放課後等デイサービス

エンタメ療育スタジオ Rough&Diamondsのブログ一覧

  • 土日祝営業
施設ブログのアイコン

ブログ一覧

(100件)
NEW

ダンスと演劇から始まる、就労への準備

一日は、ただ予定をこなすだけで終わることもあります。でも本当は、朝に体を起こし、昼に人と関わり、夕方前に自分の歩いた距離を確かめるだけで、少しずつ「自分はどこへ向かいたいのか」が見えてくることがあります。ラフ大の一日は、特別なことをしているようでいて、実はとても大切な「当たり前」を、もう一度自分のものにしていく時間です。 当たり前を、当たり前にできるようになる場所 ラフ大の一日は、月曜日から金曜日まで、朝10時から15時までの時間で進んでいきます。 この時間の中で大切にしているのは、単にカリキュラムをこなすことではありません。心と体と脳を少しずつ起こし、自分の状態を知り、人との関わりの中で自分を見つめ、最後に一日の歩みを振り返ることです。 一見すると、シンプルな流れです。 でも、そのシンプルさの中にこそ、日々の生活や就労に向かうための大事な土台があります。 朝10時に来たら、まず一時間、しっかり体を動かします。ダンスをしたり、演劇をしたりして、心と体と脳を目覚めさせていきます。 いきなり机に向かうのではなく、まず体から入る。 これはとても大切なことだと思っています。体が動き出すと、少しずつ気持ちも動き始めます。固まっていたものがほどけて、呼吸が入り、自律神経もすっと整っていく。 その状態になってから、次の時間に入っていきます。 11時頃からは、小休止を挟んで、40分ほど頭を使う内容に取り組みます。その日のタスク管理をしたり、簡単な生活訓練をしたり、就労移行の方であればタイピングなどにも取り組みます。 せっかく脳が活性化されている時間です。 だからこそ、長く詰め込むのではなく、短い時間でぎゅっと集中する。今の自分に必要なことを、無理なく、でも確実に積み重ねていきます。 そして12時から13時は、お昼休憩です。 外に食べに行ってもいい。スタッフや仲間と楽しく話しながらご飯を食べてもいい。静養室でゆっくり過ごしてもいい。 この時間も、ただの休憩ではありません。 自分がどう過ごすと落ち着くのか。人と話したい日なのか、ひとりで休みたい日なのか。そういう小さな選択も、自分を知るための大事な手がかりになります。 午後1時からは、切り替えて、その日のメインメニューに入ります。 内容は曜日によっても変わりますし、その人その人の支援計画によっても変わります。資格取得を目指している方であれば、資格に向けた傾向と対策のトレーニングや、座学に取り組むこともあります。 また、トークスキルやディスカッションの時間を設けることもあります。 自分の意見を言う。相手の意見を聞く。相手の言葉を受け止めながら、自分の考えも整理していく。 これは簡単なようで、実はとても深いトレーニングです。 ラフ大では、そこに演劇を取り入れています。演劇を通して、自分とは違う立場や感情に触れる。自分の見え方を知る。相手の反応を感じる。 ただ「自己理解を深めましょう」と話すだけでは、なかなか自分のことは見えてきません。 でも具体的な場面や役割があると、そこに自分を照らし合わせることができます。少し距離を置いて、自分を客観的に見ることができるようになります。 自己理解は、自分の内側だけを見つめていても深まりにくいものです。 演劇は、俯瞰的に物事を考える力や、客観的に自分を見る力を育てるのにとても適しています。 そして、自己理解と同じくらい大切なのが、他己理解です。 相手のことをちゃんと受容する。自分のこともちゃんと受容する。 その両方があって初めて、「では、自分には何ができるんだろう」と考えられるようになります。自分だけを責めるのでもなく、相手に合わせすぎるのでもなく、自分と他者のあいだで、現実的な一歩を探していく。 そのプロセスを、支援員さんたちと一緒に進めていきます。 午後のメインメニューが終わると、少し休憩を挟みます。そして最後の30分ほど、14時15分から14時45分くらいまでは、その日の振り返りをします。 今日はどこまでできたのか。 自分の目標はどこにあるのか。 どの道に進んでいきたいのか。 それを支援員さんと一緒に話し合います。 「今日はここまでできた」 「私の目標はこれだ」 「次回はこれができるようにしていこう」 「最終的には、ここを目指して頑張ろう」 こうして一日の終わりに、目標達成の確認を都度振り返ることで、次の日につなげていきます。 これは、ラフ大だけの話ではありません。仕事でも同じです。 朝、その日のリストを整理する。タスクをこなしていく。途中で新しいタスクも入ってくる。そして帰る前に、今日どこまでできたのか、明日は何をやるのかを確認する。 とても当たり前のことです。 でも、その当たり前を、当たり前にやることが難しい。 だからこそ、練習する意味があります。 当たり前を当たり前にやることは、簡単ではありません。だからそこには、いつも伸びしろがあります。 ラフ大の一日は、特別な才能を見つけるためだけの時間ではありません。自分のリズムを知り、人との関わり方を学び、目標を確認しながら、毎日の小さな積み重ねを取り戻していく時間です。 朝、体を動かす。 昼、人と関わる。 午後、自分と向き合う。 最後に、今日の自分を振り返る。 その繰り返しの中で、少しずつ「できた」が増えていきます。そしてその「できた」は、やがて生活の自信になり、働く力になり、自分の未来を選ぶ力になっていく。 当たり前を、当たり前に。 難しいけれど、だからこそ、伸びしろしかないのだと思います。

