こんにちは!保育士のたくまです。先日、保護者の方からこんなご相談を受けました。
「箸の持ち方が変で。どうしたら正しく使えるようになりますか?」
内心、ドキッとしました。何故なら、私自身のことを指摘されたような気がしたからです😅
今でこそ、それなりに使えていますが、子どもの頃はそれはもう変な持ち方で。お箸をクロスさせて持ついわゆる「クロス箸」。高校までそんな持ち方をしていました。
社会人になって彼女ができて、彼女と食事している時にふと言われたのです、「箸の持ち方が変だね」。
まぁまぁショックで、それから正しい箸の持ち方を1人で猛特訓したのを覚えています。結局、その彼女とは別れてしまったのですが、そうしたきっかけが無ければ今でもクロス箸を貫いていたかもしれません。
私が正しい箸の持ち方を習得したいと思ったきっかけは、「彼女に格好良く見られたい」という、不純な動機。でも、20歳そこそこの男子にとって、いかに格好良く見られるかはめちゃくちゃ重要でした。
大人の男性に憧れがあり、スマートな立ち居振る舞いや所作、上品なマナーを気にしだしたのもこの頃。
話を戻すと、相談者のお子さまの年齢は7歳。小学1年の男の子です。彼がお箸を上手に使うにはどうしたらいいでしょう?
私のように彼女を作って、その子に「箸の持ち方が変だね」と指摘されればいいでしょうか?おませさんなら、そういう方法もありかもしれませんね😁
でもそこは7歳男子。「箸の持ち方なんてどうだっていいじゃん!食べられればいいじゃん!」その意見、ごもっともです。大人の所作なんぞ知らんわ!ですね。まあ、大人でも箸の持ち方がなってない人っていっぱいいますから、個人的には7歳児に共感です。
そもそも、どうして正しい箸の持ち方を覚えさせたいのでしょうか?
私のように大人になった時に恥ずかしい思いをさせたくないから、マナーだから、上品に見えるから、育ちの良さを感じさせるから、躾のひとつだから、そんなところでしょうか。
でも、シンプルに子どものことを考えると、お箸を上手に使うことで「美味しくごはんを食べて欲しい」これに尽きるのかなと思います。
では、どうしたらお箸が上手に使えるようになるのでしょうか?その方法としておすすめしたいのは、とにかく「とことんお箸で遊べ」です。
お箸は12の機能を持つと言われています。つまむ、はさむ、押さえる、すくう、裂く、のせる、はがす、ほぐす、くるむ、切る、運ぶ、 混ぜる。
お箸を使うというと、「つまむ」に集中しがちですが、その他にこんなにも使い方があるんですね。
で、どれも共通して言えるのは箸先で様々な感覚刺激を受け取っているということ。ちょっと、想像してみて下さい。箸でカブトムシを扱うところを。
箸でカブトムシを「つまむ」
箸でカブトムシを「はさむ」
箸でカブトムシを「押さえる」
箸でカブトムシを「すくう」
箸でカブトムシを「裂く」※ちょっとグロい!
どうです?箸先からゲシゲシ、ガシガシ、ガスガスとカブトムシの動く感覚が伝わってきましたよね?小学生男子はこういう刺激が大好きなので箸があったら喜んで触ります。様々な使い方を駆使して、どうしたら箸先から心地よい刺激を得られるか試しまくるでしょう。
そう、箸を使うってことは、感じるってことなんです。感じて感じて感じるから楽しい。箸を上手に使わせたいなら、子どもに「箸を使うのってこんなに楽しいことなんだ」と思わせることが、何よりも大切だと思います。その為には、まずは箸を使って感じることなんですね。
食事の場面で箸で遊ぶのはちょっと憚れるので、遊びの場面で箸を使って色んな感触の物をつまむ、はさむ、のせる、はがす、等々の体験をさせるのもおすすめです。
例えば、ママの料理のお手伝いの場面でボウルに入れた卵をお箸で思い切りかき混ぜるのもいいですね。ママのフェイスパックをお箸でつまんではがすのもスリル満点!(目を突かないよう十分にお気をつけ下さい)
お箸で遊ぶなんてマナー違反?いえいえ、お箸を使って感じることこそお箸上達の最短ルート。遊びの中で成長するのが子どもです。ぜひ、お試し下さい😊
お箸の持ち方が変です。どうしたら正しく使えますか?
教室の毎日
24/12/03 00:42