放課後等デイサービス

エンタメ療育スタジオ Rough&Diamondsのブログ一覧

  • 土日祝営業
施設ブログのアイコン

ブログ一覧

(52件)
NEW

彼が主役になった理由——演劇が子どもに与える、言葉以上のもの

舞台の上で光を浴びる瞬間が、誰かの人生を変えることがある。それは特別な才能がある子だけの話ではない。むしろ、これまで主役を任されたことがなかった子どもが、初めて中心に立つとき——その挑戦こそが、誰よりも深い自信を生み出す。ある発表会で、ダウン症の男の子が『えんとつ町のプペル』の主人公を演じた。それは、彼にとっても、私たちにとっても、大きな挑戦だった。そして、その舞台が終わったとき、何かが確かに変わっていた。 今回お伝えするのは、演劇療育の現場で起きた、ある成功事例です。 私たちが発表会に向けて選んだのは、『えんとつ町のプペル』を題材にした物語でした。そのとき、主役であるプペルの役に、ダウン症のある男の子を配役することにしました。 彼は今まで、メインの役どころを経験したことがありませんでした。お母様も、「そういう体験をさせてあげたい」という思いを持っていらっしゃった。だからこそ、今回は彼をプペル役に選びました。私たちにとっても、それは挑戦でした。でも、「やってみましょう、頑張りましょう」と決めたのです。 すると、彼に変化が起きました。 自分が今、メインなんだという意識が芽生えてきたのです。台本を読むことが楽しくなり、場面ごとのセリフや出入りのタイミング——主役だからこそ複雑な動き——を、すべて主体的に覚えるようになりました。 そして、最後のシーンでは、彼がピアノを弾く場面もありました。そこでも、彼は自信を持ってやり遂げたのです。 公演は、大成功でした。 その成功体験は、彼にとってかけがえのないものになりました。 もちろん、その成功までには、彼自身の努力も、私たちのサポートも、たくさんありました。でも、演劇の公演という「本気の場」だからこそ、みんなで支え合い、頑張り、成功を共有できた。それが、彼だけでなく、チーム全体の自信につながったのです。 この経験を通して、私は改めて感じました。 演劇という領域は、表現力やコミュニケーションを学ぶだけではありません。自己肯定感を育て、チームで目標に向かって本気で頑張る力を養う場としても、非常に適しているのだと。 誰かに「主役」を任せることは、リスクかもしれません。でも、その挑戦を乗り越えた先にあるものは、誰にも奪えない、確かな自信です。 舞台の上で輝いた彼の姿を、私は忘れません。

エンタメ療育スタジオ Rough&Diamonds/彼が主役になった理由——演劇が子どもに与える、言葉以上のもの
教室の毎日
26/03/18 08:58 公開
NEW

薬に頼らなくなった日―演劇が教えてくれた「なりたい自分」

私たちは、自分が演じた役柄に少しずつ似ていくことがあります。それは嘘をつくことではなく、自分の中にまだ眠っていた何かを起こすことなのかもしれません。小学3年生のその子は、薬を飲むことで落ち着きを保っていました。でも演劇のクラスで「しっかりした子」を演じたとき、何かが変わり始めたのです。役を通して、自分自身をアップデートしていく――そんなことが本当に起こるのだと、私は目の当たりにしました。 ADHDと診断され、服薬によって気持ちを安定させていた小学3年生の子どもがいました。薬が効いているときは落ち着いて過ごせる。でも薬が切れると、少しざわざわとした感情が顔を出す。お母さんは言いました。「少しずつでいいから、薬を減らしていけたらいいなと思っているんです」。 その子は演劇が好きでした。だから演劇療育のクラスに通い始めました。そこで与えられた役は、「すごくしっかりした子」。いわゆる落ち着いていて、自分をコントロールできる子どもの役でした。 最初はただ演じていただけだったのかもしれません。でも、役を繰り返し演じていくうちに、その子の中で何かが変わり始めました。演じることが、日常にも染み込んでいったのです。 クラスの中で、その子は自分の感情を抑え、落ち着いて振る舞う「役」を生きていました。そしてそれが、日常の中でも自然に現れるようになっていったのです。お母さんもそれに気づいていました。「自分で自己抑制できてきているような気がするんです」と。 やがてその子は卒業していきました。薬を飲む回数も減り、穏やかに日々を過ごせるようになっていました。 私は医師ではないので、薬の良し悪しについて語る立場にはありません。でも、演劇を通してこんな効果があるのだと、目の前で確かに見たのです。これはおそらく、プラシーボ(プラセボ)のような作用なのかもしれません。でも、そんな単純な言葉では片付けられないほど、その変化は確かなものでした。 「こういう心を演じていく中で、自分をアップデートする」――それが本当にできるのだと、その子が教えてくれました。 これは私にとっても大きな成功体験でした。そして、その子にとっても良い道を示せたのではないかと感じています。演劇の奥深さは、こちらが意図していない部分にまで届くことがあります。それが、この仕事の美しさでもあり、驚きでもあります。 もし同じような悩みを抱えている方がいたら、ぜひ相談してください。演劇療育は、思いもよらない扉を開くかもしれません。

