
こんにちは!保育士のたくまです。先日、保護者さまからこんなご相談を受けました。
「うちの子、言葉が出ないから、どう関わったらいいかわからなくて」
言葉のやりとりができないと、コミュニケーションってなんとなく難しく感じますよね。「これで合ってるのかな?」なんて常に不安を抱いてモヤモヤします。
言葉がなくても、子どもと繋がる方法ってあるんでしょうか。「信頼関係をつくるコツ」とでも言いますか。今日はそのあたりを深掘りしてみたいと思います。
そもそも子どもは、言葉でなく「空気」で大人を感じ取っています。「この人は自分を待ってくれるな」とか「むやみに怒らない」「一緒にいると安心できる」など、まずはこの安心感こそが、信頼関係のスタートラインになるのかなと思います。
やたらと否定する、口調がきつい、表情が怖い、といった高圧的な態度を子どもは敏感に感じとって、無意識に避けようとします。それは大人社会でも言えることで、パワハラ、フキハラ気質な人は言わずもがな距離を置きたくなりますよね。常に防衛本能が働き、脳の中の偏桃体が恐怖や不安を察知し、ストレスが溜まってしまいます。
目に見えない「空気」を味方につけることこそ信頼関係の第一歩。どういうことかというと、例えば、急かさずに待ってあげる、声のトーンを柔らかくする(語尾を“ね”をつけるのも効果的。『〇〇しようね』など)、子どもが好きなモノ・コトを一緒に楽しむ、など。「一緒にいると落ち着くなぁ」という体験をどれだけ重ねられるかじゃないでしょうか。
つまり“遊んであげてる”、“面倒みてあげてる”といった上から目線のスタンスだと、なかなかスタートラインにすら立てない。
言葉が出なくても、子どもはちゃんと伝えています。目線、仕草、声のトーン、行動パターン、それ全部がその子なりの「言葉以外の言葉」という認識を持つことが大事だと思います。
例えば、おもちゃをポンと渡してきたら「一緒に遊ぼ!」のサイン、ドアの前に立って待つのは「外に行きたい」のサイン、ふと笑った時は「嬉しい!」という感情表現、といった具合に。
こうした小さなサインをキャッチして「○○したいんだね」と受け止めると、「わかってくれた!」と子どもの心に信頼の芽が育ち、信頼関係の構築に繋がるのだと思います。
「言葉が出ない」からと言って、「気持ちがない」と解釈するのは大間違いで、むしろ、言葉が出ない分だけ、感情はシンプルでストレートなことが多い気がします。コミュニケーションって、何も言葉だけじゃないんですよね。
もし、自分が言葉を話せなかったとしたら、どうやって周りに意思表示をするだろうか?一生懸命に表情や身振り手振りで感情や意思表示をしても、全然伝わらなかったら。もし自分がその立場だったら想像しただけでモヤモヤするし、傷ついてしまうかもしれません。
だから、ニコッと笑ったら「楽しいね!」、泣いていたら「いやだったね」、好きな遊びに夢中なら「これ大好きなんだね」と、言葉掛けは説明ではなく共感を意識すること。これが信頼関係の構築に繋がるポイントになると思います。
そして、子どもとの信頼関係において最も重要なのは「この人は裏切らない」という体験の積み重ねで、これが意外とできていないことが多い気がします。
例えば、「あとでね」と言ったら必ずあとでやるとか、「今日はこれでおしまい」と伝えたら、次の日にはまた遊べるようにするとか、「待ってて」と言ったら、ちゃんと戻ってくるとか。
些細なことかもしれませんが、大人の有言実行が大事だと思っています。子どもはちゃんと見てます「あの人、言ってることとやってること全然違うじゃん!信用できない!!」なんて思われたら信頼関係なんて夢のまた夢。
なんて偉そうに語っている私も、子どもに「あとで」や「ちょっと待ってて」と伝えた後、何度そのままスルーしてしまったことか。ごめんなさい、悪気はないんです、悪気はないんですが、ついつい。頭では分かっていても、心に余裕がないとなかなか出来なかったりします。しっかりしなきゃ⋯(反省)
子どもは敏感に大人の表情を読み取っています。大人が「やらせなきゃ」と思っていると、すぐに伝わってしまうんですよね。
逆に、大人が心から「おもしろい!」と一緒に遊んでいると、言葉なんていらないくらい子どもとの距離が縮まります。
言葉の出ない自閉スペクトラム症の子どもとの信頼関係は、安心を与えること、言葉以外のサインを読む、共感のひとことを添える、小さな約束を守る、大人も全力で楽しむ!これだけで十分。
「言葉がない」ことを壁にせず、「心と心のキャッチボール」を大切にしていけば、子どもは必ず応えてくれます。大人が翻訳者にならなくても、子どもの世界に入っていけば自然に心が通じ合える。それが、言葉を超えた信頼関係の素敵なところじゃないかと思います。
