小学生の頃、縄跳びを頑張って取り組んだ記憶があります。寒空の下、かじかんだ手に息を吹きかけながら一生懸命、二重跳びの練習をしたなぁ。
初めて飛べた時も気持ち良かったけど、回数の記録を塗り替えたときに達成感があって、「俺ってすごい」と自己肯定感を高め、ますます運動が好きになった気がします。
子ども時代の縄跳びってそういう位置づけで、それは今も引き継がれているような。限られたスペースで1人でも楽しくできる運動遊び。縄跳びが廃れないのはそうした確固とした理由があるのでしょう。
縄跳びは、まずジャンプ力を鍛えることができます。ジャンプ力をつけることで上半身と下半身を連動させて動かすことができるようになるので、日常の姿勢が改善される、まっすぐ走れるようになるなどの効果が期待できます。
他にも自分の体や、体の周囲の空間を捉える固有感覚や、体のバランスをとる平衡感覚なども鍛えることができ、力加減をコントロールできる、怪我しづらくなるなどの効果も期待できます。
こうした効果を期待しつつ、ユリシスでも縄跳びを行っていますが、短縄跳びを渡して「はい、飛んでみよう」で、飛べたら苦労はしません。ほとんどの子はまだ飛べません。
自分で縄を回しながら、両足ジャンプをする短縄跳びは、動く縄を視線で捉えて、タイミング良くジャンプする能力に、手と足を連動させて動かす「協応動作」、そして「両腕を同じリズムで回転させる能力」の組み合わせで成り立っている運動です。
こうした能力がそろうのは5歳過ぎからと言われているので、運動前に、まずは対象となる子の発達年齢を把握することがポイント。
様々な発達年齢、様々な特性を持った子どもたちが通うユリシスの縄跳びは、ちょっとひと工夫。ベースは大縄跳びで、キーワードは「スモールステップ」です。
STEP1、床に置いた縄を渡ってみよう
STEP2、床に置いた止まってる縄を飛んでみよう
STEP3、少し浮いた縄を飛んでみよう
STEP4、迫ってくる縄を飛んでみよう
STEP5、ニョロニョロヘビさんを飛んでみよう
STEP6、小さな波を飛んでみよう
STEP7、大きな波を飛んでみよう
STEP8、記録に挑戦!
STEP1から、まずは縄に慣れるところからスタートし、徐々にレベルアップしていきます。動く縄をタイミング良く飛ぶのって、意外と難しかったりします。ましてや大縄跳びは頭上の上を通過する縄をイメージしてタイミング良く飛ぶ運動。頂上までたどり着くための、はじめの一歩といったところでしょうか。
子どもたちには、発達年齢に合わせて、できるところまでチャレンジして頂いています。成功・失敗に関わらず、まずはチャレンジしたことを褒めて褒めて褒めちぎります。成功すればさらに褒めちぎります。途中離脱も全く問題なし。最後は大縄跳びの記録の挑戦となり、チャレンジできる子はとことん記録に挑戦できる時間をとっています。
この時間は、既に縄跳びができる子にとっては、運動での発散もさることながら、集中力を鍛える時間としても大いに役立っているはず。
途中離脱の子も、お手本となるお友達の様子をじっくり拝見できるので、かっこよく飛んでいると、真似したいお友達もたくさん出てきます。
短縄跳びで二重跳び100回。時間はかかりそうですが、一歩一歩、スメールステップで目標完遂宣言です!
運動遊びvol.8/飛び越える力をつける大縄跳び七変化!
教室の毎日
23/06/29 22:40