そして長期休みへ

そして、そんな日々をなんとか過ごしていき、やっと夏休みが近づいてきました。いつもは長期休みとなると、ごはんや生活の心配があって面倒くさく感じることが多かったのですが、この時だけは、長期休みに心底ほっとしました……。

休み中は私の気持ちは軽くなり、次女はダラダラの限りを尽くして、力をためることができたのでした。

その後、夏休み明けには、また少し状況が変わっていくのでした。
執筆/まりまり
(監修:新美先生より)
娘さんが学校に行けたり行けなかったりが続いた時期に、保護者として感じられていたことを聞かせて下さりありがとうございます。
学校に行きづらくなって、明日は行けるのか、今日は行けるのか?行けないのか?という日々は、お子さんもとても葛藤してつらいのは当然ですが、それを支える保護者のほうとしても、気持ちも揺れるし、予定も定まらないし、ほかの用事や仕事の兼ね合い調整も大変、学校とのやり取り、配偶者とのやりとりなど……、本当に疲弊するものです。親として、何をしてあげたらいいのか、どう支えていくのがいいのか、迷いも悩みも尽きません。比べるものではないですが、完全不登校になってからのほうが腹が決まって楽になったという実感を持たれる方も多いぐらい、五月雨登校を支える保護者は本当に大変です。

学校行けるか行けないかという葛藤の時期は、お子さんは相当にエネルギーを消耗していて余裕がなくなっています。イライラしたり、今まで当たり前にできていたことができなくなってしまったり、急に気持ちが変わったりするのは、無理ないことです。お子さんの言動に一喜一憂しすぎずおおらかに構えられたらよいのですが……実際に親としてはなかなか難しいものですね。

親のちょっとした言動で、学校に行けたり行けなかったりするようにも見えるので、気を遣いすぎてしまうこともあるかもしれません。でも親の一言で不登校になるならないが変わることはそんなにないかと思います。気を遣いすぎるとかえって緊迫感や窮屈さにつながるかもしれません。

不安と葛藤でいっぱいいっぱいになっているお子さんが、少しでもエネルギーを貯められるように、必要な情報(学校の予定、保護者の都合)は伝えて、あなたが学校に行く日も、行かない日も、お母さんはあなたの味方だよということを感じてもらえるようにすることが大切かなと思います。
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
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