不器用、劣等感のあった境界域息子。転機になった年長での「出会い」【読者体験談】

ライター:ユーザー体験談
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【発達ナビではユーザーさんからの子育てエピソードを募集中!今回は「わが家の転機」についてのエピソードをご紹介します。】現在6歳の息子は3歳9ヶ月で発達検査を受け、DQが80で境界域といわれました。その後、就学相談を受けたところ小学校は知的障害特別支援学級へ進級することになりました。それに伴い通所受給者証を取得できたわが家は児童発達支援へ通うことになりました。どんな支援をうけているか詳しくご紹介します。

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監修: 鈴木直光
筑波こどものこころクリニック院長
1959年東京都生まれ。1985年秋田大学医学部卒。在学中YMCAキャンプリーダーで初めて自閉症児に出会う。同年東京医科歯科大学小児科入局。 1987〜88年、瀬川小児神経学クリニックで自閉症と神経学を学び、栃木県県南健康福祉センターの発達相談で数々の発達障がい児と出会う。2011年、茨城県つくば市に筑波こどものこころクリニック開院。

年長でついに通所受給者証を取得できた息子。児童発達支援を受けることに

現在6歳の息子は3歳9ヶ月でDQが80で境界域といわれました。年長の6月に再度検査を受けたところ、DQ82となりました。

医療機関で診断を受けていないので、息子に発達障害があるかどうかはまだ分かりません。ですが、就学相談をし息子が一番過ごしやすい環境はと考えた結果、地元の小学校の知的障害特別支援学級へ進級することにしました。そして通所受給者証を取得し児童発達支援に申請をし、ついに通えることになりました。

障害児支援利用計画を作成。体験レッスンなどを経て2ヶ所の児童発達支援へ

まず、障害児相談支援事業所で息子の状況を聞き取ってもらい、「障害児支援利用計画」を作成してもらいました。そして、年長の間受ける児童発達支援だけでなく、小学校進学後もお世話になれそうな放課後等デイサービスを探したり、気になる施設は体験を受けに行ったり、これまでに知らなかった場所へいろいろ出向きました。
そして現在2ヶ所の児童発達支援で発達支援を受けています。

週1回ずつ違う施設に通うのは時間も労力もかかります。始める前は躊躇したところもありましたが、実際に始めてみるとすごく価値がありました。2施設の良さがそれぞれにあって、それが両方とも今の息子にも私にも合っていたと思います。

劣等感が強かった息子が自信を回復してきている……!

息子はお絵かきや運動などで不器用さがあったり、抽象的な話や複雑な話への理解が心もとないところがあります。年長になったあたりから、そのことに劣等感を抱いているような発言が増えてきました。お絵かきや字の練習を「へただからやりたくない」と言ったり、自宅で数字やお金の簡単な勉強をやろうと誘うと「ぼく、苦手だから」と言ったりするのです。またときどき「ぼくって頭が悪いのかな?」と聞かれることがあって、親としてはつらく感じることもありました。
年長になった頃から「苦手だから…」など劣等感を抱いているような発言が増えてきました
年長になった頃から「苦手だから…」など劣等感を抱いているような発言が増えてきました
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ですが、児童発達支援では、自分と似たタイプのお友達と小グループで、あるいは先生とマンツーマンでプログラムにゆっくり取り組めるので、自信を回復しているように見えます。

息子と同じように多動性やこだわりが見られる同い年の男の子2、3人と仲良くなりました。家では嫌と言ったら聞かないところがあったり、園では消極的な態度も見られるようですが、療育先では、お友達におもちゃを「順番に使おうよ」と言ったり、うっかり息子にぶつかってしまったお友達に「そんなに謝らなくていいよ、痛くなかったから」と言ったり、今までに見られなかった一面を見せているようです。
お友達におもちゃを「順番に使おうよ」と言うなど今までに見られなかった一面を見せてくれるように
お友達におもちゃを「順番に使おうよ」と言うなど今までに見られなかった一面を見せてくれるように
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プログラムは、お友達と一緒に工作をしたり、バランスボールなどを使って体を使った遊びをしたり、神経衰弱などのゲームをしています。

マンツーマンのプログラムでは、床一面に散らばった数字の書かれたカードを1から20まで順番に拾っていく(先生と競争で)など体を使いつつ視覚を鍛えるものや、「こんな場面ではどう思う?」といった問いに対して、「いらいら」「しょんぼり」「にこにこ」などと書かれたカードを選ぶゲームもしていました(このゲームは、息子にはちょっと難しい様子でした)。また、複数の質問カード(お昼ごはんは何を食べた? 今日はどうやってここまで来た? など)をめくりながら、先生と交替で質問し合って回答するといったものもありました。

息子が積極的に物事に取り組む様子を見ると、胸が熱くなりました。
マンツーマンのプログラムで、床一面に散らばった数字の書かれたカードを1から20まで順番に拾っていくゲームをする息子
マンツーマンのプログラムで、床一面に散らばった数字の書かれたカードを1から20まで順番に拾っていくゲームをする息子
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次ページ「思っていた以上に孤独や不安感を抱えていたことに気づいた私。そして息子の言動への新しい気づきも 」

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