
こんにちは!保育士のたくまです。今日は「不安が強い子どもへの関わり方」について、ちょっとユニークな切り口でお話しできたらいいなと思います。キーワードは 森田療法(もりたりょうほう) です。
「森田療法」とは、大正時代に精神科医・森田正馬(まさたけ)先生が考案した心理療法。森田先生は当時の患者さんにこう言ったそうです。
「不安はなくすものではなく、そのままで生きていけるものなんだよ」
つまり、「不安=悪いもの」と決めつけず、「不安を抱えながらも目の前のことをやってみる」という考え方なんですね。
支援を受ける子どもたちの中にも、不安が強い子がいます。「明日、学校でちゃんとできるかな⋯」と寝る前にぐるぐる考えてしまう、新しい遊びや活動に誘うと「できない!こわい!」と拒否、人前で発表する前にお腹が痛くなる、などなど。こんな姿、心当たりのある保護者の方も多いのではないでしょうか。
大人の方でも大事な会議の前は緊張で手に汗をいっぱいかいたり、初対面の人と話をする時は事前に話すことをまとめたメモを用意しないと何だか落ち着かないという方もいます。実はそれ私のことで(笑)、日々、様々な不安と戦って生きています。
森田療法では、「不安や緊張は人間にとって自然な感情」と捉えます。たとえば、子どもが遠足の前日にワクワクして眠れないのも「不安」。でもそれって「楽しみにしている証拠」でもあるんですよね。
不安をゼロにしようとするほど逆に気になってしまうので、「不安はあっていい、そのままで大丈夫」と受け止めてあげるのが良いと、森田療法では解釈します。
そんな森田療法を子どもへの支援に応用すると、こんな感じです。
「不安でもやってみようか」
「ドキドキするのは自然なことだよ」
「怖いけど、まずは1分だけやってみよう」
声掛けひとつとってみても、不安を消そうとせず、「不安があるまま挑戦してOK!」と伝えるのがコツ。
さて、ここからは日常生活でできる工夫を考えてみたいと思います。
まずは小さな成功体験を積ませること。「不安だったけど少しだけ参加できたね!」と認める。
次に体を動かす活動を入れること。不安で頭がぐるぐるするときは、体を動かすとスッキリします。ユリシスでは運動療育を行っていますが、森田療法的に見ても運動は非常に効果が高いんですね。
そして最後は、親が「安心のモデル」になることも忘れずに。親自身が「不安でも大丈夫」と構えている姿が、子どもに伝わります。以前ブログで「親子関係はフラクタル構造」というお話をさせて頂きましたが、親子は不思議と似てくるんですよね。
不安の強い子どもを見ると、つい「どうしたら不安をなくせるかな?」と考えてしまいます。でも森田療法は「不安をなくすのではなく、不安と一緒に生きていこう」という発想。
人類の発展という長い視点で見ても、不安があったからこそ人間はここまで進化(発達)したと言っても過言ではありません。だから、不安は悪いことでも何でもない。むしろ、人間にとってなくてはならないものなんですね。
私たち大人も「不安があるから準備する」「緊張するから真剣に取り組める」という経験がたくさんありますよね。子どもたちにもその感覚を少しずつ体験してもらうことが、成長への大きな一歩になると思います。
次回は、おうちでできる森田療法的なリラックスワークをご紹介できたらいいなと思います!
「森田療法」とは、大正時代に精神科医・森田正馬(まさたけ)先生が考案した心理療法。森田先生は当時の患者さんにこう言ったそうです。
「不安はなくすものではなく、そのままで生きていけるものなんだよ」
つまり、「不安=悪いもの」と決めつけず、「不安を抱えながらも目の前のことをやってみる」という考え方なんですね。
支援を受ける子どもたちの中にも、不安が強い子がいます。「明日、学校でちゃんとできるかな⋯」と寝る前にぐるぐる考えてしまう、新しい遊びや活動に誘うと「できない!こわい!」と拒否、人前で発表する前にお腹が痛くなる、などなど。こんな姿、心当たりのある保護者の方も多いのではないでしょうか。
大人の方でも大事な会議の前は緊張で手に汗をいっぱいかいたり、初対面の人と話をする時は事前に話すことをまとめたメモを用意しないと何だか落ち着かないという方もいます。実はそれ私のことで(笑)、日々、様々な不安と戦って生きています。
森田療法では、「不安や緊張は人間にとって自然な感情」と捉えます。たとえば、子どもが遠足の前日にワクワクして眠れないのも「不安」。でもそれって「楽しみにしている証拠」でもあるんですよね。
不安をゼロにしようとするほど逆に気になってしまうので、「不安はあっていい、そのままで大丈夫」と受け止めてあげるのが良いと、森田療法では解釈します。
そんな森田療法を子どもへの支援に応用すると、こんな感じです。
「不安でもやってみようか」
「ドキドキするのは自然なことだよ」
「怖いけど、まずは1分だけやってみよう」
声掛けひとつとってみても、不安を消そうとせず、「不安があるまま挑戦してOK!」と伝えるのがコツ。
さて、ここからは日常生活でできる工夫を考えてみたいと思います。
まずは小さな成功体験を積ませること。「不安だったけど少しだけ参加できたね!」と認める。
次に体を動かす活動を入れること。不安で頭がぐるぐるするときは、体を動かすとスッキリします。ユリシスでは運動療育を行っていますが、森田療法的に見ても運動は非常に効果が高いんですね。
そして最後は、親が「安心のモデル」になることも忘れずに。親自身が「不安でも大丈夫」と構えている姿が、子どもに伝わります。以前ブログで「親子関係はフラクタル構造」というお話をさせて頂きましたが、親子は不思議と似てくるんですよね。
不安の強い子どもを見ると、つい「どうしたら不安をなくせるかな?」と考えてしまいます。でも森田療法は「不安をなくすのではなく、不安と一緒に生きていこう」という発想。
人類の発展という長い視点で見ても、不安があったからこそ人間はここまで進化(発達)したと言っても過言ではありません。だから、不安は悪いことでも何でもない。むしろ、人間にとってなくてはならないものなんですね。
私たち大人も「不安があるから準備する」「緊張するから真剣に取り組める」という経験がたくさんありますよね。子どもたちにもその感覚を少しずつ体験してもらうことが、成長への大きな一歩になると思います。
次回は、おうちでできる森田療法的なリラックスワークをご紹介できたらいいなと思います!