運動遊びvol.30/「パッチンタワー」で指先の微細運動
教室の毎日
23/12/11 23:05
集団での運動遊び(運動療育とも言う)を主活動に取り入れているユリシス・キッズTakabataですが、体を大きく動かす粗大運動だけではなく、指先を使った微細運動にも取り組んでいます。
それが表題の「パッチンタワー」。勘の良い方ならお分かりの通り、パッチンとは洗濯バサミのこと。指先を使うトレーニングに洗濯バサミはうってつけで、未就学のお子さまから小学生まで、洗濯バサミで挟む「パッチン」動作は誰もが手軽に扱えて気軽に取り組める運動なのです。
まず1m位のビニール紐を用意し、これをスタッフが端と端を持ってピンと張ります。子どもたちはこの紐に1個ずつ洗濯バサミを留めるというもの。洗濯バサミは全部で20個ほどあり、皆で協力して紐に全部留める、というのが目標。留める時は片手で1個ずつをルールとし、子どもたちにはこれを守って取り組んでもらいました。
「パッチンタワー」だけに、紐を持つスタッフはくるくるとまるでタワーのように回転します。静止状態でも十分トレーニングになるのですが、回転を加えることでさらに難易度アップ。ビニール紐を目で追うときに働く「追従性眼球運動」、そしてビニール紐の位置と洗濯バサミの位置を正確に把握する「視空間認知力」、そしてビニール紐に洗濯バサミを留める「眼と体のチームワーク」といったビジョントレーニングも行うことができます。
この運動の効果としては、まず微細運動によって指先が器用になること。生活面では洋服のボタンを留められるようになる、靴紐を結べるようになる、鉛筆や箸を正しく持てるようになるなど。
さらにビジョントレーニングによって「見る力」を鍛えられ、音読をスムーズにできる、球技の上達に繋がる、体を自分の思い通りに動かせる、転びにくくなる、力加減のコントロールができる、字が上手くなる、感情のコントロールができる、反射神経が良くなる、判断力が良くなる、などさまざまな効果を期待できます。
紐を持つスタッフは子どもたちの発達段階に合わせ、紐の動きをランダムに動かすことができます。タテ・ヨコ・ナナメ、突拍子もない動きも朝飯前。子どもたちには、そんな大人の気まぐれに付き合ってもらいます。そしてどうせやるならゲーム感覚で楽しく取り組んでもらいたいので、BGMはスーパーマリオ。どこかで聞いたことのある曲は、一度聞けばすぐにそれと分かる。
曲がかかり出すと、子どもたちはまるでマリオになったかのように真剣な眼差しで取り組んでいましたよ♪
ゲーム感覚っていうのがポイントですね。ただ紐に洗濯バサミを留めるだけじゃつまらない。やるなら遊びの延長が楽しい。子どもたちが楽しいと感じる時間が長ければ長いほど成長に繋がると信じています。
だから今日も、レッツエンジョイ!パッチン!!