エンタメ療育スタジオ Rough&Diamonds/ダンスと演劇から始まる、就労への準備
教室の毎日
26/05/20 08:49 公開
NEW

ラフ大の一日:体を動かすことから始まる学び

一日がうまく始まらないとき、必要なのは根性ではなく、体を起こすための小さな儀式なのかもしれません。背筋を伸ばし、汗をかき、声を出し、誰かと同じ空間で動く。そのたった1時間が、働くこと、学ぶこと、自分を整えることの土台になるとしたら、毎日は少し違って見えてきます。 ラフ大の一日:体を動かすことから始まる学び 4月にスタートしたラフ大について、「具体的にどんなことをしているんですか?」「一日の流れはどんな感じですか?」という質問をいただくことが増えてきました。 ラフ大の特徴はいくつかありますが、その中でも大きな柱のひとつが「運動」です。 ただの準備運動ではありません。 一日の最初に、しっかり体を動かす時間をつくること。 ここに、ラフ大らしさがあります。 多くの事業所では、朝にラジオ体操のような軽い体操を取り入れているところがあります。体を少し起こしてから、作業に入りましょう、という流れです。 それ自体も、とても大切なことです。 でも、ラフ大ではもう一歩踏み込みます。 普段のトレーニングやレッスンでも行っているように、ダンスや演劇を約1時間かけて行います。汗をかくくらい体を動かし、同時に頭も使う。前頭葉を働かせながら、声を出し、表情を使い、身体全体で表現する。 終わった頃には、自然と「はぁー」と息が出るような状態になります。 それを、ラフ大では毎朝行います。 これは、単に体力をつけるためだけではありません。 運動習慣を身につけること。 体型維持や身だしなみへの意識を育てること。 そして、週5日、体と脳をしっかり使うことで、自分自身の基礎ベースを上げていくこと。 この「基礎ベースを上げる」ということが、とても大切です。 何かを学ぶ前に、まず自分の状態を整える。 仕事に向かう前に、体と頭を起こす。 生活のリズムをつくり、自分の中にスイッチを持つ。 ラフ大の朝の1時間は、そのための時間です。 働く力は、机に向かう前の「自分を整える力」から始まる。 しっかり運動した後は、作業のトレーニングやビジネスのトレーニングに入っていきます。 ここでも、ラフ大ならではの方法があります。 たとえば、ビジネスのトークスクリプトを学ぶとします。一般的には、テキストを読んで覚えたり、声に出して練習したりすることが多いかもしれません。 でもラフ大では、それを演劇を通して行います。 役を演じながら、仕事で使う言葉や対応を練習していく。 ただ暗記するのではなく、実際にその場面に入ってみる。 相手がいて、自分がいて、言葉が生まれる状況を身体で体験する。 そうすることで、仕事モードとオフモードの切り替えが少しずつできるようになっていきます。 これは、社会に出て働くうえでとても重要な力です。 家にいるときの自分。 友達といるときの自分。 仕事をしているときの自分。 どれも同じ自分ですが、場面によって必要な振る舞いや言葉づかいは変わります。その切り替えを、頭だけで理解するのではなく、演じながら体で覚えていく。 演劇には、その力があります。 仕事モードは、気合いで入るものではなく、練習によって切り替えられるものです。 午後には、パソコンスキルや資格取得に向けた学習にも取り組んでいきます。 ラフ大という名前の通り、イメージとしては学校に近いかもしれません。学校では、1限目が体育、2限目が算数、3限目が別の授業、というように、時間ごとに内容が分かれています。 ラフ大学も同じように、一日の中にいくつかの学びの柱があります。 身体を動かす時間。 演劇を通してビジネスを学ぶ時間。 作業のトレーニングをする時間。 パソコンや資格取得に向けて取り組む時間。 その中に、運動がしっかり組み込まれていることが重要です。 なぜなら、運動があることで生活にメリハリが生まれるからです。脳の切り替えがしやすくなり、体も整っていく。朝から同じ姿勢でただ座るのではなく、まず体を動かすことで、その後の学びや作業への入り方が変わってきます。 これは、単なるカリキュラムの一部ではありません。 ラフ大が大切にしているのは、「働くための準備」をもっと広く捉えることです。 パソコンができる。 資格を取る。 ビジネスマナーを覚える。 もちろん、それらは大切です。 でも、それ以前に、朝起きて、体を動かし、頭を働かせ、人と関わり、自分の状態を整えること。それもまた、働くための大事な力です。 そして、その力は一日で身につくものではありません。 毎朝、同じように体を動かす。 毎日、少しずつ自分のスイッチを入れる。 繰り返しの中で、生活の土台ができていく。 ラフ大では、その土台づくりを大切にしています。 「こういう事業所があったらよかったですよね」 そう言われるような場所を、実際につくっていきたいと思っています。 ただ作業をするだけの場所ではなく、ただスキルを学ぶだけの場所でもない。体を整え、心を切り替え、表現を通して社会とつながる練習をする場所。 朝の1時間のダンスや演劇は、その象徴です。 一日は、ただ始まるものではありません。 どう始めるかで、その後の時間の質が変わります。 だからラフ大では、まず体を動かします。汗をかき、声を出し、脳を起こし、自分のスイッチを入れる。 そこから、学びが始まります。 そこから、仕事への準備が始まります。 そしてそこから、自分自身の基礎ベースを少しずつ上げていく一日が始まるのです。

