「課金したい」が止まらない!?発達障害息子のお金の使い方が不安。ポイントは見える化!?将来のための対策【読者体験談】

ライター:ユーザー体験談
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同居している義父母からのお年玉に頭を抱えています。孫を可愛がってくれるのはありがたいんです。ただ、11歳の息子たちは2人ともASD(自閉スペクトラム症)、その特性もあるのかお金は使えば減るということをなかなか分かってもらえず、困ることも多くて……。わが家のお年玉問題、そしてお金の教育についてお話しします。
【発達ナビでは読者からのエピソードを募集中!今回は「冬の困り」についてのエピソードをご紹介します】

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監修: 室伏佑香
東京女子医科大学八千代医療センター 神経小児科
名古屋市立大学大学院 医学研究科 生殖・遺伝医学講座 新生児・小児医学 博士課程
筑波大学医学部卒。国立成育医療研究センターで小児科研修終了後、東京女子医科大学八千代医療センター、国立成育医療研究センター、島田療育センターはちおうじで小児神経診療、発達障害診療の研鑽を積む。 現在は、名古屋市立大学大学院で小児神経分野の研究を行っている。

孫との同居で義父母は体調を崩したけれど。お年玉は高額、誕生日プレゼントも現金で⁉

現在11歳の一卵性双生児の息子たちTとYは、2人ともASD(自閉スペクトラム症)です。

Tは慎重派。嫌なことがあったり希望が通らない時は全部人のせい。自分の考えや言う通りにならないと貧血を起こすまで絶叫し続けて気絶するように眠っていました。最近急に成長して、分別ある行動がとれるようになりびっくりしています。Yは発言が一方的で、コミュニケーションに難があり。過集中で聴覚過敏があり、学校が騒々しすぎるとときどき行けなくなります。本人もコミュニケーションの難しさに最近気づき、イライラが募って勉強に支障が出たり、叫んだり、自傷行為が出てきたり、大変な時期になってきました。

そんなわが家と同居を始めた義父母。発達障害がどういうものか知らない状態で、息子たちの言動の壮絶さを目の当たりにして、最初は体調を崩してしまいました。それでもASD(自閉スペクトラム症)について一生懸命に調べてくれ、今では子どもたちに愛情たっぷり。「優しくも厳しい祖父母」として接してくれています。

でも、毎年子どもたちへのお年玉と誕生日のプレゼントとして渡される「現金1万円」に頭を抱えています。孫がかわいいのはありがたいのですが、両方合わせたら年に2万円……私としてはあげすぎだと思うんです……。

「お金は使えば減る」って発達障害の子どもにどうやったら伝わる?

ASD(自閉スペクトラム症)の双子の息子たちへのお年玉が高額すぎることに悩んでいます。お金は使えば減ることを分かっていないのに……
ASD(自閉スペクトラム症)の双子の息子たちへのお年玉が高額すぎることに悩んでいます。お金は使えば減ることを分かっていないのに……
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子どもたちはお年玉をもらえば「わーい!お金!」と大はしゃぎ。さっそく「これでゲーム課金ができる!」と喜びます。ですが、私としてはそれをそのままスルーすることはできません。「お金は使えば減る」ことを理解できていない息子たち。そんな状態で大金を持たせるのは、教育上よくないのではと思うのです。

毎年、私が預かって子どもたちの口座に貯金しているのですが、子どもたちから「あのお金、出して!」と何度もねだられる日々が始まります。「なんとかお金の教育をしなくては!」と覚悟を決めたのですが、ASD(自閉スペクトラム症)のある子どもたちと向き合いながらのお金教育は、決して簡単ではありませんでした。

特性のある息子たちへのお金の教育!わが家の作戦

5年生になってから「お金の教育」のためにいろいろな方法を試しました。

お小遣い帳の導入

「使えば減る」を見える化するために、家計簿のようなお小遣い帳を持たせました。なにかあったらその都度お小遣い帳へ書き込んでもらい、月末には手持ちの現金とすり合わせて支出を確認しています。

お年玉や誕生祝いが高額な分、お小遣いは月300円+各種ルールの設定

お年玉が高額なため、毎月のお小遣いは300円にすることに。そして片付けへの意識、お金の使い道などについてじっくり考える時間を持たせたいとも考え、以下のようなルールを設けました。

・ゴミ放置:大きさにかかわらず1つ10円徴収
・本放置:1冊につき5円徴収
・月に2回設けている「学校休める」権利を使わなかった場合:1日100円で買い取り
・課金をしたい場合は、1日考えてそれでもするか考えた上で課金
・お手伝いは無償:家族の一員として、家庭内の役割を担う意識を持ってもらいたいので

これらのルールを通じて、慎重派のTは「使うと減る」ということを少しずつ理解し始めました。むしろ「減るのが嫌だから使わない」というケチ(?)の境地に到達。漫画を買うにしても自分のお金は使わず「あの漫画面白いんだよ、お父さんも読んでみてよ」と父におねだりをし親のお金で楽しむという高度なテクニックも身につけました。

しかし、衝動性が強いYにはあまり響かず……。一度ハマると課金衝動が止まらない彼は、1日たっても1週間経っても「やっぱり課金したい!」と2千円もポンと課金。Tとの所持金差は1万5千円にもなってしまいました。

そして先日は、ゲーム中に怒りが爆発し、タブレットを殴って破壊!手首を痛める事態に。そこで親が介入し、イライラを抑える方法を一緒に見つけられるまではタブレットを没収、課金も全て禁止としました。そしてYの所持金からタブレットを買うために1万円を徴収。それでも「ゲームやりたい!課金したい!」と言うY。まいってしまいました……。
次ページ「「課金したい!」が止まらない息子へのわが家の対策は?」

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