こんにちは、発達支援Laboランプです。ここでは、定期的に療育支援に関連するテーマについて、理論的な背景と合わせて発信をしています。今回のテーマは「『効率性』と『茨の道の良さ』」です。

現代社会において、効率性は常に求められています。特に療育や発達支援の現場では、限られた時間の中で、子どもたちに必要なスキルや知識をできるだけ早く身につけさせることが重視されがちです。しかし、効率性を優先するあまり、時には「茨の道」を避けることで、子どもたちが本来得られるべき学びや成長の機会を失っているかもしれません。

自然体験は、効率性だけでは得られない深い学びを提供する場です。自然の中で過ごす時間は、予測できない状況や課題に直面する機会を多く提供します。例えば、森の中を歩くとき、どの道を選べば安全に進めるかを自分で考え、判断する必要があります。また、突然の天候の変化や思いがけない困難に対処する力も養われます。このような経験は、計画され体系化されたカリキュラムに沿った効率的な学びとは異なり、子どもたちにとって非常に貴重なものです。自分で考え、試行錯誤する過程を通じて、困難を乗り越える力や自信を育むことができます。

一方、療育や発達支援の現場では、効率性を追求することが求められる場面も多くあります。特定のスキルを短期間で習得するためには、効率的な方法を取ることが効果的です。しかし、それだけでは子どもたちが自分で考え、問題を解決する力を養うことは難しいでしょう。子どもたちが茨の道を選び、困難に直面し、それを乗り越える経験を通じて得られる成長は、長期的な視点で見たときに非常に重要です。

自然体験が持つもう一つの大切な側面は、自然な関わりの中で学ぶことです。例えば、森の中で遊ぶ子どもたちは、木々や動物、虫たちとの出会いを通じて、自然の一部としての自分を感じ取ります。このような体験は、人間関係にも通じるものがあります。自然な関わりの中で、相手の気持ちを感じ取り、自分の気持ちを表現する力を育むことができるのです。これらの力は、効率的な学びの中では得られにくいものであり、子どもたちが社会的なスキルを身につける上でも重要です。

最後に、自然体験を通じて得られる「自分で考えることの大切さ」について触れたいと思います。自然の中での活動は、子どもたちに多くの問いを投げかけます。どうしてこの木は曲がっているのか？なぜこの虫はここにいるのか？これらの問いに対して、答えをすぐに与えるのではなく、自分で考え、試行錯誤する過程が大切です。このような経験を通じて、子どもたちは「考える力」を養い、自分自身の考えを持つことの重要性を学びます。

効率性と茨の道の良さをバランスよく取り入れることは、決して容易なことではありません。しかし、自然体験を通じて得られる豊かな学びや成長を大切にすることで、子どもたちは自分で考え、困難を乗り越える力を身につけることができます。それは、長い目で見たときに、効率性だけでは得られない深い成果をもたらしてくれるでしょう。

このような視点を持ちながら、療育や発達支援に取り組むことが、子どもたちの本当の成長を支える鍵となるのではないでしょうか。自然体験を通じて得られる豊かな学びを大切にし、効率性と茨の道の良さをバランスよく取り入れることで、子どもたちが自らの力で未来を切り拓いていく姿を支援していきたいとランプの職員は考えています。

最後までお読みいただきありがとうございます。発達支援Laboランプは現在、随時問い合わせ、見学・体験等受付中です。お気軽にお問い合わせください。