エンタメ療育スタジオ Rough&Diamonds/ラフ大の一日:体を動かすことから始まる学び
教室の毎日
26/05/19 14:01 公開
NEW

「福祉だから」ではなく、「欲しいから」選ばれるものを

誰かが安心して働ける場所を作るためには、ただ「仕事を用意する」だけでは足りないのかもしれません。その仕事が少し誇らしくて、少しおしゃれで、思わず人に見せたくなるものだったら、働くことそのものの景色が変わっていく。香りの瓶に貼る小さなラベルから、ユニフォームのようなTシャツ、オンラインで商品を届ける仕組みまで——実は、未来の働き方はもう静かに始まっていました。 福祉を「憧れられる仕事」に変えていく 働くことを作る。 最近ずっと考えているのは、このことです。 ただ仕事を紹介するのではなく、ただ作業を切り出すのでもなく、こちら側で仕事そのものを設計する。しかも、その設計の中心にいるのは、障害のある当事者の方々です。 その人たちが働きにくい場所に無理に合わせるのではなく、その人たちが働きやすい環境を前提にして、仕事を作っていく。 これは思いつきではありません。 6年前から、ずっと逆算して考えてきたことでした。 今すぐ形になるものもあれば、まだ少し先に置いているものもある。ICT、IT、SNSに関わる仕事もあるし、民間職のような領域もある。その中で、少しずつ準備してきたもののひとつが、アパレルでした。 そしてもうひとつが、香りです。 正確には香水というより、フレグランス。 気持ちを落ち着かせるための香りを、試験的にスタジオへ置いています。子どもたちの様子を見ながら、香りがあることで何か変化があるのか、集中しやすくなるのか、落ち着きやすくなるのか、少しずつヒアリングしているところです。 香りは、記憶に一番残りやすいもののひとつだと思っています。 ある香りを嗅いだ瞬間に、昔の場所や人や感情がふっと戻ってくることがあります。言葉では思い出せなかったものが、香りによって一瞬で立ち上がる。 もし、ある香りが子どもたちにとって「落ち着ける場所」の記憶と結びついたらどうだろう。 その香りがある場所に行きたい。 あそこに行くと安心する。 あの場所で過ごしたい。 そういう感覚が少しでも生まれたら、それは単なる商品ではなく、場所の記憶を支えるものになるのではないかと思っています。 働く場所を作ることは、安心できる記憶を作ることでもある。 フレグランスが本当に良いものになってきたら、いずれ商品として展開していきたい。 その時に大事にしたいのが、瓶のラベルです。 瓶に貼るラベルを、当事者の方々に可愛く描いてもらう。オリジナルの香りに、オリジナルのラベルがついた小さな瓶を作る。そうやって、商品としてちゃんと手に取りたくなるものにしていく。 これは「福祉の商品だから買ってください」ということではありません。 素敵だから欲しい。 可愛いから飾りたい。 香りが好きだから使いたい。 そう思ってもらえるものを作りたいのです。 この感覚は、アパレルにもつながっています。 Tシャツ、キャップ、グッズ。 今あるものは、ラフダイのユニフォームであり、スクールTシャツのような立ち位置でもあります。みんなで同じものを着ることで、一体感が生まれる。チーム感が出る。 野球でもサッカーでもそうです。 ユニフォームを着て、みんなで練習する。その服を着るだけで、自分がそのチームの一員であることを感じられる。 最初の狙いは、そこにありました。 でも実は、その先もすでに考えています。 このグッズは、もうECショップでオンライン販売できる状態になっています。まだ販売はしていません。でも、準備はできている。 なぜそこまで先に作っているのか。 それは、A型やB型の就労支援が始まった時に、すでに仕事がある状態にしたいからです。 