「親子通園」を勧められたけど、一体何をする場所なの?

ライター:みゆはは
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発達障害かも?と気づいたとき、専門家への相談を経て、勧められるのが「療育」。
中でも「親子通園」は、入園前までの通園先として利用されることが多い施設です。いったい親子通園は何のために通うものなのでしょうか。保健師として多くの親子を支援し、親子通園へのお誘いもしてきた立場から、「親子通園って何のために通うの?」という疑問にお答えします!

「療育」としての親子通園

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3歳ごろの息子。母子で短期入所した時の写真です。パズルが大好きでした。
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市町村の実施する子どもの健診などで保健師から発達の遅れや凸凹を指摘されて、はじめて気づくケースも多い、発達障害。

息子が自閉症と診断されてから、その特徴が徐々に見えてきました。

「育てにくさ」を相談していく中で、専門家から勧められるのが「療育」です。

療育とは「治療」と「保育」(もしくは教育)を合体させた言葉で、保育(教育)的な関わりの中から、障害特性に応じて自立を促す練習をする、という意味があります。

単に「療育」と言っても、とらえ方は広く、個別療育や学齢期のお子さんの学習支援など、年齢も方法も多岐にわたるようです。

療育では、その子に合わせた目標を決めて取り組むことが目的なので、「こうなったら卒業」という一定のラインがあるわけではありません。

そういう意味では「大人なるまで療育はずっと続くもの」という考え方もあるのです。

療育の中でも、2~3歳ごろに勧められることの多い、「親子(母子)通園」について考えたいと思います。
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療育の先生と子どもの相性、すぐに決めつけていませんか?

親子通園で大切なのは、「我が子をよく知る」ことです

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一緒にペースを合わせて歩く。これが難しい。すぐに手を振り切って走ってしまいます。
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親子通園を勧められるときによく言われるのが

「保育園に入る前に親子で集団生活の練習をしておきませんか?

少しでも自分でできることがふえるといいですね」という言葉。

実は、親子通園で得られる経験や成長は、他にもあります!

それは、「我が子をよく理解できる」ということです。

他の子どもたちや先生たちと過ごす、親子通園の一日のなかで、

・何を見て、何を聞いているのか

・どう反応し、どのように行動するか

そこには全て、その子なりの理由があります。

もちろん、大人にはその理由が分からないこともあります。

しかし、「この子が何に困っているのか」「どうすれば安心してこの場を過ごせるのか」と考える、その行為自体に大きな意味があるのです。

親子通園では、お母さん1人でがんばる必要はありません。

「どうして?」を、先生や他のお母さんと共有し、相談し合える場だからです。

親もゆっくり親になる

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出典 : http://amanaimages.com/info/infoRF.aspx?SearchKey=10161003819
通い始めから周りの子を見て焦ってしまい、「早く椅子に座れるようにさせなきゃ」「トイレットトレーニングを始めなくちゃ」と思うお母さんもいます。

ですが、ちょっと待ってください。

親子通園は、「集団」でありながら、実際のところは「個別」です。

我が子だけの目標をスモールステップで決めて、それに向かって考えることから始めてみてはどうでしょう。

例えば、「手遊びの歌を好きな姿勢で聞き、楽しめる」「親子体操で大人を意識して見られる」など、できたことを親子共に喜べる目標がよいでしょう。

「入園するためには〇〇ができるようにならないと」などの大きくて遠い目標を掲げると、それにしばられてしまってお母さんもお子さんも辛くなってしまいます。

親子通園の目的は「他の子に合わせて行動できるように子どもを特訓すること」ではありません。

・「楽しい」「できた」その小さな成功体験を、喜びと共に積み重ねる

・「できない」「苦しい」を吐きだせる場所を持っている

・人って心地いい、を親子共に実感する

・親が子どものことを「この子はこんな子」と理解している


これができてくれば、お子さんはもう、親子通園を卒業する日が近づいているかもしれません。

ゆっくり成長する子と一緒に親子通園にサポートされながら、親もゆっくり親になる
親子通園が、母にとっても子にとっても安心できる場所であってほしいと、願っています。
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