発達グレー息子の運動会、毎年1人だけ踊らないダンス競技。保育園最後に見せた成長に涙

ライター:星河ばよ
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現在小学6年生の発達障害グレーゾーンの長男は、運動会で今では周りに合わせて動くようになりました。でもかつては…

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監修: 初川久美子
臨床心理士・公認心理師
東京都公立学校スクールカウンセラー/発達研修ユニットみつばち
臨床心理士・公認心理師。早稲田大学大学院人間科学研究科修了。在学中よりスクールカウンセリングを学び、臨床心理士資格取得後よりスクールカウンセラーとして勤務。児童精神科医の三木崇弘とともに「発達研修ユニットみつばち」を結成し、教員向け・保護者向け・専門家向け研修・講演講師も行っている。都内公立教育相談室にて教育相談員兼務。

年少の運動会、突っ立っている長男

現在小学6年生で発達障害グレーゾーンの長男にとっての初めての運動会は保育園でした。1~2歳児(満年齢。以降同様)は保護者との参加で、この時は一緒に楽しくできました。

3歳児以降になると、かけっこやダンスがあります。長男はかけっこはなんとか走りましたがダンスはやろうとせず、ボーッと突っ立ったまま終わりました。私たち夫婦は「ははは、やってないね」「緊張してたのかな?」などと微笑ましく見ていたので特に気にしていませんでした。
しかし、主任保育士に発達の遅れを指摘され、療育センターを薦められたのがこの1ヶ月後くらい(年少の秋)でした。
年少時の運動会。1人だけダンスをせず、突っ立ったままの長男。
年少時の運動会。1人だけダンスをせず、突っ立ったままの長男。
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保育園最後の年、忘れられない運動会

それから毎月1度、保育園の後に療育センターに通い、年長の時には月に2度通いました。

保育園の頃の長男はみんなで一緒に何かをするというのがどうしても気分が乗らず(例えば保育園での毎朝の体操、朝礼で園長先生のお話を聞くなど)、その場にしゃがみ込んだりすることが多かったようです。

運動会ではボーッとしているのがわが子のスタイルなんだなと、年少の頃から夫と共に見守ってきました。
幸いママ友にも「どうしてやらないの?」「やれるようになるといいね」とか、担任の先生にも「長男くんがやらなくて困っています」とか言われることはなく、同様に見守ってくれたことはありがたかったです(先生は長男が療育に通っていることは知っています)。

そしてとうとう年長の運動会。
私はいつも通り「長男はダンス競技はやらないんだろうな」とぼんやり考えていたのですが、長男はこれまでとはまったく違っていました。みんなとおそろいのポンポンを手にし、一生懸命にダンスしていたのです。目の前の光景が夢みたいでした。

たまに動きがみんなと逆だったりしたけど、「保育園最後の運動会、みんなと一緒に頑張ろう」という長男の気持ちを感じてうれしかったです。その時のダンスの曲を聞くと、今でも当時のことが鮮明に思い出されて胸が熱くなります。
保育園最後の運動会、みんなと一緒にダンスをする長男の姿を見て、涙ぐむ父と母。
保育園最後の運動会、みんなと一緒にダンスをする長男の姿が……!
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小学校の運動会ではすっかり

小学校の運動会ではボーッと突っ立っているということはなくなりました。みんなとおそろいのポンポンやフラッグを持ったり羽織を着たりして、一生懸命に動いています。

そんな姿を見るたびに「うそー、保育園の頃はやってなかったのに……」と涙ぐんでしまいます。
今思い返しても、保育園の先生や療育センターの先生は、気分に波のある長男に教えたり指導したりするのはきっと大変だったんじゃないかと思います。それでも根気強く導いてくれてありがたいと思いました。
次ページ「おわりに」

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