たとえば、EC販売部門があってもいい。 人と対面で会話をすることが苦手でも、オンラインでチャット対応をする仕事ならできる人がいるかもしれない。注文が入ったら在庫を確認し、商品を梱包し、発送する。商品ページを整えたり、写真を撮ったり、説明文を考えたりする仕事もある。 働く形はひとつではありません。 店舗で接客するだけが仕事ではないし、誰かと常に会話することだけが働くことでもない。オンラインだからこそ力を発揮できる人もいる。 だから、A型やB型が始まった時に「何をしましょうか」とゼロから考えるのではなく、もう仕事がある状態にしておきたい。 しかも、それはすでに世界観まで設計されている仕事です。 香りがある。 服がある。 グッズがある。 ECがある。 SNSがある。 そのすべてが、働く場所とつながっている。 働きやすい仕事を作るだけではなく、働きたくなる世界を作りたい。 大切なのは、福祉だから仕方ない、という空気にしないことです。 もちろん、立ち位置としては福祉です。 でも、自分たちが強く持っていたいのは、エンタメの感覚です。もっと言えば、楽しいもの、通いたくなるもの、素敵だなと思えるものを作り続けたい。 働いている人も、おしゃれであってほしい。 可愛かったり、かっこよかったり、自分たちの空気感をまとっていてほしい。 そこにある世界観そのものが、「いいな」と思われるものであってほしい。 福祉だから応援する、ではなく、かっこいいから関わりたい。 福祉だから買う、ではなく、欲しいから買う。 福祉だから通う、ではなく、あそこに行きたいから通う。 その違いは、とても大きいと思っています。 これまで作ってきたものは、一見するとバラバラに見えるかもしれません。 フレグランス。 アパレル。 キャップ。 Tシャツ。 オンラインショップ。 SNS。 でも自分の中では、すべてつながっています。 それは、6年前から考えてきた「働くことを作る」という構想の一部でした。 仕事を作るというのは、単にタスクを増やすことではありません。 人がそこに関われる余白を作ること。 得意なことや苦手なことがあっても、役割を見つけられる導線を作ること。 そして、その仕事が社会の中でちゃんと価値を持つように、商品としても、ブランドとしても、世界観としても磨いていくこと。 その準備を、少しずつ進めてきました。 だから、A型やB型が始まった時に、同じことを繰り返すだけにはしたくない。 「何か作業を探す」のではなく、「もう仕事がある」。 「とりあえずやってもらう」のではなく、「この仕事を一緒に育てていく」。 その状態で始めたいのです。 香りのラベルを描く人がいる。 商品を梱包する人がいる。 オンラインで販売を支える人がいる。 SNSで発信する人がいる。 在庫を管理する人がいる。 服を着て、その世界観を体現する人がいる。 その一つひとつが、働くことになっていく。 そしてその仕事が、誰かにとって「ここでなら働けるかもしれない」という入り口になる。 振り返ると、もうすべては始まっていました。 まだ販売していないものもある。 まだ正式にローンチしていないものもある。 でも、構想はすでに動き出している。 瓶のラベルも、Tシャツも、キャップも、ECショップも、子どもたちが落ち着く香りも、全部が未来の仕事につながっている。 働くことを作るというのは、未来の誰かの居場所を、今から少しずつ形にしていくことなのだと思います。 そしていつか、その場所が「支援される場所」ではなく、「憧れられる場所」になったらいい。 あそこに行きたい。 あそこで働きたい。 あの服を着たい。 あの香りを持っていたい。 そう思ってもらえる世界を、これからちゃんとローンチしていきたいと思っています。

