おはようございます! 都筑区放課後等デイサービス FORTUNAです。
関東では感じませんでしたが、大分県近辺で大きな地震がありました。被害が最小限で済めばよいと思います。
感覚の細かいところは今回で一応終わりとなります。何かの参考になれば幸いです。
それでは前回の続きです。視覚感覚鈍麻の子どもたちに対しての対応はどうすればよいのでしょうか。
視覚感覚鈍麻の子どもたちは目の前の情報は入ってくるのですが、その情報が多いと処理が追い付かず適切に行うことが難しくて困ってしまうのです。
視覚は非常に重要な感覚であると言いました。視覚的ワーキングメモリーという言葉があります。これは目で見たものを覚えておく力のことで加齢により年々低下することが証明されています。
視覚感覚鈍麻の子どもはこの力が低いとされ、脳内に情報を忘れてしまい処理ができなくなるので困ってしまうのです。
視覚鈍麻の子どもには視覚情報を処理する経験をたくさん積んでもらうのも良いでしょう。例えば「迷路」や「間違い探し」などは親子で楽しく練習できるでしょう。微細運動(後ほど紹介します)が苦手な子どもは、ハサミをつかっていろいろなものをつくったり、ひもを結ぶ、塗り絵などが有効だと言われています。
結果として、視覚過敏、視覚鈍麻のどちらにしても、感覚情報の処理においては高過ぎても、低く過ぎても子どもたちの生活に支障が出てしまうのです。
そして、この視覚情報の処理と身体が上手く連動しない場合のことを、発達性協調運動障害(DCD:Developmental Coordination Disorder)といい、皆さんにご理解いただきたい発達障害の症状の1つなのです。
球技が苦手な子ども(ボールを上手くキャッチできない。投げられたボールをバットに当てることができない。転がってきたボールを空振りして上手く蹴れないなど)は視覚情報によりボールの速度や距離、落下地点の予測など空間認知機能異常だけではなく、その情報に応じて身体が同調してくれないのです。
視覚情報処理が遅いと判断が遅くなり、身体全体を使う運動である「粗大運動」、逆に指先をつかう細かい作業(決められたマスに文字を書くなど)である「微細運動」が苦手になって困ってしまうということになるのです。
この発達性協調運動障害は、簡単にいうと粗大運動や微細運動ができないため周りからは「不器用な子ども」とみられています。多くの場合視覚情報の処理が苦手なことが原因と考えられているのです。
ワーキングメモリが低い傾向にある人は、このDCDや書字障害の傾向にあることが言われています。
このように運動がしたくてもできない。頑張っているのに「不器用な子」「どんくさい子」と言われて心を痛めてしまうこともあるでしょう。やりたくてもできないのです。そのことを周囲の人たちは理解して、自信を失わないように温かい目で見守ってあげることが大切なのです。
視覚と身体を協調させて運動を(粗大運動や微細運動)上手に行えるようにするためには、ボールや風船遊びなどが楽しくできるものだと思います。
「感覚」については、取り敢えずこれで終わりです。次回からはこの発達性協調運動障害について説明していきましょう。
都筑区放課後等デイサービス FORTUNA 心理・運動担当
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22/01/22 09:32