エンタメ療育スタジオ Rough&Diamonds/薬に頼らなくなった日―演劇が教えてくれた「なりたい自分」
教室の毎日
26/03/17 10:32 公開
NEW

演劇療育が紡いだ小さな奇跡—ある少女の成長物語

自分の気持ちをうまく言葉にできない子どもがいます。友達に何かを言われても、言い返せない。心の中でグッと我慢して、家に帰ってから苦しくなる。そんな日々を繰り返している子どもたちに、私たちはどう寄り添えるのでしょうか。ある小学6年生の女の子は、演劇という「役を演じる場所」で、初めて自分の感情に声を与えることができました。台本の中で「悲しみ」を演じた彼女が、やがて現実の中で「嫌だ」と言えるようになるまでの物語です。 その子は、支援級に在籍する小学6年生の女の子でした。高機能自閉症で、支援級の中では優秀な生徒。でも、交流級で通常学級に行くと、途端に言葉が出なくなってしまう。そんな子でした。 言葉そのものは話せます。でも、自分の気持ちを相手に伝えることができない。一方的に何かを言われたとき、「嫌だ」と言い返すことができず、ただグッと我慢してしまう。そして家に帰ってから、その感情が重く心に降り積もっていく。 親御さんからのご相談は切実でした。「この子が、自分の気持ちを言葉にできるようになってほしい」と。 そこで私たちは、療育の中で演劇を取り入れることにしました。ちょうど発表会に向けて劇を作る段階だったこともあり、私は一本の台本を書きました。 その台本の登場人物は、感情そのものです。喜び、悲しみ、苦しみ、怒り——それぞれの感情がキャラクターとして舞台に立ち、互いに対話します。そして彼女には、「悲しみ」の役を演じてもらいました。 台本の中には、こんな場面があります。悲しみのキャラクターが、何かを我慢している。そこに「怒り」のキャラクターが登場して、こう言うのです。「ちゃんと言いなよ。こうやって言えばいいんだよ」と。 そして悲しみは、初めて声を上げます。自分の嫌な気持ちを、ちゃんと相手に伝える。その場面を、彼女は演じました。 演劇の素晴らしいところは、「役になれる」ことです。自分ではない誰かとして、台本の流れに沿って気持ちを伝える。そこにはプレッシャーがありません。ただ、役として、言葉を発するだけ。 それでも、その体験は確かに彼女の中に残りました。 発表会は成功しました。彼女は舞台の上で、感情を声にすることができた。その成功体験が、彼女に小さな自信を与えたのだと思います。 そしてその後、学校生活の中で似たような場面に出会ったとき——彼女は、やっと言えたそうです。「嫌だ」と。 それは小さな一歩だったかもしれません。でも、その一歩は彼女の人生を変えました。 今、その子は小学校を卒業し、中学校では通常学級で頑張っています。そして彼女が選んだ部活動は、演劇部でした。 演劇という場所が、彼女にとっての安全な練習場になったのだと思います。台本の中で感情を表現する体験を重ねることで、彼女は少しずつ、自分の気持ちを言葉にする力を育んでいったのです。 子どもたちは、いつも言葉を持っているわけではありません。特に、自分の感情を伝えることは、大人が思う以上に難しいことです。 でも、演劇のような「役を演じる場所」があれば、子どもたちは安心して感情に触れることができます。台本という枠組みがあるからこそ、自由になれる。誰かの役を演じることで、自分自身の感情を発見できる。 この少女の物語は、そんな演劇療育の可能性を静かに教えてくれます。言葉にできなかった気持ちが、舞台の上で解放されたとき、それは現実の中でも声を持つようになるのです。

