「合理的配慮」を学校にお願いする前に、やっておきたい3つのこと

「合理的配慮」を学校にお願いする前に、やっておきたい3つのことのタイトル画像

学校や担任の先生と上手に連携して、子どもの困っていることに対して、無理なくスムーズに「合理的配慮」をお願いするためには、日頃の信頼関係が大事なんです。そのために、楽々かあさんがいつも実践している「秘訣」を教えます。

楽々かあさんのアイコン
楽々かあさん
107550 View
うちでは今まで、小さな声かけからiPadの持ち込みまで、数多くの「合理的配慮」を、学校側に「自然な流れ」でお願いし、大抵の場合、「いいですよ」と理解を得られてきました。

(うちの子達が通うのは、地方の公立小学校で、長男は4年生まで通常学級在籍、現在は支援級在籍です)

この「自然な流れ」とは、どんなことなのかを、具体的にお伝えしますね。

実は「合理的配慮」をスムーズにお願いするために、日頃から親がやっておきたいことがあるんです。
合理的配慮とは?考え方と具体例、障害者・事業者の権利・義務関係、合意形成プロセスについてのタイトル画像

関連記事

合理的配慮とは?考え方と具体例、障害者・事業者の権利・義務関係、合意形成プロセスについて

1.子どもと親が「できる範囲で、できること」をやる

まずは、子ども本人と親が「できる範囲で、できること」をやってみます。

長男は、書字障害があり、漢字書き取りや板書が苦手です。

今は、学校にiPadを持ち込んでいますが、ここに至るまでに息子と私は、いろいろと試行錯誤しています。

息子が1年生の時に、私が最初に取り組んだことは、色鉛筆で「漢字書き取りの下書き」です。

こうすると、長男は宿題に取り組めるようになり、そして何も言わなくても、担任の先生も学校で同じように、長男が漢字に取り組めない時には、下書きサポートしてくれるようになりました。

ところが3年生の頃から、長男は字が思い出せないなどの理由で、ノートや連絡帳を書かなくなりました。

この時、先生は、下書きされた漢字ノートを毎日目にし、長男のがんばりと、私の家庭でのサポートをよくご存知でしたので、

それでもできない=努力では乗り越えられない壁がある

ことが、通常学級の先生にもはっきりと伝わります。

だから、「ひらがな表」等のカード集を持ち込み、長男が参照しながらできるようお願いした時も、容易に先生の理解を得ることができました。
「合理的配慮」を学校にお願いする前に、やっておきたい3つのことの画像
ハガキサイズの自作のひらがな表などの学習サポートカード集
Upload By 楽々かあさん

2.子どもの「できる」と「できない」はセットで伝える

そして、通常学級・支援級の担任の先生に、サポートブックを作って渡したり、連絡帳や電話でやりとりしたりしながら、工夫してやってきました。

その際、ポジティブな情報、つまり長男のいいところや、できているところ、がんばれているところも、本人の困りと「セット」で伝える、ということを心がけています。

「こんなに困っているんです」「あれもこれもできません」というネガティブな情報のみを伝えてしまうと、
「大変そうな子だな」「自分が対応するのは無理かもしれない」なんて、先生の不安感を強めてしまう可能性もあります。

そこで、例えば、

・「◯◯までは自分でできるのですが、××が難しいようです」と、「ここまではできる」ことも伝える

・「先日の運動会、参加できただけでもがんばれたと思います」など、本人なりのがんばりを伝える

・「家では、時々私の荷物を持ってくれるなど、優しい行動ができます」など、具体的にいいところを伝える

こんな工夫で、先生にも「こんな当たり前のようなことを、◯太郎君はがんばりながらやっているんだな」「学校での姿が◯太郎君の全てではないんだな」と理解して頂けます。

先生の、子どもへの見方が変わって来ると、いいところや長所にも、気づいて頂きやすくなります。
「合理的配慮」を学校にお願いする前に、やっておきたい3つのことの画像
「楽々式サポートブック」のいいところ・すごいところリスト
Upload By 楽々かあさん

