はからずもASDとADHDの争いが勃発!?
実は、わが家は私とタケル、妹のいっちゃんにはASD傾向があり、夫にはADHDがあるのです。
自分自身じっとしていられない性分の夫は、たいして広くもない動物園でタケルが半日ほとんど動かないでいるなんて信じられない!何かあったに違いない!と言うのです。
自分自身じっとしていられない性分の夫は、たいして広くもない動物園でタケルが半日ほとんど動かないでいるなんて信じられない!何かあったに違いない!と言うのです。
その後、「放っておけ」という女性陣の声を振り切り、夫が電話をかけたのですが、案の定「はい、無事です。いま動物園。昨日は自然史博物館にいた。写真撮るから充電もったいない」とそっけなく切られてしまい、いっちゃんには「な?」って言われていました。
タケルは自分のペースで動物園を満喫していたのです。一人で行ってみたかったのは、このためだったんだなあ……と思いました。
3日目の昼、タケルは自力で無事に帰宅しました。
一人旅は楽しい!自信をつけたタケルの進化
こうして大阪で一人旅を経験したタケルは、冬休みには別の大学を受験するために一人で東京にも行きました。
こちらの大学は試験と面接で2日間の日程。タケルは試験前後の空き時間に、いくつかの動物園、植物園、博物館、大学の資料室、ふくろうカフェなど……予定をぎっちり詰め込み、ろくにごはんも食べずに飛び回ったそうです。親の想定外の行動範囲でびっくりしました。
今では一人でどこへでも行けるようになったタケル。しっかり下調べと準備をして、あまり人が行かないようなところへもフィールドワークに出かけます。息子の「どこでも一人で行ける」という自信の根底には、あの大阪と東京の旅がしっかり刻まれているのだと思います。
執筆/寺島ヒロ
(監修:鈴木先生より)
「かわいい子には旅させよ」ですね。子どもに初めての経験をさせる時はどんな親でも心配ですね。しかし、失敗は成功のもと。どんどん失敗させて学んでいけばいいのです。いわゆるヘリコプターペアレント(最近ではバイシクルペアレントになってきている)と言われるように、子どもに何かあるとすぐに親が出てきて対処してしまうことは子どもの成長を邪魔することになりかねません。大阪が遠くて心配なら初めは近隣へ行かせて試すことも一つのアイデアかと思います。極端な話、コンビニでもいいのです。スモールステップで少しずつ成功体験を増やしていけば段々と慣れていくはずです。ただ、一度成功しても次に何があるかは分かりません。いざという時のためにメールなどで適宜連絡を取りながら進めていけばいいのではないでしょうか。
「かわいい子には旅させよ」ですね。子どもに初めての経験をさせる時はどんな親でも心配ですね。しかし、失敗は成功のもと。どんどん失敗させて学んでいけばいいのです。いわゆるヘリコプターペアレント(最近ではバイシクルペアレントになってきている)と言われるように、子どもに何かあるとすぐに親が出てきて対処してしまうことは子どもの成長を邪魔することになりかねません。大阪が遠くて心配なら初めは近隣へ行かせて試すことも一つのアイデアかと思います。極端な話、コンビニでもいいのです。スモールステップで少しずつ成功体験を増やしていけば段々と慣れていくはずです。ただ、一度成功しても次に何があるかは分かりません。いざという時のためにメールなどで適宜連絡を取りながら進めていけばいいのではないでしょうか。
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
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