こんにちは!保育士のたくまです。先日、保護者さまからこんなご相談を受けました。
「勝ち負けにこだわり過ぎる我が子(6歳男の子)の対応に困っています。3歳年上の兄とカードゲームをしていて、負けそうになると自分の都合のいいようにルールを変えて兄と激しい口論になります。
途中でルールを変えるのは良くないことだと伝えても、なかなか理解してもらえず怒って癇癪を起こしてしまいます。私としてはルールを守って兄弟仲良く遊んで欲しいだけなのですが、なかなか上手く伝わりません。どうしたらいいでしょう?」
こういうご相談を受けると、世の中には色んなタイプの子がいるな〜とつくづく感じます。というのも、私は勝負事にはあまり関心がなく、子どもの頃から勝っても負けても楽しめたらオールOKみたいなマインドだったもので。
勝ったとて、負けたとて、たかだかゲームの話で。勝てばそれなりに嬉しいし、負けたとて死ぬわけでもない。生死に関わること以外は割とドライと言うか、楽観的な考え方だったのです。
この考え方が良いのか悪いのかは別として、今回このご相談のお子さまは私とは正反対の考え方の持ち主だということですね。とんな手を使っても、とにかく勝ちたい。いや、勝って勝利の美酒に酔いたいというよりも、どうしても負けたくないという気持ちの方が強いのかもしれません。
私たちには想像し辛いのですが、彼の中で負けた時に相当なストレスや絶望感を感じてしまうのではないかと推測できます。あんな悔しくて悲しい気持ちを味わうなんて嫌だ!どんな手を使ってでも勝ちたい!
「負けてもまぁいっか」のような曖昧な感情は、きっと今の彼には理解し辛いのだと思います。まずはそのあたりの理解をご家族で話し合うのもひとつじゃないかと思います。
でも、勝ち負けだけの世界で生きているとなかなかどうして生きづらいものがありますよね。
私なら例えば妻と喧嘩した時。どちらもそれなりの言い分があってそれぞれの正義に則って口論するけど、最終的にはお互いが納得する妥協点を見つけて和解する。勝った負けた、白か黒かではなく「グレー」で終わることで最終的には落ち着いて、また平穏な日々が訪れる。
皆が皆、白黒つけようとするから未だイジメや戦争はなくならない。誰かの正義は誰かの悪にもなっていて、そこを主張してもいつまで経っても平行線だから、どちらかを排除するしか無くなるのだと思います。
少し話が逸れましたが、要するに「グレー」な部分や曖昧な感情を知ることで、平和且つより味わい深い人生をおくることができるのではないかと思います。
お家でできることとしては、お子さまに絵本や短い小説などを読み聞かせるのもおすすめ。そうすることで頭の中に物語(ストーリー)を組み立てられ、曖昧な表現や感情があることも知り、世の中は「勝ち負け」の二択ではないことを成長するにつれて気づきます。
ご相談を受けたお子さまは言葉の理解もあり、想像力や記憶力にも長けているので、長期的な支援になるのですが、そうした支援が良い方向に向くのかなと感じました。YouTubeやゲームも娯楽としては良いのですが、なかなか物語を想像することは難しいですからね。
ちなみにユリシスでは、ほぼ毎日、曖昧な顔のスタッフが曖昧な絵本を曖昧に読み聞かせていますよ♪
勝ち負けにこだわり過ぎる我が子の対応に困ってます
教室の毎日
25/02/26 09:41
