思っていた以上に孤独や不安感を抱えていたことに気づいた私。そして息子の言動への新しい気づきも

私自身も、児童発達支援の先生方に関わっていただけたことで、救われる面が多々ありました。これまで自分が息子の子育てで孤独感や不安感を抱えていたことに気づきました。

児童発達支援では保護者のケアにも力を入れてくださっている印象で、先生方の傾聴力を感じています。
息子の家庭での様子について細やかな聞き取りを行ってくださり、私の話が長くなってしまっても、「息子さんに関する情報を、少しでも多く知りたい」といった前向きな姿勢で聞いてくださいます。息子の発達のことを夫や実家の母に話していると、「それは考えすぎでは?」などと、途中で打ち切られてしまうこともしばしばだったので、話を聞いてもらえただけでずいぶん癒されたのを覚えています。

それから、療育先で先生が準備してくれていたゲームを息子がやりたがらず、教室をうろうろすることがあったのですが、「わがままですみません!」と言う私に、先生が「あれはきっと、今から何をさせられるのか、自分がゲームの内容を理解できるかどうか、といったことが不安だったんだと思います。息子さんは、今日やることを書いたボードをしっかり見て、何度も確認してくれているので、視覚支援があると不安感を軽減できるかもしれませんね」と教えてくれました。
私が「わがまま」「自由気まま」と思っていた息子の行動の裏に、まさか「不安」があるとは思っていなかったので、大きな気づきになりました。
先生は、私が「わがまま」「自由気まま」と思っていた息子の行動の裏に「不安」があったことを気づかせてくれました
先生は、私が「わがまま」「自由気まま」と思っていた息子の行動の裏に「不安」があったことを気づかせてくれました
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児童発達支援で恵まれた出会いに感謝。大切なことを教えてもらえました

児童発達支援のプロの方々の子どもへの関わり方には、大きな学びがありました。

息子のつじつまの合わない気まぐれな発言にもトコトンつき合う先生の粘り強さや、注意が逸れてしまった息子を、息子が気づくまで口出しせず、じっと待つ先生の姿に、大切なことを教えられています。家庭内ではここまで丁寧に関われていないな、と反省すると同時に、だからこそこうした場での積み重ねに大きな意味を感じています。

児童発達支援でさまざまな出会いに恵まれたおかげで、息子は人と関わることが好きな子に育っています。今後もその良さを大切にして、来年から始まる小学校生活を楽しんで欲しいです。
イラスト/カタバミ
エピソード提供/苗

(監修:鈴木先生より)
児童発達支援でやっていることがそのまま小学校でも引き継がれるといいですね。小学校の教育方針は各地域の教育委員会に委ねられています。児童発達支援と教育委員会とが連携していれば引継ぎは可能かと思われます。また、DQがボーダーレベルですが、5歳を過ぎたらIQテストができるのでそろそろIQテストを受けてみてはいかがでしょうか? 記憶や処理などの詳しいIQが分かり、細かな教育の配慮ができるはずです。
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何度話を聞いても話を理解できていないときは

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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。

知的発達症
知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。

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