本日は🐧「タキシードポム」からお届け致します。
こんにちは。
先日、保育園で脳科学の研修を実施してきました。
10人前後の保育士さんたちと、じっくり対話しながら進める研修です。
テーマは「理由や考慮の世界の外で機能する」。
難しそうに聞こえるかもしれませんが、研修が進むにつれて、先生たちから次々と「発見」が生まれていきました。
その中で、最も大きな気づきとして挙がったのが、こんな場面でした。
■ 「なんで、そうしたの?」という問いかけ
保育の現場で、日常的に使われる言葉があります。
「なんでそうしたの?」
「どうしてそんなことをしたの?」
子どもが何かをしたとき、私たちは自然と「理由」を聞きます。当然のことのように。
でも、研修の中で一つの問いを投げかけました。
「理由と行動は、本当に関係があるでしょうか?」
■ 脳科学が示すこと——行動に「理由」は後からつく
脳科学の観点から見ると、人間の行動と理由の関係は、私たちが思っているものとは大きく異なります。
行動は、理由よりも先に起きています。
私たちが「なぜそうしたのか」と言語化できる「理由」は、実はすべて行動の後につけた説明です。後付けなのです。
これは子どもだけの話ではありません。大人も同じです。私たちが今、たくさんの理由や説明を述べられるのは、小さな頃からあらゆる場面で「理由を求められ、答える訓練を繰り返してきた」からです。
つまり、理由を述べることは、訓練によって身についたスキルであって、行動そのものとは切り離されています。
■ 子どもに「なぜ?」を求めることの重さ
ここで、考えてみてください。
子どもが何かをしてしまったとき、「なんでそうしたの?」と聞かれる。でも子どもはまだ、その「なぜ」を言語化する力を持っていません。
やってしまった、ということはわかる。でも、なぜそうしてしまったのかを言葉にすることは、子どもにとって非常に難しいことです。
それでも大人は「理由」を求めます。すると子どもはどうするか。
大人が求めているであろう回答を、一生懸命に探し始めます。
「怒られないための答え」を用意しようとする。「この人が聞きたいことを言おう」と考える。
これは子どもが賢いからではなく、理由を求められ続けることで覚えていった「サバイバルのスキル」です。
研修の中で、ある先生がこう言いました。「私が求めていない回答が返ってくると、イライラすることがあった。でも、それって子どもに正解を当てさせようとしていたってことですよね」
その気づきが、場全体に広がりました。
■ では、何を聞けばいいのか
「なんでそうしたの?」の代わりに使える問いかけがあります。
「今、どんな気持ちだった?」
「次は、どうしてみようか?」
「一緒に考えようか」
理由を求めるのではなく、感情を受け取る。次の行動を一緒に考える。そちらに言葉を向けることで、子どもとの対話はまったく変わってきます。
理由や考慮の「外」で機能するとはどういうことか。それは、理由を探すことに使っていたエネルギーを、次の行動に向けていくということです。
「なんでそうしたの?」ではなく「次はどうしようか?」へ。
その一言の違いが、子どもの経験をまったく変えていきます。
では、また。
こんにちは。
先日、保育園で脳科学の研修を実施してきました。
10人前後の保育士さんたちと、じっくり対話しながら進める研修です。
テーマは「理由や考慮の世界の外で機能する」。
難しそうに聞こえるかもしれませんが、研修が進むにつれて、先生たちから次々と「発見」が生まれていきました。
その中で、最も大きな気づきとして挙がったのが、こんな場面でした。
■ 「なんで、そうしたの?」という問いかけ
保育の現場で、日常的に使われる言葉があります。
「なんでそうしたの?」
「どうしてそんなことをしたの?」
子どもが何かをしたとき、私たちは自然と「理由」を聞きます。当然のことのように。
でも、研修の中で一つの問いを投げかけました。
「理由と行動は、本当に関係があるでしょうか?」
■ 脳科学が示すこと——行動に「理由」は後からつく
脳科学の観点から見ると、人間の行動と理由の関係は、私たちが思っているものとは大きく異なります。
行動は、理由よりも先に起きています。
私たちが「なぜそうしたのか」と言語化できる「理由」は、実はすべて行動の後につけた説明です。後付けなのです。
これは子どもだけの話ではありません。大人も同じです。私たちが今、たくさんの理由や説明を述べられるのは、小さな頃からあらゆる場面で「理由を求められ、答える訓練を繰り返してきた」からです。
つまり、理由を述べることは、訓練によって身についたスキルであって、行動そのものとは切り離されています。
■ 子どもに「なぜ?」を求めることの重さ
ここで、考えてみてください。
子どもが何かをしてしまったとき、「なんでそうしたの?」と聞かれる。でも子どもはまだ、その「なぜ」を言語化する力を持っていません。
やってしまった、ということはわかる。でも、なぜそうしてしまったのかを言葉にすることは、子どもにとって非常に難しいことです。
それでも大人は「理由」を求めます。すると子どもはどうするか。
大人が求めているであろう回答を、一生懸命に探し始めます。
「怒られないための答え」を用意しようとする。「この人が聞きたいことを言おう」と考える。
これは子どもが賢いからではなく、理由を求められ続けることで覚えていった「サバイバルのスキル」です。
研修の中で、ある先生がこう言いました。「私が求めていない回答が返ってくると、イライラすることがあった。でも、それって子どもに正解を当てさせようとしていたってことですよね」
その気づきが、場全体に広がりました。
■ では、何を聞けばいいのか
「なんでそうしたの?」の代わりに使える問いかけがあります。
「今、どんな気持ちだった?」
「次は、どうしてみようか?」
「一緒に考えようか」
理由を求めるのではなく、感情を受け取る。次の行動を一緒に考える。そちらに言葉を向けることで、子どもとの対話はまったく変わってきます。
理由や考慮の「外」で機能するとはどういうことか。それは、理由を探すことに使っていたエネルギーを、次の行動に向けていくということです。
「なんでそうしたの?」ではなく「次はどうしようか?」へ。
その一言の違いが、子どもの経験をまったく変えていきます。
では、また。