3.日頃から「感謝」を伝える

そして、1番大事なのが、先生に日頃から「感謝」を伝えることだと思っています。

私はいつも、担任の先生と顔を合わせたり、連絡帳に何か書く度に、「ありがとうございます」と伝え、何かあれば「お手数をおかけし、すみません」と頭を下げています。

そして、「おかげさまで…」と、些細なことでも良い情報は必ずフィードバックしています。

例えば、

・「おかげさまで、最近は渋らずに登校できています」など、一見当たり前のようなこと。

・「丁寧にご指導頂いたおかげで、筆算に少し自信がついてきたようです」など、子どもの小さな進歩

・「先日、先生に習字をほめられたのが、とても嬉しかったようです」など、子どもの良い反応

先生だって人の子ですから、日頃のがんばりに感謝されて悪い気はしません。

「そう言って頂けると、やりがいがあります」と嬉しそうにおっしゃっていた先生もいました。

このようにフィードバックを返すには、子どもと同じように、先生のいいところや、できているところ、がんばれているところを、一見当たり前に思えるようなことでも、しっかり気づき、認める姿勢が大事だと思います。
「合理的配慮」を学校にお願いする前に、やっておきたい3つのことの画像
連絡帳の袋にはタグと手順カード
Upload By 楽々かあさん

まとめ

こんな風に日頃から、地道に信頼関係を築きながら、学校や先生と連携しています。

すると、だんだんと、先生の子どもへの目線が温かくなってくるので、多少のことは大目に見てもらえたり、配慮のお願いも好意的に理解して頂きやすくなります。

お母さんの持っている力って、すごいんですよ。

新著: 『発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母のどんな子もぐんぐん伸びる120の子育て法』

発達障害&グレーゾーンの3兄妹を育てる母のどんな子もぐんぐん伸びる120の子育て法
大場美鈴(著),汐見稔幸(監修)
【今日の合理的配慮】#1 保護者会での先生の言葉のタイトル画像

関連記事

【今日の合理的配慮】#1 保護者会での先生の言葉

まだ知らない人も多い「合理的配慮」を社会の当たり前にするにはのタイトル画像

関連記事

まだ知らない人も多い「合理的配慮」を社会の当たり前にするには

当サイトに掲載されている情報、及びこの情報を用いて行う利用者の行動や判断につきまして、正確性、完全性、有益性、適合性、その他一切について責任を負うものではありません。また、掲載されている感想やご意見等に関しましても個々人のものとなり、全ての方にあてはまるものではありません。
あわせて読みたい関連記事

あわせて読みたい関連記事

発達障害のキホンを知る

発達障害のキホンを知る

この記事を書いた人

楽々かあさん さんが書いた記事

【発達障害と受験】偏差値より大事にしたい、中学受験の志望校選び7つのポイント――発達障害&グレーゾーンの子の進学<前編>のタイトル画像

【発達障害と受験】偏差値より大事にしたい、中学受験の志望校選び7つのポイント――発達障害&グレーゾーンの子の進学<前編>

現在中学2年生の長男は、中学受験をし「自分に合った環境」を選んで進学したことで、学校で毎日楽しく過ごせるようになり、私はそこに「障害」を感...
進学・学校生活
511 view
2019/09/20 更新
「みんなと違う」多様性は生存戦略!?発達障害のある子たちが人類の未来に必要だ!と思う7つの理由のタイトル画像

「みんなと違う」多様性は生存戦略!?発達障害のある子たちが人類の未来に必要だ!と思う7つの理由

学校などでは集団行動が苦手で、何かと叱られがち・自信をなくしがちな発達障害のある子どもたち。でも、少し視野を広げて「人類目線」で見てみると...
発達障害のこと
20207 view
2018/10/23 更新
【発達障害と成績表】特別支援学級と通常学級で違うの?子どもたちの未来に関わる大問題を知ってくださいのタイトル画像

【発達障害と成績表】特別支援学級と通常学級で違うの?子どもたちの未来に関わる大問題を知ってください

発達障害がある子の成績表・内申書は、進路の選択肢自体があるかどうかの大問題に直接影響することがあります。たとえ、学力が十分でも、特別支援学...
進学・学校生活
44071 view
2018/09/20 更新
放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

放課後等デイサービス・児童発達支援事業所をお探しの方はこちら

コラムに対する投稿内容については、株式会社LITALICOがその内容を保証し、また特定の施設、商品及びサービスの利用を推奨するものではありません。投稿された情報の利用により生じた損害について株式会社LITALICOは一切責任を負いません。コラムに対する投稿内容は、投稿者の主観によるもので、株式会社LITALICOの見解を示すものではありません。あくまで参考情報として利用してください。また、虚偽・誇張を用いたいわゆる「やらせ」投稿を固く禁じます。「やらせ」は発見次第厳重に対処します。