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歯磨きが苦手なお子さん

雑記
こんにちは。
児童発達支援事業所STELLA KID鶴ヶ峰教室です。

今回は「歯磨きが苦手なお子さん」をテーマにお送りしたいと思います。

小さなお子さんをお持ちのお母さんにとって、お子さんの歯磨きタイムは本当に大変なものですよね。
小さなお子さんの多くは歯磨きの時間になると嫌がったり泣き出したりして、思うように歯を磨かせてくれません。
では、なぜ小さなお子さんは歯磨きを嫌がるのでしょうか?
その原因と対策について考えていきたいと思います。

【歯磨きを嫌がる理由】
1.防衛本能が働いている
人間は体の構造上、体の内部につながる器官に異物が侵入するのを拒否する防衛本能が備わっています。
小さなお子さんの歯磨きをする時、歯磨きが上手にできないことや安全への配慮もあるので、大人が歯ブラシを持ってお子さんの口の中に歯ブラシを運ぶことになります。
しかしそれは、小さなお子さんにしてみれば生命の危機を本能的に感じる出来事なのです。

防衛本能という観点でもう一つ。
歯磨きをする時、小さなお子さんは口を開けっ放しにしなければなりません。
口を開けっ放しにするとどうなりますか?
自然と唾液が溢れてくるのではないでしょうか?
そうなると大変です。人間は口を閉じないと物を飲み込むことが難しい生き物ですので、歯ブラシが入っている状態では唾液がどんどん溜まってきます。
唾液が口から溢れてくるだけならまだいいのですが、口に水がいっぱい入った状態で我慢するのは溺れそうですし、うっかり飲み込んだら咳き込みます。鼻が詰まっていたら息ができなくて冷や汗ものです。
そうした苦しい事態を本能的に拒否するため歯磨きを嫌がっていることもあるのです。

2.道具が合っていない
歯磨きを嫌がる理由として、大きすぎるブラシが口に入ってくるために嫌がっている、または、歯ブラシの毛先が硬くて痛いから嫌がっている可能性もあります。
小さなお子さんは口も小さく歯も未発達なため、その年齢に合った歯ブラシを選ぶようにしてください。
歯ブラシの毛先が硬いほうが汚れがよく落ちそうに思うのかもしれませんが、歯磨きに力はほとんど必要ありません。ブラシを持つときも鉛筆を持つような持ち方で軽く握る程度で大丈夫です。
また、歯磨き粉を使っている場合は、大人用のミントタイプなどは小さいお子さんには刺激が強すぎるので、小さなお子さん向けの歯磨き粉を使用しましょう。中には泡立ちの少ないものなどもありますので、お子さんの苦手に合わせて選べるといいですね。

3.歯磨きの時間が怖い
もっと具体的にいうと歯磨きの時間のお母さん(お父さん)が怖いということです。「虫歯にならないように」と懸命になる気持ちはわかります。しかし、その一生懸命に「キレイにしよう」「歯磨きの習慣をつけよう」という雰囲気がお子さんにとっては怖い雰囲気になっているかもしれません。
いつものにこやかで優しい顔が「キレイに磨こう」という意識で眉間に皺の寄った顔になっていませんか?

4.感覚過敏の可能性
自閉症スペクトラムを抱えているお子さんの場合、感覚過敏が原因になっている可能性があります。
感覚過敏とは聴覚過敏で特定の音がものすごく苦手、触覚過敏で特定の肌触りの服は絶対に着れないなど感覚がとても敏感で、その度合いが生活に大きな支障をきたすほどの程度にまで至っている状態のことを言います。
自閉症スペクトラムの傾向にあり、感覚過敏の傾向にあるお子さんの場合、歯ブラシを口に入れる感覚や磨いている感覚、あるいは歯磨き粉の味や匂いなどに拒否反応を示している可能性もあります。

5.こだわりが強い
自閉症スペクトラムを抱えるお子さんは様々なことに自分なりのこだわりを示します。例えば、コップは自分のものでなければ使わない、歯磨きは必ず寝る前でなくてはならないなど、物やタイムスケジュールなどにこだわりがあり、そのルーチンが保たれていれば安心、そうでなければ不安になることがあります。

【歯磨きを嫌がる場合の対策】
1.歯磨きタイムを楽しい時間にする
歯磨きを嫌がる理由でもお伝えしたように歯磨きの時間がお母さん(お父さん)の怖いかになる時間にならないように、楽しい雰囲気を作れるように心がけましょう。
眉間にシワが寄っていると歯磨きに込める力も強くなってしまいますます嫌がることになります。
ちょっと頑張ってニコニコ顔で歯磨きをしてあげてみるとお子さんもリラックスできるかもしれませんよ?

2.道具を整える
先ほど道具(歯ブラシ)の大きさや毛質などについてお伝えしましたが、そのほか、お子さんの好きなキャラクター物の歯ブラシを用意してあげるのもいいかもしれません。〇〇レンジャーの歯ブラシを見せてあげると「これ僕の!」となって歯磨きへのモチベーションが上がったり、ちょっと頑張ってみようという気持ちが芽生えるかもしれません。

3.できたら褒める
歯磨きに限らずとても重要な「褒める」という行為。
簡単なようで意識しないとなかなかできないものです。
小さなお子さんにとって歯磨きが大変なことであることはおわかりいただけたと思います。こんな大変な作業を乗り越えることができたら、いっぱい褒めてあげてください。
褒められるのは最大のモチベーションアップ方法です。
歯磨きまでできなくても、歯ブラシが口に触れても平気だった、歯にタッチしても大丈夫だったなど、小さなことでも構いません。できたことを見つけてあげて褒めてあげましょう。

【自閉症スペクトラムのお子さんに対する歯磨き指導】

感覚過敏やこだわりの強い傾向にある自閉症スペクトラムのお子さんに対して歯磨き指導を行うにはコツがあります。

同じ道具、同じ場所、同じ時間で行いましょう。
こだわりの強い傾向にある自閉症スペクトラムのお子さんの場合、不安を軽減するためにも可能な限り同じ条件のもとで歯磨きをできるようにしてあげましょう。

【周囲の環境を整理しましょう。】
自閉症スペクトラムのお子さんに限った話ではありませんが、自閉症スペクトラムのお子さんは外界の刺激に弱い傾向を持つ場合があります。
そうした傾向から、歯磨きの時は周りに余計なものを置かない、あるいはテレビなどを消すなどして環境を整えてあげるようにしましょう。

【伝え方を工夫しましょう。】
発達に偏りのあるお子さんの場合、視覚優位であったり聴覚優位である傾向があります。視覚優位のお子さんの場合は「歯磨きするよ」と声をかけても、その指示がすぐに理解できないあるいは注意して聞いていないということがあります。
そうしたお子さんにはイラストや絵カードなどを使って、指示をイメージしやすいように補助してあげることが有効です。
また、歯磨きアプリなどを使って歯磨きゲームをすることで、歯磨きを楽しいものと感じてから自身の歯磨きに移ると、うまく歯磨きに乗れるかもしれません。

いかがでしたでしょうか?

私も過去には小さなお子さんや自閉症傾向にあるお子さんの歯磨き嫌いには随分苦戦させられてきましたが、少しでもできることが増えたら褒めてあげたり、道具を吟味してなんとか乗り越えてきた記憶があります。
今回の記事がお役に立てれば幸いです。

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当教室では
・じっとしていられない
・こだわりが強い
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・視線が合わない
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