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子どもの“かんしゃく”は、前後の「行動」を細かく観察しよう

こんにちは!保育士のたくまです。今日は保護者さまからのご相談。食事中の“かんしゃく”についてです。




「自分でスプーン、フォークを使い食べることができますが、食べ方が上手ではありません。時々手づかみ食べやスプーンを投げたりします。嫌な食材の時は食器ごとひっくり返したり、少し気に入らないことがあると全てお皿をひっくり返して机から落として泣き叫んで癇癪します。




園、自宅、外出先すべてのシチュエーションで同じことが起きていて、どうしたらいいでしょうか?癇癪が起きたときは、とにかく落ち着かせるのが精一杯で。次また癇癪させないよう、園でも家でも常に気を張っている状態です」




といったご相談です。お子さまは発達性協調運動障害がある3歳で、発語および言葉の理解があります。普段はニコニコと穏やかなのですが、食事の場面になると癇癪が頻発しているとのこと。




穏やかな食事の風景が一転、戦場と化しているようで。泣き叫ぶ姿に周りはどきどきハラハラ⋯、おうちの方も心が痛みますよね。




でも実はこの癇癪には、ABAという「行動」に着目した視点で見ると、ちゃんと理由があります。




ABAとは「応用行動分析学」のことで、行動のきっかけや結果に着目して、望ましい行動を増やし、問題行動を減らすための考え方です。




ABAでは、行動の裏にある「きっかけ」と「結果」を観察します。これを「ABC分析」と言うのですが、今回のご相談のケースをもとに、このフレームを解説してみますね。




A(前の出来事) 何が起こった?
→嫌いな野菜が出てきた
B(行動) 子どもはどうした?
→泣き叫んで癇癪する
C(結果) どうなった?
→ 食事が中断され、ママ(先生)が代わりに片づけた




このとき、C「泣いたら食事をやめられる」という結果が繰り返されていて、お子さんの中で「イヤなときは泣けばいい」と学習してしまった可能性が高いです。




適切な支援をするための対応ポイントを挙げてみます。



① 行動の目的を見極める

「癇癪」は伝え方のひとつ
・食べたくない
・助けてほしい
・自分でやりたい
そのどれなのか、まずは観察してみる。

言葉が少ないお子さんでも、表情や手の動きなどにヒントが隠れているので細かく見る必要があります。今回のケースは、「嫌いな野菜が出てきたから」と考えられるので、「食べたくない」が行動の目的と考えられます。




② 望ましい行動を教えてあげる

ただ「泣かないの!」と止めるよりも、代わりの行動(代替行為)を教えるほうが効果的です。

「嫌いな野菜が出てきて食べたくない」のだから 「イヤ」と言葉で伝えることを練習したり、言葉で伝えるのが難しい場合は、絵カードやジェスチャーでもOK。事前に準備し、「嫌なときは絵カードをママ(先生)に渡してね」と言って練習します。できるだけ、これらを本人が落ち着いている時に練習しておきます。




③ 落ち着いてから褒める

癇癪の最中は、感情が高ぶっていて理解が難しいので、
安全を確保しながらまずは静かに見守ることを優先します。この時、子どもの要求には一切応えずスルーします。叱るのも一種の注目になるので無視します。

そして、落ち着いて自分で言葉やサインで伝えられたときに、すかさず「そうやって言えたね!」「えらいね!」と行動を強化します。この「望ましい行動を褒める」のが、ABAの大きなポイントです。




④ スモールステップで「できた!」を積み重ねる

発達性協調運動障害のお子さんは、スプーン操作や姿勢保持などの運動の難しさも背景にあります。癇癪の行動の理由が「食べるのが大変だから助けて欲しい、でもなんて言っていいか分からない⋯ファイヤー!!」ってことも考えられる。

だから、「助けて」を練習して言えるようにしたり、ヘルプカードやジェスチャーを用意するのも有効です。

助けを求められたら、最初はママが半分サポート、次はスプーンを口まで運ぶだけ、最後に自分で全部食べる、というように、少しずつスモールステップで成功体験を重ねていくと自信につながると思います。




「泣くのはダメ」ではなく、「どうすれば伝わるか」を教えることが大切です。ABAは、“叱る”よりも“育てる”方法。お子さんの「伝えたい気持ち」を受けとめながら、小さな成功を一緒に積み上げていけるといいですよね。




ご家庭で試してみて、「うまくいかないな⋯」と思ったときは、ぜひスタッフにご相談ください。お子さんの発達の特性に合わせて、一緒に支援方法を考えていけたらいいですよね。
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