妻の「さり気ないお願い」のおかげで、息子達とはじめて向き合えた

ライター:釣りバカパパ
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双子の息子達が大きくなっていくにつれ、何か感じる違和感。他の子と何が違うのか。ただ成長が遅れているだけ。そう思って過ごしていました。

息子達が母子通園施設に通いだした頃、ママから言われた言葉が私を動かしました。

私は、自分が育児に理解のあるパパだと思っていた

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今でこそイクメンという言葉がクローズアップされ、パパが育児に参加するようになってきていますが、私の中の父親のイメージは古くさいかもしれませんが仕事を中心に考え、家では亭主関白ぶりを発揮するというイメージでした。

なぜなら、自分の父親がそうだったから。

そんな父親に連れて行ってもらっていた釣りがすごく嬉しく、今では釣りバカになってしまったので、父親との思い出で教わる事はたくさんあると感じていました。

なので、仕事中心だった自分の父親を反面教師に…と自分は育児に前向きに取り組んでいた“つもり”でした。

ですが今の私から見ると、あの時は育児に消極的だったと思います。

息子達が大きくなっていくに連れ、ママから発達について相談されるも「少し成長が遅いだけだよ。バラツキの範囲内じゃないかな」そう言って現実から逃げていた所がありました。

正直なところ、正解がない育児はとても難しく、育児をするというより、家事を頑張りママをサポートするスタイルでやっていました。

ママに「息子達が自閉症かも」と言われたとき…

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保育園へ入園前の頃、ママが発達支援センターで息子達に自閉傾向があると言われました。

突然「息子達を母子通園施設に通わせようと思ってる」と言われたとき、自分の脳裏に真っ先に浮かんだ言葉は『えっ…ママ働けなくなるよね』でした。

そして、保育園で周りの子ども達の刺激を受ければきっと成長する、ぐんと伸びるんじゃない?そう思っていました。

自閉症と言われても、聞いたことはありましたが「そのうち治るよね」という、そんな軽い気持ちでいました。

息子達への理解を深められたのは、ママからの「本を買っておいてほしい」

息子達が4歳を過ぎた頃、夫婦で息子達を連れ、県の福祉施設に診断を受けに行きました。

結果は、重度に近い中度の知的障害を伴う自閉症。発育レベルは2歳前後と言われました。

以前から病院や発達支援センターなどで言われていた内容だったので、特に驚きはありませんでした。しかし、発達障害については全く理解しておらず、ママから発達障害について説明をされていても、正直あまり聞く耳を持っていませんでした
(…男という生き物は、人から教えてもらうのは好きではないのかもしれません)

なにしろ見た目は普通だし。
双子だから、ただ言葉が遅いだけ、そう思っていましたから。
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そんなある日、ママから
「ほしい本があるんだけど、書店でなかなか売ってないの。パパはインターネット得意だから、頼んでくれない?
と言われました。

頼られた感がとても気分よく、ネットショッピングをはじめました。
自閉症の僕が跳びはねる理由
東田 直樹 (著)
KADOKAWA
Amazonで詳しく見る
頼まれた本を見つけ、レビューを見ていくとすぐにでも読みたくなる内容。

本が到着したらママよりも先に読みました。自閉症の方が書かれた本でいつも息子達のしている少し変わった行動について書かれており、衝撃と感動を受けました。

私が自閉症について理解を深める事ができたのは、そこからでした。今思うと、「本を買っておいてほしい」というのは事務的な依頼ではなく、ママのさりげないアシストだったのかなと思います。
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