進路の選択肢と現実のこと

もう一つ、現実的な問題として考えているのが「進路」のことです。ハジュには、まだ漠然としているけれど将来の夢があり、それを叶えるためには大学に進学する必要があるかもしれません。ですが、中学校の特別支援学級に在籍するとカリキュラムによっては全日制の高校への進学が難しくなる場合があることや、特別支援学校の高等部に進学し自立活動などのカリキュラムが多かった場合など大学の受験資格に必要な単位を履修できていなければ受験ができないかもしれないという点も不安に感じています。
中学、高校卒業後の進路についても考えています
中学、高校卒業後の進路についても考えています
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揺れる気持ちのままで、でも進む

私自身、まだ答えを出せずにいます……。今のままの方が安心なのでは?無理をして自信をなくすことにならないか?そんなふうに、頭の中で何度もぐるぐる考えてしまいます。でも、ハジュが「やってみたい」と言ったときの顔は、今も鮮明に覚えています。迷いながらでも、私はその気持ちにちゃんと向き合いたいと思っています。親としての心配と、本人の気持ち。その間で揺れながら、今できるのは一緒に悩みながら歩いていくことだけなのかもしれません。

6年生になるころには、私の気持ちも少し整って、今よりもう少し自信を持って「行っておいで」と言えるようになっていたいなと思っています。

執筆/スパ山
(監修:新美先生より)
お子さんの「やってみたい」という言葉を、揺れる気持ちを抱えながらも尊重されている姿勢がとっても素敵だと思います。本人発信の挑戦は、最大限に支えていきたいですよね。
とはいえ、ご本人には見えていない心配もあるかもしれません。特に高学年~中学生は、友だち同士の付き合いが密になり、中学生ではさらに担任が関与できる機会が非常に少なくなる分、余計な苦労や負担が増える可能性はあるものです。そういうことを考えると、スパ山さんもおっしゃっているように、中学に入る前の小学生のうちに通常学級を経験して、状況によっては特別支援学級と通常学級を併用して試行錯誤をするというのもいいかもしれません。両方やってみて、本当に本人にとってどちらがいいのかを経験するのは大切ですよね。
また、進路についても触れられていました。特別支援学級のカリキュラムや評価方法は地域差があるようなので、早めに学校や教育委員会としっかり確認しておくといいですね。実は私が仕事をしている県では、自閉症・情緒障害特別支援学級でしっかり授業を受けて、通常学級と同じテストを受けていれば、評価がつかないことはなく、高校受験でのデメリットは原則ないようです。地域によって評価のつけ方にも違いがあったり、高校進学を希望する際に影響がある場合もあったりすると聞いたこともあります。地域差が大きいので、お住まいの地域に詳しい学校の先生や、教育委員会などに納得できるまで問いあわせて確認されるとよいと思います。
親として迷う気持ちは当然のことです。お子さんと一緒に「どうすれば挑戦を、安心につなげられるか」を考え続ける、そのプロセス自体が、お子さんの大きな力になるはずです。
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https://h-navi.jp/column/article/35030640
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。

ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。

ADHD(注意欠如多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
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