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福祉と食と地域をひとつにするキッチンカー構想

地域には、まだ十分に磨かれていない宝物があります。畑で育ったいちご、働く人たちの昼食の声、福祉の現場にある小さな作業の力。その一つひとつを結び直すことで、ただ商品を売るだけではない、街に根ざした事業が生まれるのだと思います。
現在、私は発達障害の子どもたちに向けた自費のダンススクールを運営しています。
この事業が一通り安定してきた今、次に取り組みたいと考えているのが、鹿沼の特産品である「いちご」を活かした新しい事業です。
軸にするのは、キッチンカーと法人向け宅配弁当のハイブリッド型の展開です。
スイーツとしての華やかさと、法人弁当としての安定した日常需要。その両方を組み合わせることで、地域性、収益性、継続性を兼ね備えた事業にしていきます。
この事業で大切にしたいのは、単に流行の商品を売ることではありません。
鹿沼にある資源をきちんと武器にすること。そして、福祉との連携を通じて、食材の選別や準備といった作業を地域の中に循環させていくことです。
メインとなる調理担当には、料理が得意な人材を一名採用する予定です。その人を中心に、商品づくりや日々の運営を行っていきます。
一方で、食材の選別や準備などは、福祉型の作業として連携しながら進めていく構想です。
事業の柱は大きく二つあります。
一つ目は、鹿沼産のいちごを使ったスイーツに特化したキッチンカーです。具体的には、削りいちごとクレープを中心に展開していきます。
削りいちごは、いま注目されている商品です。冷凍したいちごを削り、いちごそのものの味と見た目を楽しめるスイーツとして、非常に発信力があります。
もう一つの主力商品であるクレープも、安定した人気があります。特にいちごをたっぷり使ったクレープは、見た目の華やかさと食べやすさの両方があり、キッチンカーとの相性も良い商品です。
ターゲットは明確です。
キッチンカーのスイーツ事業では、幼稚園生から40代くらいまでの女性を中心に据えます。特に、写真を撮りたくなるような見た目、いわゆる「映え」をしっかり演出していきます。
いちごの赤、削りいちごの質感、たっぷりのいちごを使ったクレープ。
それらを手に取ったお客様が、自然とInstagramをはじめとしたSNSで発信したくなるような商品づくりを目指します。

地域の特産品は、見せ方を変えるだけで、街の外へ届く力を持ち始めます。

この事業の強みは、鹿沼の特産品であるいちごを使うことです。
ただ市場で仕入れたいちごを使うのではなく、契約農家と連携し、計画的につくられたいちごを使っていきます。
「その辺で売っているいちご」ではなく、鹿沼の農家とともに届けるいちご。
そこに、地産地消としての価値があります。
地元で育ったものを、地元の人に届ける。そして、その魅力をSNSやイベントを通じて、さらに外へ広げていく。
この流れをつくることが、キッチンカー事業の大きなセールスポイントです。
二つ目の柱は、法人向けの宅配弁当です。
こちらは、現場のリアルな声を聞いたうえで、シンプルで需要のある内容にしていきます。
たとえば、筋肉飯のような健康志向の弁当。または、ご飯とお味噌汁を中心にした、毎日食べやすいシンプルな弁当です。
派手さよりも、継続して頼みやすいこと。働く人たちが昼に食べて、午後も動けること。
法人向け弁当では、その実用性を重視します。
現時点で、すでに5社から内諾をいただいています。
まずはこの5社を起点に、平日の安定収益をつくっていきます。現在の見込みでは、1日あたり約15,000円の売上が平日に見込める状態です。
法人弁当は、最初から広げすぎるのではなく、まずは既存の5社に確実に届けるところから始めます。
そのうえで、キッチンカーとしてさまざまな場所に出店しながら、新しい企業案件を増やしていきます。
キッチンカーは、商品を売る場所であると同時に、営業の接点にもなります。
イベント会場、企業の駐車場、地域の催し。そこで実際に商品を見てもらい、食べてもらい、法人弁当や出店依頼につなげていく。
このように、スイーツ販売と法人営業が互いに支え合う形をつくっていきます。
営業時間については、平日は月曜から金曜まで、10時から17時を想定しています。
昼の時間帯は法人向け弁当の宅配を中心に行い、その後は駐車場などでキッチンカー販売を行います。
土日は、各地のイベントに合わせて出店します。
イベントごとに営業時間を調整し、来場者の流れに合わせた販売を行っていきます。
営業日数は、月25日を予定しています。
価格設定は、分かりやすく手に取りやすい水準にします。
法人向け弁当は1食500円。現在の契約見込み人数は30名です。
削りいちごも、ターゲット層に合わせて1つ500円で販売する予定です。
クレープについてはメニューによって価格差をつける可能性がありますが、基本価格は500円を想定しています。
1日の販売目標は、削りいちごが20食、クレープが30食です。
法人弁当の30食と合わせると、1日あたり合計80名への販売を目指す形になります。
平均単価を500円とすると、500円×80名×25日で、月間売上は約1,000,000円となります。
もちろん、これはあくまで計画上の数字です。
大切なのは、数字だけを見ることではなく、なぜその数字が成り立つのかを一つずつ積み上げることです。
法人弁当には、すでに見込み顧客があります。キッチンカーには、鹿沼のいちごという地域資源があります。商品には、削りいちごとクレープという分かりやすい魅力があります。
そして運営には、福祉との連携という社会的な意味があります。

売上をつくることと、地域に役割をつくることは、同時にできるはずです。

この事業は、いちごを使ったスイーツ販売だけではありません。
弁当を届けることで企業の日常に入り、キッチンカーで地域のイベントに出て、福祉と連携しながら作業を生み出し、契約農家のいちごを発信していく。
一つひとつは小さな動きかもしれません。
けれど、それらがつながったとき、地域の中に新しい循環が生まれます。
ダンススクールで子どもたちと向き合ってきた経験も、この事業の土台にあります。
人には、それぞれの形で力を発揮できる場所が必要です。
踊る場所が必要な子どもたちがいるように、作業を通じて関われる人たちがいます。地域の農産物にも、もっと多くの人に届く場所が必要です。
このキッチンカー事業は、その接点をつくる挑戦です。
鹿沼のいちごを、ただ「おいしいもの」として売るのではなく、地域の誇りとして届けていく。
法人弁当で安定した土台をつくり、削りいちごとクレープで人の目を引き、SNSで広がるきっかけをつくる。
そしてその裏側には、農家、福祉、企業、地域のお客様が関わっている。
そういう事業にしていきたいと思っています。
最初の一歩は、いちごを削ることかもしれません。
けれど、その一杯の削りいちごが、誰かの昼休みを少し明るくし、誰かの仕事を生み、鹿沼という街の魅力をもう一度見つけ直すきっかけになるなら、この事業には十分に意味があります。

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