未来への不安は、今の生活を整えることで減らしていく
親なきあとの問題は、決して家庭だけの問題ではありません。障害のある人が地域で生きていくということは、社会全体で支えていくということです。
それぞれがつながっていかなければ、親なきあとの問題は解決しません。すべて共通しているのは、一人の親が背負う問題ではないということです。社会の仕組みとして、支えていく必要があるのです。
親なきあとを考えるというと、暗い未来を想像してしまいがちです。しかし、本当はそうではないのかもしれません。
親なきあとを考えるということは、今の生活を整えることでもあります。
支援者とつながること。住まいを考えること。制度を知ること。地域と関わること。これらはすべて、今の生活を安定させることにつながります。そして、その積み重ねが、親がいなくなったあとの安心につながっていくのです。
- 住まいを整える企業・団体の役割
- 制度をつくる行政の役割
- 支援を続ける福祉現場の役割
- 理解を広げる地域社会の役割
それぞれがつながっていかなければ、親なきあとの問題は解決しません。すべて共通しているのは、一人の親が背負う問題ではないということです。社会の仕組みとして、支えていく必要があるのです。
親なきあとを考えるというと、暗い未来を想像してしまいがちです。しかし、本当はそうではないのかもしれません。
親なきあとを考えるということは、今の生活を整えることでもあります。
支援者とつながること。住まいを考えること。制度を知ること。地域と関わること。これらはすべて、今の生活を安定させることにつながります。そして、その積み重ねが、親がいなくなったあとの安心につながっていくのです。
自立とは「何でも一人でできること」ではない
親なきあとの問題に、完璧な答えはありません。どの家庭も状況が違い、子どもの特性も違い、支援環境も違います。
だからこそ、大切なのは「正解」を探すことではなく、できる準備を一つずつ進めていくことなのだと思います。
制度だけに頼らない。家族だけで抱え込まない。社会とつながりながら、未来をつくっていく。それが、親なきあとを考えるということなのではないでしょうか。
子どもにとって自立とは、何でも一人でできるように育てることではなく、頼れる力を育てておくこと。そして親が子どもにできることは、親がいなくなったあと、助けてくれる人たちとのつながりを、たくさんつくっておくことだと思います。
私はこれからも、息子が安心して生きていける社会を願いながら、できることを一つずつ続けていきたいと思っています。
だからこそ、大切なのは「正解」を探すことではなく、できる準備を一つずつ進めていくことなのだと思います。
制度だけに頼らない。家族だけで抱え込まない。社会とつながりながら、未来をつくっていく。それが、親なきあとを考えるということなのではないでしょうか。
子どもにとって自立とは、何でも一人でできるように育てることではなく、頼れる力を育てておくこと。そして親が子どもにできることは、親がいなくなったあと、助けてくれる人たちとのつながりを、たくさんつくっておくことだと思います。
私はこれからも、息子が安心して生きていける社会を願いながら、できることを一つずつ続けていきたいと思っています。
執筆/立石美津子
専門家コメント(行政書士・親なきあと相談室主宰・社会保険労務士 渡部 伸先生)
『自立』とは、子ども自身がすべてのことを自分でするという意味ではありません。それは障害があってもなくても一緒です。『自立』とは、一人でできないことや、困ったことがあったときに、適切な手段や支援してくれる制度や仕組みを使えることではないかと、私は考えています(障害のある子が将来にわたって受けられるサービスのすべて 自由国民社、2019年、はじめに)。以前このような文章を著書に書いたことがあります。立石さんと同じ意見です。親が将来のことをすべてお膳立てする必要はありません。障害者にはたくさんの公的支援、民間も含めたサポート制度があります。就労や福祉など日中活動の場、住まいの場や一人暮らしの支援、相談支援事業者や民生委員、インフォーマルなサービス等々、さまざまな地域の社会資源を利用できるようにしておけば、「あとはよろしく」とお任せしていいと考えています。
私も重度知的障害のある子どもの親なので、まだ道半ばではありますが、地域に託すためのつながりづくりを少しずつ進めています。皆さんも一緒に、焦らず頑張りましょう!(監修:行政書士・親なきあと相談室主宰・社会保険労務士 渡部 伸先生)
私も重度知的障害のある子どもの親なので、まだ道半ばではありますが、地域に託すためのつながりづくりを少しずつ進めています。皆さんも一緒に、焦らず頑張りましょう!(監修:行政書士・親なきあと相談室主宰・社会保険労務士 渡部 伸先生)
このコラムの著者親子がモデルの本
発達障害に生まれて 自閉症児と母の17年 (中公文庫)
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このコラムを書いた人の著書
立石流 子どもも親も幸せになる 発達障害の子の育て方
すばる舎
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動画でおぼえちゃうドリル 笑えるひらがな
小学館
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育ててわかった 発達障害の子の就学・就労・自立の話
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(コラム内の障害名表記について)
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
知的発達症
知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
コラム内では、現在一般的に使用される障害名・疾患名で表記をしていますが、2013年に公開された米国精神医学会が作成する、精神疾患・精神障害の分類マニュアルDSM-5などをもとに、日本小児神経学会などでは「障害」という表記ではなく、「~症」と表現されるようになりました。現在は下記の表現になっています。
神経発達症
発達障害の名称で呼ばれていましたが、現在は神経発達症と呼ばれるようになりました。
知的障害(知的発達症)、ASD(自閉スペクトラム症)、ADHD(注意欠如多動症)、コミュニケーション症群、LD・SLD(限局性学習症)、チック症群、DCD(発達性協調運動症)、常同運動症が含まれます。
※発達障害者支援法において、発達障害の定義の中に知的発達症(知的能力障害)は含まれないため、神経発達症のほうが発達障害よりも広い概念になります。
知的発達症
知的障害の名称で呼ばれていましたが、現在は知的発達症と呼ばれるようになりました。論理的思考、問題解決、計画、抽象的思考、判断、などの知的能力の困難性、そのことによる生活面の適応困難によって特徴づけられます。程度に応じて軽度、中等度、重度に分類されます。
ASD(自閉スペクトラム症)
自閉症、高機能自閉症、広汎性発達障害、アスペルガー(Asperger)症候群などのいろいろな名称で呼ばれていたものがまとめて表現されるようになりました。ASDはAutism Spectrum Disorderの略。
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