こんにちは!保育士のたくまです。今日はお子さんの癇癪について考えてみたいと思います。
癇癪を起こす子ども。見ていてイライラしますよね。「それってそんなに怒ることなの?」「どうして言うこと聞かないの?」「怒ってないで言葉で伝えてよ!」
「ムキーーーー!!!!」
と、心の中では煮えたぎる想いを抱えながら、仏の顔と冷静な対応を心がけている皆さまには頭が上がりません。
そもそも、どうして子どもって癇癪を起こすのでしょうか?生まれ持った気質っていうのも、もちろんあるでしょうが、それだとこの話は終わってしまうので、今日は別の視点で。
その視点とは「気持ちのコントロール」です。
出ました、また私の苦手分野。40数年生きてきましたが、未だ気持ちのコントロールは苦手です。会議のプレゼンでは極限まで緊張して頭が真っ白になりしどろもどろになるし、友人の結婚式で頼まれたスピーチは緊張し過ぎて足の震えが止まらない。
恋人にフラれた時なんてショックで飯が全く喉を通らず、1ヶ月で10kgも痩せました。誰かの何気ない一言が気になって夜も眠れないこともあるし、ショックと悔しさで気持ちが荒ぶって、攻撃的になってしまうこともある。
「メンタルが大事」と頭では分かっていても、なかなか体現できていない自分がいます。すぐ感情任せに行動してしまう。
中学の時、自主トレ仲間だった柔道部のマサキくん(マーボー)が、ロードワーク中によく言ってたのは「試合の時に大事なのは平常心」という言葉。
彼は常々「試合の時こそ冷静に相手を見ることが大事。感情が昂るとそれが出来なくなる。熱くなったら負けだ」と、帰宅部である私に語ってくれていたのを思い出しました。県の代表選手にまで選ばれたマーボーの言葉には説得力があります。
しかしまぁ、30年も前にその言葉に出合っておきながら、この体たらく。今まで私は何をやっていたんだと反省しつつ、少しでも「気持ちのコントロール」が上手くできるようにと、数年前から取り組んでいるのが「腹式呼吸」です。
そもそも、気持ちのコントロールは自律神経と深く関わっているのをご存知でしょうか。自律神経は生命維持のためのメカニズムで、筋肉や皮膚、内臓に働きかけ、体の機能に合わせて変化させる役割を果たしていると言われています。その働きは交感神経と副交換神経の2種類の神経によって行われます。
交感神経は、“闘争と逃走”の神経とも言われていて、激しい運動中や興奮や緊張時、恐怖や危機を感じている時、イライラしている時に働きます。主に日中はこちらの神経が働いています。
副交感神経は、“癒やしとメンテナンス”の神経とも言われていて、睡眠中、休憩時、食事中や食後、安心感、達成感を感じている時、リラックスしている時に働きます。主に夜寝ている時はこの神経が働いているということですね。
これらの働きは意識して行うものではなく、自動的に行われています。だから「自律」神経と呼ばれているんですね。
この2つの神経を使って体に働きかける自律神経の機能ですが、バランスが崩れることで様々な問題が引き起こされ、気持ちや行動に影響すると言われています。
交感神経が働きすぎると、ストレスを抱えてイライラしやすくなって攻撃的になったり、落ち着きがなくなります。
方や副交感神経が働きすぎると、動きが鈍くなってやる気が出なかったり、下痢やアレルギー症状を起こすこともあるようです。
つまり、気持ちのコントロールには、自律神経をバランス良く整えることがとても大事だということが分かります。睡眠不足のイライラは自律神経がバグってるサインなんですね。
で、やっと本題。自律神経を整えるためには、呼吸を上手く扱うことが効果的なのですが、その方法が「腹式呼吸」という訳です。
「腹式呼吸」とは、鼻から息を吸って口から吐く方法のこと。鼻から息を吸うときに交感神経が働き、息を吐くときに副交感神経が働いています。試しに鼻で吸って口で吐くことを繰り返してみると分かりますが、吐いた時にとてもリラックスした気持ちになりませんか?
つまり、呼吸の速さに変化をつけることで意識的に自律神経のバランスを整えることが可能ということなんです。
ちなみにどうして鼻呼吸が良いかというと、鼻で息を吸った方が、ゆっくりと深い呼吸ができるから。これは試しに鼻と口、それぞれ試してみるとお分かり頂けると思います。
だから私の場合、朝起きてごはんの前に、通勤中の車内で、仕事の合間に、保育中の挨拶時に子どもたちと一緒に、帰宅中の車内で、お風呂の中で、と一日を通して様々な場面で「腹式呼吸」を取り入れています。
おすすめは5秒鼻で吸って、ゆっくりと10秒かけて口から吐く。
いつでもどこでも何度でも。気軽に出来るので、ぜひ、ご家庭でもお子さんと一緒に試して頂ければと思います。
癇癪を減らすには腹式呼吸で自律神経にアプローチ!
教室の毎日
25/03/05 23:46
