆実捜査官の世界を体験できるコラボイベント『ラストマン・イン・ザ・ダーク』の舞台裏を独自取材のタイトル画像

2023年4月23日にスタートした日曜劇場『ラストマンー全盲の捜査官ー』。ドラマの全盲所作指導について全面協力した「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」では、スペシャルコラボイベント『ラストマン・イン・ザ・ダーク』を開催中です。今回は、バディー(アテンド)を務めるはなやんさんと、DID広報担当のディアスさんに、『ラストマン・イン・ザ・ダーク』についてたっぷり伺いました。

皆実捜査官の豊かな世界を体感してみよう!

2023年4月23日にスタートした日曜劇場『ラストマンー全盲の捜査官ー』。
TBS系毎週日曜よる9時から日曜劇場『ラストマンー全盲の捜査官ー』を放送中
日曜劇場『ラストマンー全盲の捜査官ー』(C)TBS
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ドラマの全盲所作指導について全面協力した「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」では、スペシャルコラボイベント『ラストマン・イン・ザ・ダーク』で、『ラストマンー全盲の捜査官ー』を暗闇の中に一部再現。福山雅治さんが演じる皆実捜査官の世界を実際に体験することができます。

TBS系毎週日曜よる9時から日曜劇場『ラストマンー全盲の捜査官ー』を放送中

主演を務める福山雅治が演じるのは、事故で両目の視力を失ったFBI特別捜査官・皆実広見。彼が来日するにあたりアテンドを任された、大泉洋演じる刑事・護道心太朗と2人が凸凹バディーを組んで、難事件に挑んでいく痛快ドラマ。

ダイアログ・イン・ザ・ダーク(以下、DID)

純度 100%の真っ暗闇の中で、見ること以外の感覚を使い、驚きに満ちた発見をしていくエンターテイメント。体験を案内するのは、普段から目を使わない視覚障害者のアテンドです。視覚以外の感覚を広げ、新しい感性を使い、チームとなった方々とさまざまなシーンを体験します。1988年、ドイツの哲学博士アンドレアス・ハイネッケの発案によって生まれ、これまで世界 47ヶ国以上、900万人以上が体験。日本では 1999年に初開催し、これまで 24万人以上が体験しました。通常のプログラムではアテンドと呼ばれるスタッフですが、『ラストマン・イン・ザ・ダーク』では、ドラマの世界観に合わせて、“バディー”としてみなさんをご案内しています。

スペシャルコラボイベント『ラストマン・イン・ザ・ダーク』の舞台裏とおすすめポイントをインタビュー!

ドラマの全盲所作指導を担当し、『ラストマン・イン・ザ・ダーク』のバディー(アテンド)を務めるはなやんさんと、DID広報担当のディアスさんに、『ラストマン・イン・ザ・ダーク』についてたっぷり伺いました。

「皆実捜査官と自分には似ているところがあるかも!?」ーーバディー(アテンド)はなやんさん

LITALICO発達ナビ編集部(以下――)バディー(アテンド)をされていて、常設プログラムと違うと感じる点はありますか?

はなやんさん:常設プログラムは90分ですが、『ラストマン・イン・ザ・ダーク』は60分なので、通常よりも時間が短い中で、お客様同士の関係性をつくり、仲間で協力しあって楽しんでいくという雰囲気をつくるのはなかなかチャレンジングで、だからこそのやりがいも感じています。

1グループ最大8人で進んでいくのですが、グループの中にはドラマを何度も繰り返し観ているようなコアなファンや、毎週楽しみに観ている方、まだ観ていない方などいろいろな人がいます。そうするとコアなファンの方は暗闇の中の仕掛けにも「ドラマであったよね!」と気がついてくれますし、そこには気づかない方もいらっしゃいます。さまざまな温度感の方々が一緒に体験するからこそ、場も盛り上がるし、まだドラマを観ていなかった人も「ドラマを観て探してみよう!」という気持ちになるみたいで、そんな様子が楽しいです。

この体験を通して視覚以外の感覚の可能性に気づかれる方が多いなと感じます。普段は目で見分けているものも、肌触りや香りでそれが何なのか分かることに気がついて「皆実さんもこんな感覚なんですね」って感想を教えてくださったり、暗闇で感じる味や香りに感動されて「皆実さんの世界にいる!」とおっしゃったりする方もいらっしゃいます。
スペシャルコラボイベント『ラストマン・イン・ザ・ダーク』でバディー(アテンド)を務める、はなやんさん
スペシャルコラボイベント『ラストマン・イン・ザ・ダーク』でバディー(アテンド)を務める、はなやんさん
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ーーご家族や友人からはどのような声がありますか?