エンタメ療育スタジオ Rough&Diamonds/「福祉だから」ではなく、「欲しいから」選ばれるものを
教室の毎日
26/05/18 15:43 公開
NEW

知られていないことは、壁ではなく入口だった

何かを広げたいとき、必要なのは完璧な計画よりも、思い切って新しい場所に身を置くことなのかもしれません。知らない人たちの輪の中に入り、自分たちが何をしているのかを話してみる。すると、思っていた以上に多くの人がまだその世界を知らなくて、そこにこそ、次の扉があるのだと気づく瞬間があります。 今年、私は40歳になります。 その節目を前にして、ひとつ新しい場所に飛び込むことにしました。日本各地にある青年会議所です。40歳までしか参加できない団体ということもあり、私にとっては本当に最後のタイミングでした。 たった一年だけかもしれない。 それでも、その一年に身を置いてみようと思いました。 実際に参加してみると、想像していた以上にいろいろな動きが生まれています。正直、やることは一気に増えました。慣れない場もありますし、時間の使い方も考え直さなければいけません。 けれど同時に、私自身にとっても、そして私たちが取り組んでいるラフダイにとっても、とてもいい流れが来ていると感じています。 一番大きいのは、人とのつながりです。 地域の経営者、企業の方々、これまでなかなか接点のなかった人たちとの交流が一気に増えました。名刺を交換し、話をし、自分が何をしているのかを説明する機会が増えていく。 その中で改めて感じたのは、私たちの業界や取り組みは、まだまだ知られていないということでした。 障害のある方や、精神的な不調を抱える方たちの就労について。療育やトレーニングの先にある「働く」ということについて。企業で働くこと、社会とつながること、そのためにどんな支援や準備が必要なのかについて。 私たちにとっては日々向き合っているテーマでも、外の世界から見ると、まだ十分に伝わっていない。 最初は、そのことに少し驚きました。 けれどすぐに、これは壁ではなくチャンスだと思いました。 知られていないということは、可能性がないということではありません。むしろ、まだ出会っていないだけです。まだ説明されていないだけです。まだ、実際に触れる機会がなかっただけなのだと思います。 だからこそ、こちらから話していく必要がある。 「こういうことをやっています」 「こういう人たちがいます」 「こういう形で働くことができます」 「企業さんと一緒にできることがあります」 そうやって一つひとつ伝えていくことで、相手の中に小さな理解が生まれる。その理解が、いつか「それなら一緒にやってみようかな」という行動につながるかもしれません。 私たちが今、ラフダイとして大切にしていることのひとつは、「働くをつくる」ということです。 ただ働く場所を探すだけではありません。本人に合った形で、社会とつながる道をつくること。安心して挑戦できる環境をつくること。