こんにちは!保育士のたくまです。早いもので今年も残り1ヶ月余りとなりました。
寒くなると無性に何かに包まれたくなりますよね。冬の朝、ぬくぬくの毛布の中のまどろみは何ものにも代えがたく、この時間が永遠に続けばいいなと本気で思います。
心地よくて気持ちが安定し多幸感に包まれる。いわゆる情緒の安定。実は新聞紙遊びにはそうした効果があるんです。
ユリシスでは新聞紙遊びを定期的に取り入れているのですが、その目的のひとつにお子さまの情緒の安定を意識していることが多いです。
というのもここ最近、園や学校の疲れからか、気持ちの高ぶりや落ち込みの見られるお子さまを時々目にするようになっていて。少しでも子どもたちの気持ちを解放してあげられたらいいなと考えていたんです。
しっぽとりや綱引き、お相撲、おしくらまんじゅう等の発散系の運動はハマる子にはハマりますが、残念ながら疲れている子にとっては逆効果になることもあります。
そこで考えたのが新聞紙遊び。身近なアイテムで手軽に取り組める利点がありつつ、お子さまの年齢や発達段階に合わせた遊び方を展開できます。そして何より様々な感覚刺激を取り入れることができます。
新聞紙遊びにおける感覚刺激とは、一体どんなものがあるでしょうか。少し挙げてみたいと思います。
1.触覚の刺激
新聞紙の手触りは、柔らかさやザラザラ感、冷たさなどを感じることができ、触覚の刺激になります。これにより、触覚の過敏さや鈍さを持つお子さまの感覚調整を助けることができます。
2.前庭感覚とバランス感覚
新聞紙を破ったり、丸めたり、投げたりする動作は、体を大きく動かす機会を提供します。特に、投げたり飛び跳ねたりする遊びでは前庭感覚(バランス感覚)が刺激されます。新聞紙ボールを作り、的当て遊びや投げっこをすることでこうした感覚を養うことができます。
3.固有感覚の発達
新聞紙をちぎる、丸める、引っ張るといった動作では、手や腕の筋肉を使うため、固有感覚(筋肉や関節の動きの感覚)が刺激されます。これにより、力加減を学び、動作のコントロールを促します。
4.視覚と空間認識の向上
新聞紙を広げたり折ったりする過程で、視覚的な追従運動や空間の認識能力が高まります。また、新聞紙の模様や文字を見ることで視覚的な刺激も得られます。
5.聴覚の刺激
新聞紙を破る音や丸める音は、聴覚刺激となります。特に感覚統合療法では、こうした音への反応や敏感さを調整する活動としても活用されます。
今回、私がこの中で注目しているのが1の触覚の刺激です。ビリビリに破いた大量の新聞紙のシャワーをお子さまにふり掛け、体全体を大量の新聞紙で埋め尽くす。そうするとまるで毛布にでも包まれたような感覚を味わえるという訳です。
新聞紙に包まれたお子さまは狙い通り、気持ちが満たされたのかニコニコと穏やかな顔つきで、落ち着いて過ごすことができました。
触覚刺激を取り入れることでボディイメージも養うことができ、運動や力加減のコントロールにも繋がると考えています。一見、遊んでいるだけのように見えますが、実は運動面の効果もしっかり期待できるところが、新聞紙遊びの凄いところでもあります。
手軽にできる新聞紙遊び。ぜひ、お家でも試してみて下さい♪
あ、そうそう、面倒なお片付けは、運動会のBGMでも流してお子さまと競争すると早く終わりますよ😁
新聞紙遊びの触覚刺激が情緒の安定に繋がっている理由
教室の毎日
24/11/27 09:00