はなやんさん:『ラストマン・イン・ザ・ダーク』のバディー(アテンド)としての仕事だけではなく、ドラマの所作指導も担当しているのですが、ドラマを観た両親から「皆実さんの仕草、あなたに似ているね」と言われて驚きました。

ドラマとのコラボイベントということで、ドラマの紹介番組やラジオなどでも『ラストマン・イン・ザ・ダーク』をご紹介いただいたこともあり、知り合いだけど僕がDIDで働いているということを知らなかった人や、ダイアログがどんな所か知らない人にも知ってもらえたという感覚があります。連絡してくれた人、実際に体験のためにわざわざ来てくれた人もいました。オンラインで話したことはあるけれど、会ったことはない人だったので、初めて会えてうれしかったです。ドラマとこのイベントのおかげでいろいろな輪が広がりました。

ーー『ラストマンー全盲の捜査官ー』を見た感想を教えてください!

はなやんさん:所作指導に関わっているからこそ、話の筋はもちろん知っていますし、どんな場所で、どんな環境で、どんな日に撮影したかということも知っているけれど、バラバラで撮っているので、つながった話として分かりませんでした。使う食材は知っているけれど、完成した料理は分からないというような状態でドラマを観たので、一つの作品になると「こうなるんだ」という驚きがありました。特に1話に関しては、遂に完成したんだという感動が大きかったです。作品として観たときに、演じている方やスタッフさんのすごさをあらためて感じました。

ーーはなやんさんが、「皆実捜査官と似ている!」と思うところはどんなところですか?

はなやんさん限られた断片的な情報から全体像や、真実を導き出そうとする思考パターンは似ているところがあるかと思います(もちろん皆実さんの方がずば抜けて優れているのですけれど)。

ドラマの中では描かれていませんが、FBIになるまでに皆実さんは普通では信じられないような努力をしているはず。僕も大学の進学のときなど、さまざまな努力をしてきました。周りからそういうところが皆実さんと似ているね、と言われてうれしかったです。「全盲でFBIってできるわけないじゃん」と思われない、リアリティを持てるように僕なりのお手伝いができたらいいなと思います。

ーーどのような人に、コラボイベントを体験してほしいですか?

ドラマを楽しんでおられる方はもちろんですが、ダイアログを知らなかった方、知っていたけれどこれまで参加する機会がなかった方にも体験してもらいたいと思います。

ーー最後に、アテンドのお仕事を始めたきっかけや、やりがいを教えてください。

はなやんさん:大学時代、知り合いに当時アテンドスタッフをしていた人がいて、その人に声をかけてもらったのがきっかけです。ちょうどそのころ、アルバイトをしたいなと思っていたのですが、僕にできることはないかな…と悩んでいたので、この仕事に就くことができて本当にうれしかったです。

やりがいは何と言っても人との出会いです。その人のために何かしたい、と思うほど大袈裟なことではないですが、自分と出会うことで、その人の人生がちょっと良くなったと感じてもらえたらいいし、それを積み重ねて行ったとき、社会が良くなっていったらいいなと思いながら仕事をしています。すごく地道なんだけれど、それができているなと思える瞬間が時々あります。僕自身もお客さまから元気をもらうこともたくさんありますし、やりがいのある仕事だと感じています。

ラストマンではバディーとして出会って、一緒に楽しく同じ時間を共有したことが、自分にとっても、相手にとっても、社会にとっても、何かちょっといい方向に向かうきっかけになる、そんな時間をつくれたらいいなと思いながらアテンドしています。