そして、企業や地域の人たちにも、その可能性を一緒に見てもらうことです。 就労のゴールは、企業で働くことや、社会の中で役割を持つことにあります。 でも、そのゴールに向かうためには、支援する側だけが頑張っていても足りません。受け入れる側である企業や経営者の方々とのつながりが必要です。理解が必要です。そして何より、実際に顔の見える関係が必要です。 今回、青年会議所に入ったことで、その横のつながりが生まれ始めています。 これは本当に大きいことです。 福祉や支援の世界の中だけで考えていると、どうしても同じ言葉、同じ課題、同じ関係性の中で話が進んでいきます。もちろんそれも大切です。専門性も、日々の積み重ねも、現場の丁寧さも欠かせません。 でも、就労というテーマは、最終的には社会全体につながっていくものです。 だからこそ、外に出る必要がある。 企業の人たちと話す必要がある。経営者の方々に、こちらの現場で起きていることを伝える必要がある。そして同時に、私たちも企業側の考え方や不安、現実を知る必要があります。 支援とは、一方通行ではありません。 働く場所をつくるということは、本人と支援者と企業と地域が、少しずつ同じ方向を向いていくことなのだと思います。 もちろん、簡単なことではありません。 精神保健や福祉の活動を続けながら、新しいつながりをつくり、そこから実際の就労や協力の形にまでつなげていく。それは本当に大変です。やることも多いし、時間もエネルギーも必要です。 それでも、今はやる価値があると感じています。 なぜなら、出会う人たちの多くが、まだ知らないだけだからです。 知らないから距離がある。知らないから不安がある。知らないから、どう関わればいいかわからない。 でも、知れば変わるかもしれない。 実際に話を聞いて、「そういうことならできるかもしれない」と思ってくれる人がいるかもしれない。自分の会社で何かできることはないかと考えてくれる経営者がいるかもしれない。 その可能性を、私は今とても強く感じています。 知られていないことは、可能性がないということではない。まだ出会っていないだけなのだ。 この一年は、私にとってもひとつの節目になります。 40歳という区切りの年に、青年会議所という新しいコミュニティに入り、地域の人たちとつながりながら、自分たちの取り組みを伝えていく。その中で、ラフダイの活動も、就労支援の可能性も、少しずつ外へ広がっていくかもしれません。 まだ始まったばかりです。 でも、すでに流れは生まれています。 これまで届かなかった場所に言葉を届けること。まだ出会っていない人たちに、私たちの活動を知ってもらうこと。そして、働くことに向かう人たちのために、地域の中に新しい選択肢をつくっていくこと。 大変です。 でも、大変だからこそ意味があるのだと思います。 最後の一年に飛び込んだこの場所で、私は改めて感じています。働くをつくるためには、人とのつながりをつくることから始まるのだと。 そして、そのつながりの先に、きっとまだ見えていない未来がある。

