今日はとにかく子どもたちにたくさん動いてもらい発散させたい!そんな時、最も効果的な運動が「鬼ごっこ」だと私は思います。
鬼ごっこは、一見シンプルだけど色々な力を養えるとても万能な運動遊び。脚力、相手の動きに合わせて体をコントロールする力、逃げる場所を瞬時に把握する空間認知力、瞬発力、機敏性など、挙げればきりがありません。
だから、何するか迷ったら鬼ごっこ。広いデイルームなので天候に左右されずいつでも鬼ごっこできます。何より子どもたち自身が楽しみながら取り組めるのでハズレがない。これに尽きます。
鬼ごっこをベースに派生させた遊びも人気で、今ならダントツ「しっぽとり」でしょう。ビニールひものしっぽをズボンに挟み、鬼にしっぽをとられないよう逃げる。制限時間内に逃げ切れれば勝ちという至ってシンプルなルール。
こうした簡単なルールを設けるだけで、ただの鬼ごっことは違い、グンとゲーム性が増し緊張感が漂います。ただ、この緊張感は子どもたちの好みが分かれるところで、より「ゲーム感」が高まってやる気みなぎる子がいる一方で、勝ち負けをあからさまに決める感じがイヤ!と拒絶する子もいたりする。
まぁ、どちらの気持ちも分かるので無理には参加させないのですが。子どもたちに対しては「やりたくなったら参加してみて」というフラットなスタンスが大事なのかなと思っています。
話が逸れましたが、ユリシスではこのしっぽとりを通じて子どもたちの様々な力を養っています。既に挙げた力以外に、自分がどう動けばしっぽを取られないかを考えて動くことが必要です。これはつまりボディイメージを養うということに繋がります。
体の動きがどこかぎこちなくて、動作のがさつな子は、自分の体の境界線があいまいと言われます。手足の位置を上手く把握できていなかったり、物にぶつからず歩くことが難しかったり。ダンスや短縄跳び、ボールを投げるといった複数の動きを連続して行う協調運動も苦手だったりします。
そうした日常生活に必要な力を遊びながら養うことができるしっぽとり。さらに身につく力としては「協調性」ではないかと私は思います。
子どもだけで鬼を担ってもらう場合、子どもだけで戦略を練ってもらいます。まず誰が誰を捕まえるのか、ターゲットが少なくなってきたらどうするか?追い込む?それとも包囲網を作る?などなど。
鬼同士チーム一丸となり、どのようにターゲットを追い詰めるかを話し合います。走るスピードを考慮したり、男女の差を埋めたり。どうしたら制限時間内に全員捕まえられるかを、鬼同士、本気で考えます。
しっぽとり、されどしっぽとり。毎回、子どもたちの忖度なしの白熱したゲーム展開が見ものです♪
運動遊びvol.13/白熱した頭脳戦が面白い!「しっぽとり」
教室の毎日
23/09/13 23:02