完璧じゃなくても、自分のペースで生活ができていればOK!
家にいるとグータラなコチ丸ですが、それでも食後に食器を片づけたり(笑)、挨拶や感謝の言葉をきちんと伝えたりなど、社会に出るために必要な力は着実に育っていると感じます。それはおそらく、母親の私から教えられたものではなく、寮に入って周りの先輩や友だちと生活していく中で身についたんだろうなと思います。親がなくても子は育つ……とはよく言ったものだなと、3年ぶりにコチ丸とじっくり過ごした時間の中で感じました。
もちろん、家での彼は決して「完璧な息子」ではありません。北海道から戻ってきた数時間後には、片づいていた部屋がゴミ溜めのようになりました。ペットボトル、脱ぎっぱなしの服……その惨状には肩を落とします。「片づけてね」と言ってから動き出すのに3日ほど時間を要するのもお約束です。寮では2人部屋で、同室の相手に合わせてきちんと片づけていたと言うので、「外ではできるのだ」と信じることにしています。家では、少し甘えているだけなのだと(笑)。
本当は、もっと厳しく教えるべきことがあったのかもしれません。でも、それをやろうと考え始めた頃には、コチ丸は北海道へ旅立っていました。3年間、親の目の届かない場所で、自分の頭で考え、人付き合いをし、生活を築いてきたコチ丸。特性を抱えながら、周りに足並みを揃えて生きるのは、想像以上に大変なことだと思います。
だから私は、コチ丸が戻ってきたときに「何時間でも眠れる居場所」を準備しておこうと思います。帰りたくなったらフラッと帰れて、話したいことだけ話し、エネルギーをチャージしてまた出ていく。そんな彼の背中を、これからもそっと押し続けていきたいです。
もちろん、家での彼は決して「完璧な息子」ではありません。北海道から戻ってきた数時間後には、片づいていた部屋がゴミ溜めのようになりました。ペットボトル、脱ぎっぱなしの服……その惨状には肩を落とします。「片づけてね」と言ってから動き出すのに3日ほど時間を要するのもお約束です。寮では2人部屋で、同室の相手に合わせてきちんと片づけていたと言うので、「外ではできるのだ」と信じることにしています。家では、少し甘えているだけなのだと(笑)。
本当は、もっと厳しく教えるべきことがあったのかもしれません。でも、それをやろうと考え始めた頃には、コチ丸は北海道へ旅立っていました。3年間、親の目の届かない場所で、自分の頭で考え、人付き合いをし、生活を築いてきたコチ丸。特性を抱えながら、周りに足並みを揃えて生きるのは、想像以上に大変なことだと思います。
だから私は、コチ丸が戻ってきたときに「何時間でも眠れる居場所」を準備しておこうと思います。帰りたくなったらフラッと帰れて、話したいことだけ話し、エネルギーをチャージしてまた出ていく。そんな彼の背中を、これからもそっと押し続けていきたいです。
執筆/あき
専門家コメント 新美妙美先生(小児科医)
小学校では不登校だった息子さんが、寮生活の高校時代を経て次の進路までしばらくの間帰省されていたときの変化と成長について聞かせて下さりありがとうございます。
寮生活の間はほとんど連絡も取らず、皆勤賞に生徒会長、卒業式で代表表彰とは、どれほど劇的な成長物語だったでしょうか。でも久しぶりに家に帰ってきてみたら、コチ丸くんの本質は変わっていなくて、本質は変わっていないのに高校生活はうまくやれていたという点がとてもいいなと思いました。「人前で話すのは緊張する」「人に興味ない」「学校嫌い」というのは変わらないのに、生徒会長をやってのけたということは、まさに仕事としてやりこなす責任感やまじめさの表れですね。折り合いをつける力、バランスをとる力は確実についています。無理しすぎるのは心配ですが、高校生活をやりこなしてきたというのは、適応力を身に着けられているということで、次のステップに向けても大きな自信になりますね。
また、睡眠によって生活のバランスをとっている点も非常に重要なポイントです。必要な睡眠量は人それぞれ異なります。無理に「人並み」に合わせるのではなく、自分に必要な休息を確保しながら生活を維持できていること、そしてそれでいて学校生活も成り立っていたということは、自分の状態を把握し調整する力が育っている証と言えます。この「自己調整力」を尊重する関わりは、自立を支えるうえで非常に重要です。
さらに印象的だったのは、親としての関わりの変化です。「干渉しすぎない」「戻ってこられる場所を残す」「完璧を求めない」といった姿勢は、思春期以降の支援として非常に本質的です。自立とは「親の手を離れること」だけではなく、「必要なときに戻れる安全基地を持ちながら、自分の力で生活を組み立てていくこと」とも言えます。
高校生活で成長した息子さんを、遠くで見守りつづけた期間を経て、変わったところと変わらないところを目の当たりにして、ほんの少しのドキドキと、きっと大丈夫だろうという安心感で次のところに送りだす保護者さんの目線が、とっても素敵な体験談でした。(監修:小児科医 新美妙美先生)
寮生活の間はほとんど連絡も取らず、皆勤賞に生徒会長、卒業式で代表表彰とは、どれほど劇的な成長物語だったでしょうか。でも久しぶりに家に帰ってきてみたら、コチ丸くんの本質は変わっていなくて、本質は変わっていないのに高校生活はうまくやれていたという点がとてもいいなと思いました。「人前で話すのは緊張する」「人に興味ない」「学校嫌い」というのは変わらないのに、生徒会長をやってのけたということは、まさに仕事としてやりこなす責任感やまじめさの表れですね。折り合いをつける力、バランスをとる力は確実についています。無理しすぎるのは心配ですが、高校生活をやりこなしてきたというのは、適応力を身に着けられているということで、次のステップに向けても大きな自信になりますね。
また、睡眠によって生活のバランスをとっている点も非常に重要なポイントです。必要な睡眠量は人それぞれ異なります。無理に「人並み」に合わせるのではなく、自分に必要な休息を確保しながら生活を維持できていること、そしてそれでいて学校生活も成り立っていたということは、自分の状態を把握し調整する力が育っている証と言えます。この「自己調整力」を尊重する関わりは、自立を支えるうえで非常に重要です。
さらに印象的だったのは、親としての関わりの変化です。「干渉しすぎない」「戻ってこられる場所を残す」「完璧を求めない」といった姿勢は、思春期以降の支援として非常に本質的です。自立とは「親の手を離れること」だけではなく、「必要なときに戻れる安全基地を持ちながら、自分の力で生活を組み立てていくこと」とも言えます。
高校生活で成長した息子さんを、遠くで見守りつづけた期間を経て、変わったところと変わらないところを目の当たりにして、ほんの少しのドキドキと、きっと大丈夫だろうという安心感で次のところに送りだす保護者さんの目線が、とっても素敵な体験談でした。(監修:小児科医 新美妙美先生)
(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
ADHD(注意欠如多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
ADHD(注意欠如多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
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