こんにちは、発達支援Laboランプです。
ここでは、定期的に療育支援に関連するテーマについて、理論的な背景と合わせて発信をしています。
今回のテーマは「日常を活用した学習アプローチ」です。
特に学習障害の傾向を持つ子どもたちにとって、教室での指導・学習だけではなく、日常生活を通じた学習が非常に重要とされています。日常の状況を教材として利用することで、子どもたちは学習内容の具体的な意味を捉えやすくなり、より深い理解へと繋がります。このコラムでは、日常生活を組み込んだ学習アプローチの利点と実践方法について探っていきます。
1,日常生活を取り入れた学習のメリット
日常生活は、特に学習障害傾向のある子どもたちにとって、抽象的な概念を具体的に理解するのに役立ちます。例えば、数学の学習において、問題を解く抽象的なスキルよりも、買い物でのお金のやりとりを通じて数学的概念を学ぶ方が理解しやすいとされています。料理中の材料の計量等から、四則演算や、かさの概念、分数の概念を学ぶ等、日常の中で自然に数学的思考を養うことが可能であり、学習内容がより意味のあるものとなります。
2,具体的な学習方法
〇実践的な数学学習
子どもたちに買い物をさせてみることで、加算や減算、単位の理解を自然に促します。価格を比較させたり、予算内で買い物を終えるための計算を行わせることで、実用的な数学スキルを育てます。
〇日常的な科学的探究
自然散策中に植物や動物を観察することを通じ、その特徴や生態について話し合うことで、生物学の基本を学ぶ機会となります。また、天気や季節の変化を観察、記録すること等からも、気象や天文などの基本的知識を学ぶことが可能です。
3,家庭と学校の連携の重要性
家庭と学校が密接に連携することが、子どもたちの教育成果を最大化する鍵です。教師と保護者、支援者が定期的に情報を交換し、子どもが学習した内容をそれぞれ学校・園・療育現場・家庭での活動に反映させることで、一貫した支援の提供が可能となります。
日常生活を活用した学習アプローチは、特に学習障害傾向のある子どもたちにとって、知識の習得だけでなく、実生活での適用能力を育み、自信を持って社会に参加するための重要なステップとなると考えられるのではないでしょうか。
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第25回「日常を活用した学習アプローチ」
支援の背景
24/08/07 18:43