成功のヒントは「見通し」にあり!?こだわり、偏食娘とつくれる「米粉ピザ」【感覚過敏の娘との時短レシピ】

ライター:秋山ゆかり
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感覚過敏があって偏食、こだわり強めの娘。白いものしか食べてくれず、病院で栄養失調を指摘されることもありました。離乳食をスタートしてから、小学校2年生になった現在に至るまで、こんなに食事で苦労するとは……と悪戦苦闘しています。
そんな娘も「自分でつくったら食に興味を持ってくれる?」と祈るような気持ちで始めた娘との料理。偏食の娘も食べてくれる&時短を意識したレシピをご紹介します!

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監修: 井上雅彦
鳥取大学 大学院 医学系研究科 臨床心理学講座 教授
LITALICO研究所 スペシャルアドバイザー
ABA(応用行動分析学)をベースにエビデンスに基づく臨床心理学を目指し活動。対象は主に自閉スペクトラム症や発達障害のある人たちとその家族で、支援のためのさまざまなプログラムを開発している。

小麦粉がだめ……ならば、大好きなお米でできた米の粉⁉

感覚過敏で偏食、こだわり強めの娘は、白いものしか食べられません。白いもの以外を拒否するため、病院で栄養失調を指摘されたこともあり、私はとても困り果てていました。
そんななか、「娘も自分で料理をつくったら食に興味を持ってくれるのでは?」と祈るような気持ちで始めた娘との料理。

最初は、娘が触らなくても作れるスプーンでまぜまぜ野菜入りカップケーキや、ハサミでちょきちょき野菜切りなどをお手伝いしてもらっていましたが、もう一歩、自分の手でこねたりして作るものにも挑戦させてみたいと思うようになりました。そうすれば、クッキーなどのおやつをはじめ、パン、ピザなどの粉もの、ハンバーグなどもできるようになるからです。

しかし、保育園でも、ぐちゃぐちゃするのがイヤなのか、小麦粉粘土になかなか触れないようです。先生方が一生懸命に、「楽しいよ~」とアピールしているとは聞いていましたが、ちょっとつんつんするだけで、ぷいっとしてしまうそう。

以前ご紹介したように、娘は大の白米好き。「みぃちゃんは、はくまいしじょーしゅぎなの」といってまわるほど、白いお米が大好き。

小麦粉は何度か触らせようとしたものの、ぜんぜん触りません。そこで、農協に一緒に行って、お米が米粉になる工程を見せてその米粉でパンやピザやクッキーを作ることを試みました!

お米からできていることを強調したのが正解だったのかもしれません。

「大好きなお米を粉にしたんだよ」といいながら、まず、さらさらの米粉を触ってもらうと、にっこり。
やった~~、第1歩は大成功だっ! 
と、母はめちゃくちゃ喜んでしまいました。この後に難関が待っているとも思わずに……。

米粉でもギャン泣き……。でも成功のヒントは「見通し」にあった!

さらさらの米粉に水を足して粘土のようにねりねりすると、怒り出し、泣き出してしまうを繰り返し初回はピザまでたどり着けず……。さらにおなかがすいてギャン泣きしてしまったので、結局その日は、炊き立ての白米を食べて終わり。
こんなことが何度か続きました。

なんでこんな簡単なことがうまくいかないのかなぁ~と悩んでいたのですが、仕事中にスタッフにプロジェクト全体像の説明をしているときに、「もしかしたら、ピザをつくろうとしていることが分からないのではないか?」とふと思いました。そこで、帰りの電車の中でピザをつくる絵を描いて、「こんな風にやるとこういうのができるんだよ」というのを、順をおって説明してみました。

そうしたら「分かった」といって協力してくれようとしたのです。
さらに、ピザには、ソーセージとチーズをのせて食べてみたいということまで、提案してくれたのです!

全体像がわからないと、道中にどんなことをしていいのかが予測できないからイヤなのか!
自分で具材とかが決められて、自分好みにつくれるというのも、あらかじめ伝えられるとやってみようと思うのか!

と、やっと分かったのでした。新米母でごめんなさい……。

その後、娘が米粉に触るようになったときに「ぽろぽろでぺたぺたじゃないっ!」といっていたことから、米粉は小麦粉の生地よりべたつきが少ないのも、娘が米粉をこねられるようになった理由のようにも思います。
米粉は小麦粉の生地よりべたつかなかったのもよかったです
米粉は小麦粉の生地よりべたつかなかったのもよかったです
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今回は、そんな感覚過敏の娘が喜んでつくってくれるようになった「米粉ピザ」をご紹介します。

感覚過敏の子どもが作れる&食べられる「米粉ピザ」

米粉ピザの材料

・米粉ピザの材料
(小さめのピザ2枚:幼児が食べてちょうどいいくらいの量です)

※親子で食べる場合は米粉300g~400gになるように3~4倍するとちょうどいいと思います。
・米粉 100g(大さじ11杯)
・片栗粉 大さじ1
・ベーキングパウダー 小さじ1/2
・オリーブオイル 小さじ2(オリーブオイルでなくてもオイルなら何でもいいです)
・水 100ml
・塩 少々
・のせる具材はお好みのものを! 

娘は偏食なので、彼女が「食べる」といったものをまずのせて喜んで食べてくれるようになってから、「いろどりがいいほうがおいしく見えるよ」といって、葉物やトマトなどを1つずつ追加していきました。
火の通りにくいお野菜やお肉をのせる場合は、あらかじめ火を入れておいてください。
野菜をぜんぜん食べなくて、以前紹介したレンコンパウダーなどの野菜パウダーを使用する場合は、混ぜた分だけ水分量を増やせばOKです(小さじ1程度なら水分を増やさなくてもできます)。
偏食の娘も食べた!パパっとつくれる栄養満点カップケーキ【感覚過敏の娘との時短レシピ】のタイトル画像

偏食の娘も食べた!パパっとつくれる栄養満点カップケーキ【感覚過敏の娘との時短レシピ】

手順

保育園から帰宅してからスタート! 30分で仕上げます!
米粉ピザの時短レシピの手順
米粉ピザの時短レシピの手順
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「米粉ピザ」完成!

米粉ピザ完成!
米粉ピザ完成!
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こだわりポイント

1、はかりではなくスプーン計量を使うことで、子どもでも計量しやすいです。
2、米粉を使うことで、小麦粉よりもべたつかないので、触れる確率がアップします。
3、自分でのせたい食材をコントロールできるので、食べてくれる率がアップします。
4、イーストではなくベーキングパウダーを使うので、発酵を待つ必要がありません。
5、薄くつくることで、かりっとした触感になります。
6、米粉は水分量次第で触感がもっちりになったり、かりっとします。お好みにあわせて水分量を加減してください。
娘のお好みでトッピングできるので、食べてくれる率もアップ!
娘のお好みでトッピングできるので、食べてくれる率もアップ!
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次ページ「米粉ピザがきっかけて、泥遊び、小麦粉をこねるなどができるようになっていきました!」

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