合理的配慮が当たり前になるように、学校と「一緒に考えていく」

一方で、やはり統合的な教育方針の先生も多くいらっしゃいました。

“及第点”とする生徒像へ押し上げるようなやり方です。
発達障害児にとっては厳しい方針で、支援や配慮どころか理解すらなかなか得られないこともありました。

地域によって、学校によって、校長によって、担任によって認識の差や温度差が大きいというのが現実です。
まだ知らない人も多い「合理的配慮」を社会の当たり前にするにはの画像
出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=30701000418
ですが「学校は変わらない」と嘆くだけでは子ども達の学ぶ環境は何も変わらないと思っています。

できることは小さいかもしれませんが、この法律を後押しできるのは、私たち保護者の草の根パワーなのかもしれません。

昔、こんな話を聞きました。

今では誰もが知っている、「バリアフリー」という考え方。
駅には必ずスロープやエレベータがあり、バリアフリーの概念は社会に「当たり前」に存在しています。

しかし、日本で初めて駅にスロープが導入されたときから普及活動をつづけてこられた親御さんは「当たり前になるまで、30年かかった」とお話されていました。

このように、制度や概念が出来ただけでは社会は変わらず「当たり前に浸透している状態」まで、やはり時間がかかるのだと思います。
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出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=28208000078
多くの保護者が、立場は違えど合理的配慮を学んでいます。
そしてわが子に適した支援を学校と一緒に考えたいと思っています。

私たちが、無理だと諦めずにそれぞれの学校で声を上げる。「もう言っても無駄かもしれない」と思っても、もう1度相談してみる。

もちろん、相談する内容は、わが子の学ぶ環境についてです。

でも、その相談を全国の保護者が粘り強く繰り返していけば、少しずつ教育現場に浸透していき、未来の「当たり前」に繋がり、未来の子どもたちの環境も変えていくのだと思います。

地域格差もあり、壁は高く見えますが、「なんとかしたい」と思っている保護者は1人じゃない

私は、思いを同じくする保護者の方たちと「スムーズな合理的配慮の実現」と、「合理的配慮が当たり前の社会になる」ことへの期待を持ち、自分から諦めてしまうことなく、学校の先生方と前向きに関わり続けていきたいと思います。
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