児童発達支援事業所

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自分を律する力

本日は🐧「タキシードポム」からお届け致します。

こんにちは。

「このフィールドに一歩でも踏み出したら、100%全力で野球を頑張り、100%全力で野球を楽しみましょう」
私自身スポンサーとして、先日開催されたジュニア野球大会の20周年記念式典。元プロ野球選手のアレックス・ラミレス氏が、未来に向かって進む子どもたちに向けて送った熱いスピーチが、今も私の心に深く残っています。
メジャーリーグや日本プロ野球の第一線で活躍し続けたラミレス氏が、子どもたちが夢を叶えるために提示した「3つの約束」。それは、技術の向上よりも前に、一人の人間として育むべき極めてシンプルな環境(器)の話でした。
【夢を叶えるための3つの約束】
1. 家で、お父さんやお母さんの言うことをしっかり聞くこと。
2. 学校で、先生の言うことをしっかり聞くこと。
3. 野球チームの監督やコーチの言うことをしっかり聞き、チームメイトと仲良くすること。
一見すると、大人が子どもによく言う「当たり前のルール」に聞こえるかもしれません。しかし、児童発達支援の現場で多くのお子さんや保護者様と向き合い、脳科学の視点からアプローチしている私は、この言葉の奥にある本質に強く共感しました。
この3つの約束は、子どもたちに「いかに自律の器を与え、どう社会と関わるか」を説いているのです。
■ 甲子園ベスト4の原点にあった「律する力」
私自身、少年野球から始まり、高校時代には甲子園ベスト4を経験するまで、どっぷりと野球の世界に身を置いてきました。厳しい練習を乗り越え、大舞台で成果を出すことができた原点。それは技術以上に、野球を通じて学んだ「礼儀作法」であり、自分をコントロールする「律する力(自律)」でした。
私たちの生きる社会には、規律やルール、枠組みが存在します。その中で子どもたちが自分らしく生き、それぞれの「夢や目標」に向かって進むためには、この律する力が不可欠です。
しかし、児童発達支援の視点から直面すべき事実があります。 子どもたちは、最初から自分を律する力を持って生まれてくるわけではないということです。
子どもは本来、自由で、自分の感情のままに動く存在です。そして、自分の意志とは別に、まずは親御さんや周りの大人たちという「環境」の影響を100%受けて成長します。
自分の発する言葉はもちろん、周囲の人間の言葉、態度、表現を無意識に吸収していくプロセスにおいて、最初から「自律」など存在しません。人は誰しも、周囲の「言葉と表現」による影響を受けながら、少しずつ自分を形作っていくからです。
では、子どもたちの「律する力」はどこで培われるのでしょうか。 それこそが、「周りの大人の子どもへの関わり方(器)」に他なりません。
■ 「ルールを守らせる」のではなく、「自律の器」を表現する
ラミレス氏はスピーチの中でこうも言っていました。 「全員が甲子園やプロ野球に行けるわけではないけれど、とにかく全力で楽しみ、ベストを尽くせば必ず夢の実現に近づけます」
全力で楽しみ、ベストを尽くすという行動の背景には、必ず自分をコントロールする強い精神(器)があります。これは、スポーツの世界だけでなく、子どもたちがこれから歩む人生のすべて、そして日々の療育の現場でも全く同じことが言えます。
子どもに「ルールを守りなさい」「言うことを聞きなさい」と言葉だけで押し付けるのは、大人の「評価や判断」の器です。これでは子どもは萎縮するか、反発してしまいます。
そうではなく、私たち大人(親、指導者、そして支援者)が、自らを律する姿、他者を尊重する姿をまず目の前で「表現」すること。そして、「どんなあなたでも受け止めるよ」という安心の器の中で、温かい対話を重ねていくこと。
子どもは、その大人の姿という「環境」を五感で受け取り、初めて「自分を律する力」を自らの器の中に育てていくのです。
子どもの可能性を尊重する一人の人間として、親として、そして支援者として。 子どもたちの中に美しい「律する力」を育むために、まずは私たち大人がどのような言葉を使い、どのような生き方を表現していくか。
グラウンドで白球を追う子どもたちの輝かしい目を見つめながら、その「器」となる大人の責任と、児童発達支援における環境づくりの大切さを、強く再確認させられた時間でした。
今日、あなたは子どもたちの前で、どんな「器」を表現しますか?

では、また。
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