こんにちは。都筑区放課後等デイサービス FORTUNAです。
前回はDCDにおける粗大運動の問題点を述べました。
今回は微細運動について述べていきましょう。微細運動(簡単に言えば細かい作業、動きのことです)では、「文字がマス目からはみ出る」「雑巾をしっかり絞れない」「プリントや折り紙をしっかりと折れない」「書写のバランスが悪い」などの行動がみられます。これ以外では低学年では「箸をしっかり使えない」「食事をこぼしやすい」など、高学年では「コンパスで円を描けない」「裁縫や調理が苦手」などがあげられます。
微細運動が苦手な子どもたちは、国語の書写、算数の図形、時価の実験や図工などの技術教科など様々な場面で困難を訴えることがわかっています。
微細運動は手と手指の動きを中心とした運動です。ただし、器用にものを操る場合は粗大運動と微細運動が巧く協調していることが必要となります。(巧緻性ともいいます)
例えば、ノートの枠に沿って字を書くときは、手と手指のコントロールだけではなく、姿勢のコントロール、上肢の安定性、筋緊張の調節などが求められます。つまり、器用にものを操るためには身体全体と手指の協調性が必要となってくるのです。(私たちが日常生活において何気なくおこなっている動作には、これ程複雑な要素が含まれているのです。人間の身体は不思議です)
このような操作能力は、学習面では字を丁寧に書くことや作品を丁寧につくること、生活面では指先に力を入れたり、力加減をコントロールする力となり、物を丁寧にかつ正確に扱う力になっていくのです。
また、書字において決められた枠から字がはみ出る。ハサミが巧く使えない、定規でまっすぐな線が引けない、おはじき遊びが巧くできないなどの背景には、これまた別の要素が絡んでくる可能性があります。それは、目と手の協調です。目と手の協調や手と手指の動きの分化の未成熟などによる不器用さが考えられるのです。
そのような場合、学習の達成感が得られにくく意欲が低下することもあります。多動性や衝動性がある子どもにおいては、力やスピードのコントロールが苦手なため物を落として壊してしまったり、用紙を破ったりちぎったりしてしまうことがあり、失敗体験によって物を扱う経験が少なくなりがちです。触覚過敏がある場合には、持ったり触ったりする行為そのものを避けようとする場合もあるのです。
都筑区放課後等デイサービス FORTUNA 運動担当
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22/02/05 16:49