こんにちは!保育士のたくまです。今日はお片づけのお話。
仕事柄、子どもたちに毎日「お片づけはしっかりやろうね。使ったおもちゃはちゃんとしまおうね」なんて言葉掛けをしている私ですが、実はお片づけは苦手です。
やらなくちゃいけないのは分かっているけど、どうにも最初の一歩が億劫で仕方ない。時々、片付けるのが好きっていう人がいるけど、ちょっと何言ってるのか分からない。
どうしてお片付けが苦手なんだろう?と考えてみると、やっぱりそもそも楽しくないし、どう考えても単なる作業に過ぎないと思うんですよね。
家での食器洗いは私の仕事なのですが、イヤホンで好きな曲を聴きながらじゃないと、とても取り組めない。頭は曲に集中することで手は完全にロボ化。頭と手を切り離すことでようやく精神の安定を保っていられるようです。
大人でもそんな風に思うんだから、子どもからしたら相当ヘビーな作業であることは間違いない。
では、どうしたら子どもたちが率先してお片づけしてくれるようになるでしょうか?
その答えは「スモールステップ」にあると思っています。今日は1つだけ片付ける、次の日は3つ、その次の日は5つ⋯気づいたら全部片付ける習慣がついた!
ではなく。
いやいや、子どもってそんな大人の思うようにはいきません。そんな風にやってたら段々と負荷がかかって、ますますやる気を失くしそうです。
私の考えるスモールステップは、最初に成功体験を味わわせるということ。予め大人が大方のおもちゃを片付けておき、最後の1つを子どもに片付けさせるんです。つまり、「美味しいところだけ」を子どもに体験させるんですね。「すっきり片づいた〜」っていう気持ちいい体験ですよね。
こうすることで、子どもはその成功体験をもっと味わいたいと思って「お片づけやってみようかな」となるという訳。大人の仕事終わりのビールと一緒で、この一杯のために明日も仕事を頑張れる!っていうマインドに近いかもしれません。
山登りで言うと、最初からロープウェイで頂上まで行って、絶景を見せちゃう。なんなら絶景見ながらお弁当を食べちゃう。で、次は8合目くらいまでロープウェイで登って、そこから自力で登る。次は6合目、3合目⋯最後は最初からといった具合に。
山登りの醍醐味って、普段は見られない景色を見られたり外で食べるごはんといった、爽快感や非日常を味わえることだと思うんです。
もちろん、その途中で見る草花の美しさや変わった昆虫、木の合間から見える美しい景色など、道中にも登山ならではの楽しみもありますよね。
でも、その反面、大変なこともある。足が疲れたり、転んで足を擦りむいたり、蚊に刺されたり。途中で登るのをやめたくなることもある。大変なことをどうしてわざわざやるのか。子どもにはなかなか理解できないかもしれません。
でも、そんな時に心の支えになるのって「成功体験」だと思うんです。ここで頑張ったら絶景が見れる、頂上で食べるごはんはめちゃくちゃ美味しい!モチベーションとも言いますね。
成功体験から逆算し、少しずつ成功体験までの距離を伸ばしていくイメージ。自立へのスモールステップといってもいいかもしれません。
だから、最初はセコ技だろうとなんだろうと楽しちゃえばいいんですよね。スポ根とは真逆の考え方ですが。
これって、お片づけに限らず他のことにも応用が効くと思っていて。自転車の乗り方、鉄棒、跳び箱、縄跳び⋯これはまたの機会にお話しますね。
以上、お片づけにはまずは成功体験が大事というお話でした!
お片づけに潜むスモールステップの落とし穴ってなんだ?
教室の毎日
25/02/21 08:30
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