「うちの子、言葉が出ないから、どう関わったらいいかわからなくて」
言葉のやりとりができないと、コミュニケーションってなんとなく難しく感じますよね。「これで合ってるのかな?」なんて常に不安を抱いてモヤモヤします。
言葉がなくても、子どもと繋がる方法ってあるんでしょうか。「信頼関係をつくるコツ」とでも言いますか。今日はそのあたりを深掘りしてみたいと思います。
そもそも子どもは、言葉でなく「空気」で大人を感じ取っています。「この人は自分を待ってくれるな」とか「むやみに怒らない」「一緒にいると安心できる」など、まずはこの安心感こそが、信頼関係のスタートラインになるのかなと思います。
やたらと否定する、口調がきつい、表情が怖い、といった高圧的な態度を子どもは敏感に感じとって、無意識に避けようとします。それは大人社会でも言えることで、パワハラ、フキハラ気質な人は言わずもがな距離を置きたくなりますよね。常に防衛本能が働き、脳の中の偏桃体が恐怖や不安を察知し、ストレスが溜まってしまいます。
目に見えない「空気」を味方につけることこそ信頼関係の第一歩。どういうことかというと、例えば、急かさずに待ってあげる、声のトーンを柔らかくする(語尾を“ね”をつけるのも効果的。『〇〇しようね』など)、子どもが好きなモノ・コトを一緒に楽しむ、など。「一緒にいると落ち着くなぁ」という体験をどれだけ重ねられるかじゃないでしょうか。
つまり“遊んであげてる”、“面倒みてあげてる”といった上から目線のスタンスだと、なかなかスタートラインにすら立てない。
言葉が出なくても、子どもはちゃんと伝えています。目線、仕草、声のトーン、行動パターン、それ全部がその子なりの「言葉以外の言葉」という認識を持つことが大事だと思います。
例えば、おもちゃをポンと渡してきたら「一緒に遊ぼ!」のサイン、ドアの前に立って待つのは「外に行きたい」のサイン、ふと笑った時は「嬉しい!」という感情表現、といった具合に。
こうした小さなサインをキャッチして「○○したいんだね」と受け止めると、「わかってくれた!」と子どもの心に信頼の芽が育ち、信頼関係の構築に繋がるのだと思います。
「言葉が出ない」からと言って、「気持ちがない」と解釈するのは大間違いで、むしろ、言葉が出ない分だけ、感情はシンプルでストレートなことが多い気がします。コミュニケーションって、何も言葉だけじゃないんですよね。
もし、自分が言葉を話せなかったとしたら、どうやって周りに意思表示をするだろうか?一生懸命に表情や身振り手振りで感情や意思表示をしても、全然伝わらなかったら。もし自分がその立場だったら想像しただけでモヤモヤするし、傷ついてしまうかもしれません。
だから、ニコッと笑ったら「楽しいね!」、泣いていたら「いやだったね」、好きな遊びに夢中なら「これ大好きなんだね」と、言葉掛けは説明ではなく共感を意識すること。これが信頼関係の構築に繋がるポイントになると思います。
そして、子どもとの信頼関係において最も重要なのは「この人は裏切らない」という体験の積み重ねで、これが意外とできていないことが多い気がします。
例えば、「あとでね」と言ったら必ずあとでやるとか、「今日はこれでおしまい」と伝えたら、次の日にはまた遊べるようにするとか、「待ってて」と言ったら、ちゃんと戻ってくるとか。
些細なことかもしれませんが、大人の有言実行が大事だと思っています。子どもはちゃんと見てます「あの人、言ってることとやってること全然違うじゃん!信用できない!!」なんて思われたら信頼関係なんて夢のまた夢。
なんて偉そうに語っている私も、子どもに「あとで」や「ちょっと待ってて」と伝えた後、何度そのままスルーしてしまったことか。ごめんなさい、悪気はないんです、悪気はないんですが、ついつい。頭では分かっていても、心に余裕がないとなかなか出来なかったりします。しっかりしなきゃ⋯(反省)
子どもは敏感に大人の表情を読み取っています。大人が「やらせなきゃ」と思っていると、すぐに伝わってしまうんですよね。
逆に、大人が心から「おもしろい!」と一緒に遊んでいると、言葉なんていらないくらい子どもとの距離が縮まります。
言葉の出ない自閉スペクトラム症の子どもとの信頼関係は、安心を与えること、言葉以外のサインを読む、共感のひとことを添える、小さな約束を守る、大人も全力で楽しむ!これだけで十分。
「言葉がない」ことを壁にせず、「心と心のキャッチボール」を大切にしていけば、子どもは必ず応えてくれます。大人が翻訳者にならなくても、子どもの世界に入っていけば自然に心が通じ合える。それが、言葉を超えた信頼関係の素敵なところじゃないかと思います。