ユリシスキッズTakabataの強みは何かと聞かれたら、まず「ハコ」の大きさが挙げられます。
ドッヂボールや大縄跳び、はたまた鬼ごっこなど子どもたちが体を使ってたっぷり遊べるスペースを確保しています。
今回ご紹介するのは、そんな広いスペースを有効活用した運動遊びとなっています。それが表題の「スポーツオセロ」。
一般的なオセロは卓上で行うのが一般的ですが、スケールアップしスポーツ要素を加えたものがこちら。直径30cmほどのオセロ板を白10枚、黒10枚床にランダムに配置。1対1でそれぞれ「白を増やす人」「黒を増やす人」に分け、制限時間30 秒内に、より多くマイカラーを増やした方が勝ち。
ルールがシンプルなので、ユリシスでは、毎回ほぼ全ての子が参加してくれます。
いつも最初にルールを理解している年上のお兄さんやお姉さんに、ウォーミングアップを兼ねて見本を見せてもらいます。こうすることで初めて参加する子でも、どんな動きをすればいいのか一目瞭然!このやり方はかなり効果があります。
毎回、白熱した戦いが繰り広げられ、子どもたちの中には「次は○○くんと対戦したい!」などと、意気揚々と対戦を申し込む姿も見られます。「両手で2枚同時にめくると早いよ!」と、勝つポイントを見つけて教えてくれる子もいます。夢中になっている証拠ですね♪
対戦に参加していない子は、応援席を作ってそこで対戦中のお友達を応援するというスタイルです。
このスポーツオセロを通じて「固有感覚」や「集中力」、そして「社会性」を養えると思っています。
固有感覚は自分の体や、体の周囲の空間をとらえる感覚のことで、ボディイメージや体の周辺感覚とも言います。この感覚を養うことでケガをしにくくなったり、力加減の調整ができるようになると言われています。
白(黒)を増やす→黒(白)をめくって白(黒)にする。これら一連の関連性を理解した上で、一枚一枚判断し、かなりのスピードでこなします。これって「集中力」なくしてできることじゃない。
「集中力」を養うことで、気持ちのコントロールがしやすくなるという効果が期待できます。イライラしても短時間で気持ちをコントロールし、落ち着くことができる。そういう意味では、ユリシスには集中力に課題のある子が多く、絶好の運動遊びと言えます。
最後は「社会性」。楽しいゲームにつきものなのが勝ち負けであって、これがないと逆につまらなく感じるもの。勝者がいれば当然、敗者もいるわけで、ユリシスには負けたくない子のなんと多いことか。
負ける人がいるからこそ、勝つ人がいる。だから勝った人は負けた人に感謝しないといけないよ、と、いくら子どもたちの前で諭したところで、伝わっているようないないような。
だから負けた時の子どもたちのフォローは特に気を遣っています。悔しくて泣けてしまう、怒れてきちゃう。そんな苛立ちをまずは職員が受け止め、本人の言い分を聞く。そうした丁寧な支援を続けることで、どうしたら気持ちに折り合いをつけられるか覚えてくれたらいいなと思います。私の人生経験上、世の中に出れば負けることの方が多いのだから。
毎回、数多くのドラマを生み出す「スポーツオセロ」。少しずつアレンジを加えながら今日も子どもたちに親しまれています。
運動遊びvol.2/頭脳と頭脳が激突!スポーツオセロ
教室の毎日
23/06/08 22:23