ちゃんと私を「見て」「聞いて」「信じて」――先回りする前にやること
子どもが困っている様子を見ると、保護者はつい先回りしたくなります。
「これはまだ難しいかも」
「失敗したら傷つくかもしれない」
「私が手伝ったほうが早い」
子どものことを思うからこそ、口を出したり、手を貸したり、道筋を整えたりしたくなるのは自然なことです。
けれど、その関わりが続くと、子どもが自分で考えたり、話したり、試したりする機会を奪ってしまうことがあります。
本書には、子どもの心の声として、「ちゃんと私を『見て』『聞いて』『信じて』」という言葉が出てきます。
さわ先生は、不安の強い親御さんほど、子どものことを見ているようで、実は「見ない、待てない、気づかない」状態になりやすいと指摘しています。
子どもが何かを言いはじめる前に、大人が答えてしまう。
子どもが動き出す前に、大人が手を出してしまう。
子どもが失敗する前に、大人が道を整えてしまう。
その背景には、「この子は私がいなければできないのではないか」「私がなんとかしてあげなければ」という保護者の不安があります。
もちろん、子どもを信じることは、何もかも任せることではありません。必要な支えは用意しながらも、子ども自身が動き出す余白を残すこと。そこに、「見て」「聞いて」「信じる」関わりのヒントがあります。
「これはまだ難しいかも」
「失敗したら傷つくかもしれない」
「私が手伝ったほうが早い」
子どものことを思うからこそ、口を出したり、手を貸したり、道筋を整えたりしたくなるのは自然なことです。
けれど、その関わりが続くと、子どもが自分で考えたり、話したり、試したりする機会を奪ってしまうことがあります。
本書には、子どもの心の声として、「ちゃんと私を『見て』『聞いて』『信じて』」という言葉が出てきます。
さわ先生は、不安の強い親御さんほど、子どものことを見ているようで、実は「見ない、待てない、気づかない」状態になりやすいと指摘しています。
子どもが何かを言いはじめる前に、大人が答えてしまう。
子どもが動き出す前に、大人が手を出してしまう。
子どもが失敗する前に、大人が道を整えてしまう。
その背景には、「この子は私がいなければできないのではないか」「私がなんとかしてあげなければ」という保護者の不安があります。
もちろん、子どもを信じることは、何もかも任せることではありません。必要な支えは用意しながらも、子ども自身が動き出す余白を残すこと。そこに、「見て」「聞いて」「信じる」関わりのヒントがあります。
今日からできること
子どもに何か言いたくなったとき、手を出す前に一度だけ立ち止まってみます。
「今、私は子どもの話を聞く前に答えを出していないかな?」
子どもが迷っているように見えたら、すぐに代わりに決めるのではなく、
「どうしたい?」
「どこまで自分でやってみる?」
「手伝ってほしいところはある?」
と聞いてみます。
うまく答えられなくても大丈夫です。まずは、子どもの目を見て、声を聞くこと。
“子どものために動く”前に、“子ども自身を見る”。それが、「見て」「聞いて」「信じる」関わりの第一歩になります。
「今、私は子どもの話を聞く前に答えを出していないかな?」
子どもが迷っているように見えたら、すぐに代わりに決めるのではなく、
「どうしたい?」
「どこまで自分でやってみる?」
「手伝ってほしいところはある?」
と聞いてみます。
うまく答えられなくても大丈夫です。まずは、子どもの目を見て、声を聞くこと。
“子どものために動く”前に、“子ども自身を見る”。それが、「見て」「聞いて」「信じる」関わりの第一歩になります。
【さわ先生から発達ナビ読者のみなさまへのメッセージ】
ここまで、本書の内容をもとに、子どもの心の声に気づくための視点と、日々の関わりの中でできる工夫をご紹介してきました。最後に、子育てに不安を感じ、つい自分を責めてしまう保護者の方へ向けて、さわ先生からメッセージをいただきます。
毎日、本当にお疲れさまです。「私のせいかも」と自分を責めてしまうのは、お子さんを心から大切に思い、必死に向き合っている証拠です。「ちゃんとしなきゃ」という気持ちを少しだけ下ろして、まずは親子で"安心できる場所"をゆっくり見つけていきましょう。
子どもを変える前に、親子の「安心」に立ち返る
子どもの困りごとに向き合っていると、保護者はどうしても「どうすれば直るか」「どう声をかければ動くか」を探したくなります。
もちろん、具体的な工夫は大切です。見通しを立てる、環境を整える、伝え方を変える、学校や支援機関と連携する。そうした実践が、子どもを助けることはたくさんあります。
けれど、その土台に「安心」がなければ、どんな声かけも子どもには届きにくくなります。
『子どもが本当に思っていること』は、対応法の前にある、親子の関係の土台に立ち返らせてくれる本です。そしてその言葉には、児童精神科医として多くの親子を見てきた視点だけでなく、発達障害・不登校のある子を育てる母としての実感も込められています。
子育てに不安がある方、子どもの困りごとに向き合う中でつい焦ってしまう方、発達特性や不登校のある子どもとの関わりに悩んでいる方は、ぜひ本書を手に取ってみてはいかがでしょうか。
もちろん、具体的な工夫は大切です。見通しを立てる、環境を整える、伝え方を変える、学校や支援機関と連携する。そうした実践が、子どもを助けることはたくさんあります。
けれど、その土台に「安心」がなければ、どんな声かけも子どもには届きにくくなります。
『子どもが本当に思っていること』は、対応法の前にある、親子の関係の土台に立ち返らせてくれる本です。そしてその言葉には、児童精神科医として多くの親子を見てきた視点だけでなく、発達障害・不登校のある子を育てる母としての実感も込められています。
子育てに不安がある方、子どもの困りごとに向き合う中でつい焦ってしまう方、発達特性や不登校のある子どもとの関わりに悩んでいる方は、ぜひ本書を手に取ってみてはいかがでしょうか。
『児童精神科医が「子育てが不安なお母さん」に伝えたい 子どもが本当に思っていること』
日本実業出版社
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次回予告
次回は、精神科医さわ先生の著書『児童精神科医が子どもに関わるすべての人に伝えたい「発達ユニークな子」が思っていること』をご紹介します。
「障害」ではなく「発達ユニーク」という視点から、子どもが見ている世界や、大人ができるサポートのヒントを考えていきます。
「障害」ではなく「発達ユニーク」という視点から、子どもが見ている世界や、大人ができるサポートのヒントを考えていきます。
(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
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