学校の外にも「できた」がある
それから、学校とは別のところに「『できた』と感じられる場所」を残しておけたら、とも考えています。
習い事でもいいですし、ゲームや、好きなことに没頭している時間でもいい。家の中で任せている小さな役割でもいい。もし学校で思うようにいかない日があったとしても、それがすぐに「自分はダメだ」という気持ちに結びついてしまわないように。
どこかに一つでも、「ここではちゃんとできている」と思える場所があったら、と。自信の拠り所を一つにしないための、ささやかな備えのようなものです。
習い事でもいいですし、ゲームや、好きなことに没頭している時間でもいい。家の中で任せている小さな役割でもいい。もし学校で思うようにいかない日があったとしても、それがすぐに「自分はダメだ」という気持ちに結びついてしまわないように。
どこかに一つでも、「ここではちゃんとできている」と思える場所があったら、と。自信の拠り所を一つにしないための、ささやかな備えのようなものです。
うまくいかなかったら、形を変えればいい
そして最後に、自分の中で大事にしておきたい前提があります。それは、「戻る」という選択肢を最初から否定しないことです。
続けることだけを目標にしてしまうと、いつのまにか“やめないこと”が目的になってしまいそうで。そうなると、子どもの様子よりも、親の覚悟の問題になってしまいかねない気がしています。うまくいかなかったら形を変える、という選択もあっていいのだと、自分には言っておきたいのです。環境を変えることや、やり方を見直すことも、なにか大きな決断!というより、ただの調整だよな、と考えています。
そう思っておくだけでも、少し構えすぎずにいられるような気がするのです。もちろん、不安がなくなったわけではありません。この選択の意味がどうだったのかは、きっとすぐには分からないままなのでしょう。
それでも、私は以前のように正しさを証明しようとする気持ちだけで立っているわけではなくなりました。揺らいだときにどう支えるか、その準備をしておこうとする場所に、いまは立っている気がします。
続けることだけを目標にしてしまうと、いつのまにか“やめないこと”が目的になってしまいそうで。そうなると、子どもの様子よりも、親の覚悟の問題になってしまいかねない気がしています。うまくいかなかったら形を変える、という選択もあっていいのだと、自分には言っておきたいのです。環境を変えることや、やり方を見直すことも、なにか大きな決断!というより、ただの調整だよな、と考えています。
そう思っておくだけでも、少し構えすぎずにいられるような気がするのです。もちろん、不安がなくなったわけではありません。この選択の意味がどうだったのかは、きっとすぐには分からないままなのでしょう。
それでも、私は以前のように正しさを証明しようとする気持ちだけで立っているわけではなくなりました。揺らいだときにどう支えるか、その準備をしておこうとする場所に、いまは立っている気がします。
答えが出たわけではありませんし、迷いが消えたわけでもありません。ただ、正解を探し続けるよりも、揺れながら一緒に歩いていくことを選ぶ。その姿勢だけは、少しずつ自分の中で形になってきました。
環境が変わるとき、どうしても「正しかったかどうか」を問いがちです。でも、もし迷いの中にいるなら、まずは“支える準備”をしてみる、という考え方もあるのかもしれません。私自身、その視点に立てたとき、少しだけ肩の力が抜けました。
執筆/スパ山
環境が変わるとき、どうしても「正しかったかどうか」を問いがちです。でも、もし迷いの中にいるなら、まずは“支える準備”をしてみる、という考え方もあるのかもしれません。私自身、その視点に立てたとき、少しだけ肩の力が抜けました。
執筆/スパ山
専門家コメント 新美妙美先生(小児科医)
特別支援学級から通常学級への転籍という、大きな決断をされたあとの保護者としての心の揺れを、率直に書いてくださりありがとうございます。「決めたのに、むしろ考える時間が増えた」という感覚は、同じ場面に立ったことのある多くの保護者の方も共感するところがあるかもしれません。
スパ山さんもおっしゃっているように進路の選択は、別の道を選んだ未来と比べることができません。結果が見えるまでには時間もかかります。だからこそ、決断したあとも不安が続くのはとても自然なことです。「正しかったかどうか」を証明しようとする気持ちは、それだけ真剣にお子さんのことを考えている証でもあります。正解が分からないからこそ、その瞬間ごとに最善と思える選択を重ねていくことが大切なのかもしれません。
「正しかったか」を証明しようとする視点から、選んだあとをどう支えるかへと重心を移されていることは、とても建設的な転換だと感じます。記事で説明されていたように、結果だけに注目せず小さな変化や挑戦を拾うこと、学校以外にも『できた』と感じられる場所を残すこと、戻る選択肢を最初から否定しないことといった姿勢は、転籍に限らず、環境の変化全般に通じる、とても大切な視点だと思いました。
特に「戻る」という選択肢については、あらかじめお子さんとも共有しておくことで、うまくいかなくなったときに「後退」と捉えるのではなく、「自分に合った場所を選び直す」という前向きな選択として受け止めやすくなる可能性があります。
以前の記事から一貫して感じるのは、スパ山さんの、迷いながらも立ち止まらず、支える準備を重ねていく姿勢です。正解探しではなく、揺れを前提に伴走する――その在り方こそが、何よりの支援なのだと思いました。
(監修:小児科医 新美妙美先生)
スパ山さんもおっしゃっているように進路の選択は、別の道を選んだ未来と比べることができません。結果が見えるまでには時間もかかります。だからこそ、決断したあとも不安が続くのはとても自然なことです。「正しかったかどうか」を証明しようとする気持ちは、それだけ真剣にお子さんのことを考えている証でもあります。正解が分からないからこそ、その瞬間ごとに最善と思える選択を重ねていくことが大切なのかもしれません。
「正しかったか」を証明しようとする視点から、選んだあとをどう支えるかへと重心を移されていることは、とても建設的な転換だと感じます。記事で説明されていたように、結果だけに注目せず小さな変化や挑戦を拾うこと、学校以外にも『できた』と感じられる場所を残すこと、戻る選択肢を最初から否定しないことといった姿勢は、転籍に限らず、環境の変化全般に通じる、とても大切な視点だと思いました。
特に「戻る」という選択肢については、あらかじめお子さんとも共有しておくことで、うまくいかなくなったときに「後退」と捉えるのではなく、「自分に合った場所を選び直す」という前向きな選択として受け止めやすくなる可能性があります。
以前の記事から一貫して感じるのは、スパ山さんの、迷いながらも立ち止まらず、支える準備を重ねていく姿勢です。正解探しではなく、揺れを前提に伴走する――その在り方こそが、何よりの支援なのだと思いました。
(監修:小児科医 新美妙美先生)
(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
ADHD(注意欠如多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
ADHD(注意欠如多動症)
注意欠陥・多動性障害の名称で呼ばれていましたが、現在はADHD、注意欠如多動症と呼ばれるようになりました。ADHDはAttention-Deficit Hyperactivity Disorderの略。
ADHDはさらに、不注意優勢に存在するADHD、多動・衝動性優勢に存在するADHD、混合に存在するADHDと呼ばれるようになりました。今までの「ADHD~型」という表現はなくなりましたが、一部では現在も使われています。
発達支援施設を探してみませんか?
お近くの施設を発達ナビで探すことができます
-
1
- 2