エンタメ療育スタジオ Rough&Diamonds/知られていないことは、壁ではなく入口だった
教室の毎日
26/05/17 12:20 公開
NEW

壁を越えるとき

私たちは時々、日常から一歩踏み出し、慣れない環境に身を置く必要があります。それは、自分でも気づかなかった内なる力を解き放ち、驚くほどの成長を遂げるための、一種の儀式のようなものかもしれません。壁にぶつかり、疲れ果て、それでも仲間と共に何かを成し遂げようとする。そんな濃密な体験の中にこそ、人生を変えるほどの発見が眠っているのです。毎年夏、私たちはその「非日常」へと旅立ちます。 私たちラフダイでは、毎年夏に東京で発表会を行っています。その大きな舞台に向けた準備として、特別な合宿を開催します。今年は「サマーキャンプ」と名付けたこの宿泊学習こそが、参加者にとって飛躍的な成長の機会となるのです。 正直なところ、療育サービスでここまで本格的な宿泊学習を実施するところは少ないかもしれません。しかし、私たちは将来の自立という大きな目標を見据えたとき、こうした体験が不可欠だと確信しています。慣れない環境で仲間と寝食を共にし、困難に立ち向かう経験は、座学だけでは決して得られない、人間的な深みと強さをもたらしてくれるからです。実際に、過去の参加者たちがこの合宿を経て遂げた、目まぐるしいほどの成長を私たちは何度も目の当たりにしてきました。 今年の舞台は、栃木にある「コンセーレ」という青少年センターです。宿泊施設と活動場所が一体となっており、集中してプログラムに取り組むには最高の環境が整っています。今回のサマーキャンプの核となるのは、もちろん演劇公演『ザ・フィーリング』に向けた練習です。しかし、それだけではありません。 サマーキャンプでは、様々なジャンルのダンスレッスンを自由に選択できる時間を設けています。「この時間はA先生のレッスン、次はB先生のレッスン」というように、参加者は自分の興味や課題に合わせて多様なダンスに触れることができます。これは、新しいスキルを身につけるだけでなく、仲間とのコミュニケーションを深め、シンプルに自身の能力の限界を押し上げることを目的としています。 朝から夕方まで、活動はぎっしりと詰まっています。参加する子どもたちは、もしかしたら心身ともに疲れ果ててしまうかもしれません。しかし、私たちは知っています。その「疲れ果てた」先にあるものこそが、本当の成長なのだと。自分の限界を感じ、それを乗り越えようともがく経験は、何にも代えがたい財産になります。 このサマーキャンプは、単なる楽しい思い出作りではありません。それは、自分自身の壁を打ち破り、新たな可能性を発見するための冒険です。日常から切り離された特別な時間の中で、子どもたちがどんな表情を見せ、どんな飛躍を遂げるのか。私たちはその瞬間を楽しみにしながら、全力で彼らの挑戦を支えていきたいと思っています。さあ、行動の時です。

エンタメ療育スタジオ Rough&Diamonds/壁を越えるとき
教室の毎日
26/05/16 09:49 公開
チェックアイコン

現在この施設は、発達ナビでの問い合わせを受け付けていません。
近隣施設をまとめてお問い合わせしませんか?


掲載情報について

施設の情報
施設の情報は、株式会社LITALICOの独自収集情報、都道府県の公開情報、施設からの情報提供に基づくものです。株式会社LITALICOがその内容を保証し、また特定の施設の利用を推奨するものではありません。ご利用の際は必要に応じて各施設にお問い合わせください。施設の情報の利用により生じた損害について株式会社LITALICOは一切責任を負いません。


利用者の声
利用者の声は、施設と関わりをもった第三者の主観によるもので、株式会社LITALICOの見解を示すものではありません。あくまで参考情報として利用してください。また、虚偽・誇張を用いたいわゆる「やらせ」投稿を固く禁じます。 「やらせ」は発見次第厳重に対処します。


施設カテゴリ
施設のカテゴリについては、児童発達支援事業所、放課後等デイサービス、その他発達支援施設の3つのカテゴリを取り扱っており、児童発達支援事業所については、地域の児童発達支援センターと児童発達支援事業の両方を掲載しております。