エンタメ療育スタジオ Rough&Diamonds/演劇療育が紡いだ小さな奇跡—ある少女の成長物語
教室の毎日
26/03/16 08:13 公開
NEW

一つの作品を作るということ——演劇療育が育む、見えない力

舞台の上で、子どもたちは自分以外の誰かになる。そしてその瞬間、自分だけでは見えなかった景色が、少しずつ開けていく。演劇発表会で上演された『アレックスの夢』は、怪獣のバラードの真っ赤な太陽をモチーフにした物語だった。でもそこで本当に起きていたのは、台本に書かれていないもっと静かな変化——協力すること、誰かのために頑張ること、そして「できない」と思っていたことに手を伸ばすことだった。 以前の演劇療育発表会では、演劇クラスの子どもたちが『アレックスの夢』という作品を上演しました。この物語は、怪獣のバラードに登場する「真っ赤な太陽」をモチーフにしたもので、演劇を通じてさまざまな学びが生まれる構成になっています。 演劇という表現活動には、科学的にも意義深い機能がいくつか含まれています。そのなかでも特に大切にしたのが、一つの作品を仲間と協力して作り上げる体験です。 演劇は、一人ではできません。それぞれに役割があり、台詞があり、動きがあります。そしてそのすべてが重なり合って、初めて一つの物語として成立する。子どもたちは、自分のパートだけでなく、仲間が演じているシーンも含めて「全体」を意識しながら取り組んでいきました。 今回の発表では、一つの役を3人でシーンごとに繋いでいくという形式を取りました。自分が演じている場面の次に、別の誰かがその役を引き継ぐ。最後まで見届けて、繋がって、やっと一つの役が完成する。それは「待つ」ことであり、「信じる」ことでもありました。 この構造は、子どもたちに「自分だけでは成り立たない」という感覚を、優しく教えてくれます。そして、一つの作品を完成させたという成功体験が、次への自信に繋がっていきます。 『アレックスの夢』の物語そのものにも、深い意図が込められています。この話の中では、怪獣のアレックスが、無理なこと、できないこと、辛いことに、仲間のために立ち向かっていく姿が描かれています。 私たちが関わる子どもたちの中には、興味・関心の偏りが強かったり、対人関係に苦手さを感じていたりする子もいます。それは「特性」であり、時には「課題」として現れることもあります。 けれど、演劇という枠組みの中では、そうした特性も「役割」として位置づけられます。物語に沿って、誰かのために頑張る。振る舞いを工夫する。伝え方を考える。そして相手が喜んでくれたとき、その喜びを自分も体験する。 それは、客観的にお話として「観る」だけでなく、自分の身体を通じて「体験する」ことだからこそ、深く残ります。新しい視野が広がり、少しずつ、世界が違って見えてくる。それが、『アレックスの夢』という物語が持つ、もう一つの意味でした。 演劇は、終わった後も続いていきます。舞台の上で得た感覚は、教室の中で、家庭の中で、日常の小さな場面の中で静かに芽を出します。一人ではできなかったことが、誰かと一緒ならできるようになる。そしていつか、その「誰か」のために、自分も頑張れるようになる。『アレックスの夢』で子どもたちが演じたのは、怪獣の物語ではなく、自分自身の可能性だったのかもしれません。

エンタメ療育スタジオ Rough&Diamonds/一つの作品を作るということ——演劇療育が育む、見えない力
教室の毎日
26/03/15 07:22 公開
NEW