「ここでしか味わえない皆実捜査官の豊かな世界を是非!」ーー広報担当ディアスさん

ーードラマとのコラボイベントは初の試みですよね。

ディアスさん:そうですね。ドラマの世界を暗闇の中に再現し、“全盲の皆実が生きているリアルな世界”をお客さまに追体験していただくという面白いアイディアにとてもワクワクしました。また同時にDIDは視覚障害がある人の擬似体験にはとどまらない、“対話”を生み出すプログラムです。暗闇で、見た目も肩書も関係なくなるからこそ生まれるフラットな関係性の中での対話の面白さを体験していただきます。そして今回はみなさんの“バディー”となるDIDスタッフやほかの参加者と協力することの楽しさを感じていただけたらと思いました。

ーーアテンドのみなさんの声や、準備の様子で印象的だったことはありますか?

ディアスさん:視覚障害者だけでなく、これまで映画やドラマで描かれてきた障害者はどちらかというと、護られる存在、障害があることで困難を抱えた人というようなイメージが強かったかもしれません。ですが、今回の主役は“見えないからこそ”研ぎ澄まされた感覚を駆使し、FBIで難事件を解決するスーパーマンのような能力がありながら、人に頼ることを躊躇しない、そんな強さのある姿として描かれたことに勇気づけられたスタッフも少なくありません。だからこそ、皆実の姿にリアリティを持たせるため、どのような世界観をつくるのかスタッフ同士で何度も話し合いをし、トレーニングを重ねていました。側で見ていても、すごい熱気を感じます。

またドラマの撮影現場に行っているスタッフは、一見華やかに見えるエンターテイメントの世界も裏側では地道な作業を重ねて作品がつくり上げられていく様子を体験したことで、自分たちもお客さまに楽しんでいただけるために、小さなことも大切に、丁寧に積み重ねていきたいと話してくれました。

ーードラマを見て、感じていることを教えてください。

ディアスさん:エンターテイメントとしての楽しさ、華やかさもありながら、社会へのメッセージもしっかりと盛り込まれていて、すごく見応えのあるドラマだなと感じています。それと同時に、障害があるから可哀想な人としてだったり、逆に聖人君子のように描いたりせず、ヒーローなんだけれどもリアルに感じられる存在として皆実が描かれていることで、これまでの社会の中にあったアンコンシャスバイアスや固定観念、ネガティブなイメージが、変わっていくのではないかなと思っています。

ーーディアスさんご自身は、コラボイベントを体験してみていかがでしたか?

ディアスさん:仕事のことをすっかり忘れて、純粋に皆実さんのファンとして“皆実の世界”を体験することができました。「あ、これはドラマの中で出てきたぞ」とか、「皆実さんもこれ使ってたよね」とか。ネタバレになってしまうので詳しくはお伝えできませんが、すごく楽しかったです。

ーーみなさんへのメッセージをお願いします!

ディアスさん:ドラマの盛り上がりと共に、『ラストマン・イン・ザ・ダーク』へのお申し込みやお問合せがとても増えてきています。やはり参加される多くの方がドラマを観ていらっしゃるのですが、「体験してみると、皆実さんがどれだけの努力をしてきたのか考えさせられました」「皆実さんが普段どんな風にお仕事しているのか、少しだけれど感じることができたので、ドラマの見方が変わりそうです」と言った声が寄せられています。“ドラマの中で福山さんが演じている皆実さん”ではなくて、リアルな存在として“皆実さん”を感じられているのだなとうれしく思っています。ここでしか味わえない皆実捜査官の豊かな世界をぜひ体感しにきてください!

『ラストマン・イン・ザ・ダーク』チケット絶賛発売中!

『ラストマン・イン・ザ・ダーク』チケット絶賛発売中!
『ラストマン・イン・ザ・ダーク』チケット絶賛発売中!
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【期間】
2023年4月23日(日)~6月30日(金)

【場所】
ダイアログ・ダイバーシティミュージアム「対話の森」
アトレ竹芝シアター棟 1F 東京都港区海岸一丁目10番45号

【チケット】
大人(中学生以上):3,850円(税込) / 小学生:1,650円(税込)
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