「行きたくない!」宣言の宿泊学習

けんとが突然「ボクは宿泊学習には行きたくありません!」と家で宣言
けんとが突然「ボクは宿泊学習には行きたくありません!」と家で宣言
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宿泊学習について考えていたある日、けんとが突然「ボクは宿泊学習には行きたくありません!」と家で宣言しました。理由を聞くと「泊まるのが怖いんです」とのこと。「いつもと同じ」が大好きなけんとにとって、親と離れていつもと違う環境で寝ることは、不安が大きいのだと思います。無理に全ての行程に参加するのではなく、私が送迎をして、「宿泊」はせずに自宅へ帰り、翌朝また宿舎に送って参加する、という選択肢も考えています。

まだ時間があるので、「憧れの2段ベッドがあるらしいよ♪」など、けんとの気持ちが「行ってみたい♪」に少しでも傾くような声かけをしながら、様子を見ていこうと思います。これからもけんとと対話を重ね、「これなら参加できる」という部分を一緒に探し、もし可能であれば、何かしらの形で参加できたらいいなと考えています。

低学年から高学年へと成長するにつれ、子どもに求められる生活習慣の内容も変化していくように感じます。けんとの場合、不器用さや不注意の特性が強く、なかなか身につきにくい部分があります。私がつい手を貸してしまうことが、成長を遅らせているのではないかと悩むこともありますが、次男が着実に生活習慣を身につけている様子を見ると、やはり特性の影響が大きいのかもしれないと感じます。

これからも焦らず、けんとのペースを大切にしながら、少しずつ生活習慣を身につけていけるよう、私自身もサポートを続けていきたいと思います。
執筆/ゆきみ

専門家コメント(臨床心理士・公認心理師 初川久美子先生)

学校の宿泊学習をめぐる準備についてのコラムをありがとうございます。物の管理、着替え、入浴など、日常生活でも毎日していることではありますが、毎日のことだからこそ、あわただしい中で親や先生、スタッフが手を貸してしまう面もありますね。宿泊学習があるからという目標をおいて、数年計画でスモールステップで取り組まれていることがとても素晴らしいと感じました。

荷物管理に関しては、「お気に入りの服は持っていかない」など具体的な工夫は、読者の方も真似しやくていいですね。そして、すべてを詰め込むバッグは大き目がおすすめです。たたまずとも、とりあえず全部入るような大きさだと短い時間での支度がしやすいと思います。
視覚的な指示が入りやすいお子さんには、シャワーの横に手順を書いたものを用意するのはとてもいい準備になると思いました。髪も体も、まんべんなく洗うことを目指すと結構な工程がありますね。1枚ずつめくりながら工程を行える工夫はいいと思います。

さて、「宿泊学習には行きたくありません」と言っているとのこと。不安を言葉にできるのはいいことですね。不安の種を明らかにし、対策や準備をしながら、当日までにどこまで「大丈夫そうだ」と思えるかというところです。実際には、泊まらずに送迎する選択肢も候補に入れつつ検討されているのも何よりです。宿泊学習にどきどきしながらも行って、無事に帰ってこられたら、きっと自信がつく面もありそうですね。ただ、あまりに不安な状態で行っても楽しめる余裕はないかもしれません。その兼ね合いが難しいところですが、できる準備と練習をして、こうなったらこうするという別の方法も検討しておき、参加できそうなところは参加していけるとよさそうです。宿泊学習という1つの大きな行事で、日常生活スキルが大きく伸びる面を活かしつつ、負担になりすぎるのではなく。けんとくんのペースで成長していけるといいですね。(監修:臨床心理士・公認心理師 初川久美子先生)
前の記事はこちら
https://h-navi.jp/column/article/35030878
(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。

神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。

※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。

ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
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