先生が踊る意味――スキルより大切な、子どもたちへの誠実さ

発表会の舞台で、先生たちが踊る。それは華やかなショーではなく、ひとつの誠実な応答だ。「この人たち、本当はどれくらい踊れるの?」――子どもたちや保護者の心のどこかにある、そんな問いかけに、言葉ではなく身体で答える瞬間。ダンスや演劇を教えるエンタメ療育施設ラフダイには、元プロや一生懸命に舞台に立ってきた人たちがいる。その姿を見せることが、子どもたちに夢を与え、保護者に安心を与え、スタジオ全体に説得力を生む。だから、毎回必ず、先生たちのダンスを用意している。 ラフダイでは、発表会で必ず先生たちが踊る。それも、普段より少し難しい振り付けに挑戦して、本気で舞台に立つ。これには、いくつかの理由がある。 まず、子どもたちや保護者の中には、こんな疑問を持つ人もいるだろう。「普段教えてくれている先生たちって、実際どれくらい踊れるんだろう?」「もしかして、大したことないんじゃないの?」そう思われても仕方がない。教える側が、どんな背景を持っているのか、外からは見えにくいからだ。 でも、私たちの教室には、元プロとして舞台に立っていた人や、長年ダンスや演劇に真剣に取り組んできた人たちがいる。だからこそ、その姿を実際に見せたい。言葉で「すごい人です」と紹介するより、舞台で踊る姿を見せた方が、子どもたちの心には深く残る。 それは、夢を与えることでもある。「こんなふうに踊れるようになりたい」「こんな先生みたいになりたい」――そんな憧れが、子どもたちの中に芽生える瞬間がある。保護者にとっても、安心につながる。「ああ、本当にすごい人が教えてくれているんだ」と、心の底から信頼してもらえる。 もちろん、全員が完璧に踊れるわけではない。得意な人は得意なダンスを見せればいい。そうでない人は、少し難しいことにチャレンジする姿を見せればいい。その挑戦する姿勢そのものが、見ている人を感動させる。頑張る量や、スキルの難しさは、ある程度調整しながらも、「踊る」ということ自体を、私たちはとても大切にしている。 これは、普段の指導にも説得力をもたらす。子どもたちは、先生が本気で何かに向き合う姿を見ている。その記憶が、日々のレッスンでの言葉に重みを与える。「この先生の言うことなら、信じられる」――そんな信頼が、少しずつ積み重なっていく。 先生たちが踊る理由は、いくつもある。でも、その根っこにあるのは、子どもたちと保護者に対する誠実さだ。言葉だけでなく、身体で、舞台で、その誠実さを示したい。だから、私たちは毎回、必ず踊る。

エンタメ療育スタジオ Rough&Diamonds/先生が踊る意味――スキルより大切な、子どもたちへの誠実さ
教室の毎日
26/03/14 08:44 公開
チェックアイコン

現在この施設は、発達ナビでの問い合わせを受け付けていません。
近隣施設をまとめてお問い合わせしませんか?


掲載情報について

施設の情報
施設の情報は、株式会社LITALICOの独自収集情報、都道府県の公開情報、施設からの情報提供に基づくものです。株式会社LITALICOがその内容を保証し、また特定の施設の利用を推奨するものではありません。ご利用の際は必要に応じて各施設にお問い合わせください。施設の情報の利用により生じた損害について株式会社LITALICOは一切責任を負いません。


利用者の声
利用者の声は、施設と関わりをもった第三者の主観によるもので、株式会社LITALICOの見解を示すものではありません。あくまで参考情報として利用してください。また、虚偽・誇張を用いたいわゆる「やらせ」投稿を固く禁じます。 「やらせ」は発見次第厳重に対処します。


施設カテゴリ
施設のカテゴリについては、児童発達支援事業所、放課後等デイサービス、その他発達支援施設の3つのカテゴリを取り扱っており、児童発達支援事業所については、地域の児童発達支援センターと児童発達支援事業の両方を掲載しております。